「いつもと違うやり方で臨む」ホークスを待ち受けるシクサーズの堅守。グリーンが語る“ヤング対策”とは<DUNKSHOOT>

「いつもと違うやり方で臨む」ホークスを待ち受けるシクサーズの堅守。グリーンが語る“ヤング対策”とは<DUNKSHOOT>

ヤング(左)の爆発的なオフェンスを、エンビード(中央)&シモンズ(右)擁するシクサーズはどう封じるのか。(C)Getty Images

6月5日(日本時間6日、日付は以下同)、イースタン・カンファレンスのセミファイナルが開幕し、ブルックリン・ネッツがミルウォーキー・バックスを115−107で下し先勝を飾った。

 ネッツは試合開始から約40秒、ジェームズ・ハーデンが右ハムストリングを痛めて離脱するアクシデントに見舞われるも、ケビン・デュラント(29得点、10リバウンド、2ブロック)とカイリー・アービング(25得点、8アシスト)の両エースが躍動。さらにジョー・ハリスが19得点、ブレイク・グリフィンが18得点、14リバウンドと続き、ホームでシリーズ1勝目をあげた。

 そして翌6日には、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとアトランタ・ホークスのシリーズ第1戦が行なわれる。ただ、シクサーズの大黒柱ジョエル・エンビードは、右ヒザに小さな外側半月板断裂が見つかったことでワシントン・ウィザーズとのシリーズ第5戦を欠場。ホークスとの第1戦も出場できるか微妙な状況だ。
  それでも、ホークスのネイト・マクミラン暫定ヘッドコーチ(HC)は「彼らはニューヨーク(ニックス)よりも大柄なんだ。フロアで戦えば、彼らはよりフィジカルになると見ている。それに長さもあるからね。ディフェンス面で相手は非常に優れており、フィジカルなディフェンダーも多く抱えている」と話しており、警戒心を緩めていない。

 そのホークスで鍵を握るのは、センターのクリント・カペラだろう。ニックスとのシリーズで平均10.0点、13.4リバウンド、2.2ブロックをマークしたビッグマンについて、指揮官は「彼はこのチームにおけるアンカーなんだ。ディフェンス面で、彼は我々が崩壊した時やペリメーターでミスをしてしまった時に、シーズンを通じて帳消しにしてくれた」と、絶大な信頼を寄せている。

 ニックスとのシリーズでは「彼らがフィジカルなのか、俺にはわからないね」と相手を挑発するなど注目を集めたカペラだが、コートでは自身の役割に徹しており、プレーオフでも貴重な働きを披露。「俺はただ自分の仕事に徹しているだけ。リング周りでミスを帳消しにして、ピック&ロールをセットし、リムに向かってハードにフィニッシュする。そしてディフェンスではヴォーカルリーダーになるんだ。皆には俺がリム周りにおける実力者だということを知ってもらいたいね。俺はその役割をずっとこなしてきたんだ」と、本人も自信を見せている。
  そして、オフェンス面でホークスを牽引するのはもちろんトレイ・ヤング。1回戦ではプレーオフ初出場ながら、シリーズ平均29.2点、9.8アシストをマークし、ニックスを蹴散らしたエースは「僕はこの瞬間のために一生懸命やってきたんだと感じている。プレーオフという、大舞台でプレーするためにね」と話しており、その自信は増すばかりだ。

 もちろん、シクサーズも黙ってはいない。ドック・リバースHCは「彼を素晴らしいパサーにしているのは、見事なスコアラーというだけでなく、状況をよく理解していることにある。相手がどれだけボールを手放そうとしているか、トラップを仕掛けているかを彼はわかっている。そういう状況のなかでも、ワイドオープンの選手を見つけ出そうとしているんだから驚きさ。彼はスコアラーというよりも、優れたパサーなんさ」とヤングについてコメントしている。
  シクサーズはヤングに対して、ダニー・グリーンやベン・シモンズ、マティス・サイブルといった守備巧者たちを刺客に送り込み、状況によってはダブルチームでボールを手放そうと仕向けるだろう。ベテランのグリーンはこう語る。

「誰だってトレイから3ポイント、ペネトレーションを奪いたいものさ。彼はリム付近でもフローターで決めてしまう。それに3ポイントも凄く上手い。だから僕らのアプローチとしては、ボールが彼の手に渡らないようにすること。彼にはいつもとは違うやり方で臨むよ。あんまり多くはないけど、苦手とするプレーへと持ち込ませるようにトライしていく」

 レギュラーシーズンの戦績はシクサーズの2勝1敗だが、エンビード不在となれば様相も変わってくる。ホークスとしてはヤングとカペラという攻守の要が、本来の働きができるかがポイントとなりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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