【名作シューズ列伝】ファイナルで“ゼウス”級の活躍を見せたアデトクンボ。優勝の1年前に発売された「NIKE ZOOM FREAK 2」

人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 7月21日に行なわれたNBAファイナル第6戦、ミルウォーキー・バックスがフェニックス・サンズを下し、50年ぶりのチャンピオンに輝きました。

 チームにとって久々の優勝の立役者となったのが、“グリーク・フリーク”ことヤニス・アデトクンボ。アデトクンボはアトランタ・ホークスとのカンファレンス・ファイナル第4戦で左ヒザを負傷し、当初は長期離脱も心配されましたが大事には至らず、ファイナルで復帰を果たしました。

 初戦こそ20得点に終わったものの、第2、3戦でファイナル史上2人目となる40得点、10リバウンド以上を叩き出し、サンズに傾いていたシリーズの流れをバックスに手繰り寄せます。

 優勝を決めた第6戦では、50得点、14リバウンド、5ブロックと八面六臂の大活躍でアデトクンボは文句なしのMVPに。マイケル・ジョーダン、アキ―ム・オラジュワンに次いでシーズンMVP、ファイナルMVP、最優秀守備選手賞を受賞したリーグ史上3人目の選手となり、ここにオールスターMVPを加えた“4冠”は、ジョーダンに続く2人目の快挙でした。

 ファイナルでの成績は平均35.2点、13.2リバウンド、5.0アシスト。まさに出身地ギリシャの神話、ゼウス級の活躍でチームを頂点に導いたのです。
  今回紹介する「NIKE ZOOM FREAK 2」は、バックスの優勝から1年前、20年7月24日に発売されました。今作はアデトクンボの未来を予言し、称えるようなモデルとなっています。



 デザイナーは、過去にアンダーアーマーの「Anatomix Spawn」をデザインしたRoss Kleinが担当。ヤニスの両親の故郷であるナイジェリアのサッカー代表チームを彩るカラーとテクスチャーが使用されています。

 クッションは、フォアフットに『ズームエア』、ミッドソールは、前作のクッション性重視の『クシュロン』から反発性重視の『ファイロン』に変更されました。



 アウトソールは、前後に分割され、間をシャンクプレートで補強する仕様に。さらに屈伸性を上げながら、ねじれを防ぎプレーに反映させ、アウトリガーもしっかりついています。アウトサイドの成型TPUパーツは、前足の可動域を広げ、サイドステップ時に外に流れてしまうエネルギーを防ぎつつ推進力に変え、アデトクンボの得意技ユーロステップをしっかりと支えます。
  土踏まずに両親の名前、ソールパターンにも前作同様、父チャールズ(2017年9月に54歳で逝去)の好きだった3つのバラの花をモチーフに、踵部分には4人の兄弟の名前が刻まれるなど、家族愛の詰まった1足となっています。



 ほかにも、アウトサイドにアデトクンボのイニシャルである「GA」ロゴマーク。インサイドに背番号「34」やシュータンに「FREAK」ロゴマーク。踵にもタギングタッチのロゴが配置され、ファンにはたまらないデザインです。



 BOXは、前作のホワイトベースからブラックベースに変更。ロゴマークがパターン化されていた部分は踏襲され、金色の「GA」ロゴマークがふたの足で上品に輝いており、バックスの優勝を予期していたような作りに。
 

 コロナ禍における2年目シーズン、過密日程でコンディション作りが難しかった中で、ファイナルを勝ち抜き、チャンピオンを掴み取ったアデトクンボは立派です。



 なお、「FREAK2」は、現役プレーヤーの間でも人気で、トロント・ラプターズで日本代表の渡邊雄太選手も着用していました。すでに「FREAK3」がリリースされていますが、機会があればぜひチェックしてみてください。

文●西塚克之
【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之/日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム(@dukas_cafe)では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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