「レッドブルの忍耐力は無限ではない」予選3度目クラッシュの角田裕毅に各国メディアは厳しい視線

「レッドブルの忍耐力は無限ではない」予選3度目クラッシュの角田裕毅に各国メディアは厳しい視線

予選はクラッシュでタイムなしの角田。フランスGP決勝は最後尾からのスタートとなった。(C)Getty Images

F1第7戦のフランスGPは6月19日に予選が行なわれ、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅はQ1最初のアタックでスピン。そのまま復帰できず、タイムなしとなって決勝では最後尾スタートを余儀なくされることとなった。

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 午前のフリー走行では17番手となる1分33秒424に終わるも、終盤には12番手のタイムがトラックリミットで取り消されたルーキーは、前日に掴んだ好感触を持って予選に臨んだが、ターン1で縁石に乗り過ぎてコントロールを失い、後ろ向きに滑ってバリアにヒット。大きな衝撃はなかったもののギアが入らず、無念の思いで車を降りることとなった。

 マシンのトラブルも予想されたが、第2戦エミリア・ロマーニャGPに続くタイムなしに終わった角田は、自らのミスであることを認め、自身のSNSで「Q1で早々にスピンを喫するミスをしてしまい、ノータイムに終わりました。明日は最後尾からのスタートとなりますが、毎ラップ、最大限に攻めていくつもりです!」と投稿。また、チームの公式サイトを通しても、以下のように反省などのコメントを残している。
 「今日の予選は僕のミスなので、チームには申し訳なく思っています。ターン1で黄色の縁石に乗りすぎてしまい、スピンを喫しました。バリアへの接触を避けるために、できる限り強くブレーキをかけようとしましたが、後ろ向きに氷の上を滑るように行ってしまいました」

 思わぬ結果に終わった予選について、チームはSNSで「不運にも角田の1日はあまり早く終わってしまった」と伝え、チームのマシンパフォーマンス部門の責任であるギョーム・ドゥゾトゥーは「残念ながらユウキの予選は長く続かなかった。アタック開始時から車の挙動がシャープで、ターン1でタイトすぎてコントロールを失ってしまった」と振り返った。

 また、ホンダ・レーシングの田辺豊治テクニカル・ディレクターは「Q1の最初のアタックでクラッシュという残念な予選になったが、車には速さがあり、レース経験のあるコースなので、着実に走り切ってポジションを上げてほしい」と、決勝に向けて期待を寄せている。
  F1公式サイトは「日本のルーキーはパフォーマンスが一貫せず、素晴らしい時に続いて難しい時が到来する」と彼の不安定さを強調し、「(決勝で)我々はどんな角田を見ることになるのか見守る必要がある」と記述。「ポール・リカールではより困難な週末のひとつを迎えた」とするも、「チームメイトのピエール・ガスリー3列目(6番手)に入ったことは、マシンに競争力があるという意味で、角田への励ましにもなる」と、ポジティブな展望もわずかに示した。

 各国の専門メディアの報じ方は当然ながらネガティブで、『CRASH』は「今季3度目のクラッシュで、2度目の最後尾スタート」、『F1MAXIMAAL.NL』は「フランスで印象的なドライビングを見せようという角田の希望は、予選では叶わず。開始からわずか3分後の、トップ10入りを妨げたアクシデントについて、彼は責任を感じている」、『MOTORIONLINE』は「角田の予選は数メートルで終了した」と、それぞれ報じている。
  さらに厳しい論調を展開したところでは、『CAR AND DRIVER』が「イモラとバクーに続いての予選でのアクシデント……角田にとって、2022年にF1を続ける上でのバッドニュース。レッドブル・グループの忍耐力は無限ではない」、『GPBLOG』は「デビューイヤーということでミスはつきもの」としながらも、こちらも「ヘルムート・マルコ(レッドブル・グループ顧問)は忍耐力のある方ではなく、これが続けば角田はホンダとともにF1から去る可能性もある」と綴った。

 最も避けたかった形で、重要な3連戦の初戦(決勝)を戦う羽目となった角田だが、一度引き寄せた良い流れを完全に失わないためにも、抜きどころの少ないとされるこの中高速コースでのレースで、自身の可能性を示しておく必要がある。

構成●THE DIGEST編集部

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