目標の「金3つ」は叶わずも、メダリスト会見で胸を張る伊藤美誠。「五輪で中国に勝てたという自信を持って前へ」【東京五輪】

目標の「金3つ」は叶わずも、メダリスト会見で胸を張る伊藤美誠。「五輪で中国に勝てたという自信を持って前へ」【東京五輪】

東京の地で素晴らしい結果を残した伊藤。特に「五輪で中国に勝てたのは自信になった」と語った。(C)Getty Images

8月7日、東京五輪卓球競技の全日程を終えた男女日本代表の6名(水谷隼、張本智和、丹羽孝希、石川佳純、伊藤美誠、平野美宇)がメダリスト会見を行なった。

 混合ダブルス、シングルス、そして団体戦と、全3種目を戦い抜いた伊藤。そのすべてで表彰台に上がり、「目標は金3つだったので、そこは凄く悔しい部分はあります」としながらも「全3種目ともメダルを獲ることができて、とても嬉しいです。最後まで楽しく戦えたのでよかったです」と喜びを語った。

 ただ、混合ダブルス1回戦が行なわれた7月24日から8月5日の団体戦決勝まで、ほぼ休みなくプレーし続けたため「一番長く試合をして、長い期間試合会場で戦えたことは凄く幸せでした」と話した一方で「団体戦とミックス、シングルスでたくさん試合をした後、楽しいんですけど疲労も結構あった」と告白。
 「本当に私1人じゃ乗り越えられない部分もたくさんあって。試合会場にいなかったスタッフさんとか、そういう方々に毎日のようにケアをして支えてもらって、そのおかげで団体戦にいい状態で持っていくことができたので、本当にそういう方々のおかげで団体戦を楽しく試合をして終わることができました」と、サポートしてくれた人々へ感謝を述べた。

 また「今回は全部の試合で凄く自信を持って戦えたので、緊張することが少なかった」と話し、その強心臓ぶりが伺えた伊藤。そのなかでも「いざ追い詰められた時とかは、深呼吸をしたり上を向いたり、ジャンプしたりすることが多いかな。身体を動かすことが多いんです」と、試合中の気持ちの切り替え方について明かした。

 そして質問は金メダルに輝いた混合ダブルスの話題に。水谷が「追い上げられて無理かもという時に、伊藤選手が点を取ってくれて、正直助けられた。自分1人だったらそこで逆転負けしていた」と話すと、伊藤も「(中国との)決勝もそうですし、(ドイツとの)準々決勝でも凄く水谷選手に支えてもらった」とコメント。
 「特に準々決勝で水谷選手に支えてもらって勝つことができたので、決勝戦では私自身も何としてでも支えて、お互いに助け合えたことが勝ちにつながったと思います」と、互いを最高のパートナーとして称え合った。
  また、その混合ダブルスで中国ペアを破ったことについて「決勝の舞台で、オリンピックの舞台で中国の選手に勝てたということは本当に自信になります」とコメント。「最後シングルスと団体戦で負けてはいますけど、混合ダブルス決勝戦で勝っているということは忘れちゃいけない。しっかりそこは頭に入れて、自信を持って前に進みたいなと思います」と、この勝利が自信につながっていることを明かした。

 シングルスで銅、団体戦で銀、そして混合ダブルスで金メダルと、素晴らしい結果を残した伊藤。「中国選手をオリンピックの舞台で倒した」という自信が、彼女をさらなる高みへと導くだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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