ウエストブルックとレブロンはフィットするのか。現地記者3人が米メディアで大激論<DUNKSHOOT>

ウエストブルックとレブロンはフィットするのか。現地記者3人が米メディアで大激論<DUNKSHOOT>

ともにボール保持型のレブロン(左)とウエストブルック(右)。はたして共存できるのか?(C)Getty Images

ロサンゼルス・レイカーズは今オフ、電撃トレードでワシントン・ウィザーズからラッセル・ウエストブルックを、フリーエージェントで元オールスターのカーメロ・アンソニーとドワイト・ハワードを獲得し、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスのサポート体制を整えた。

 机上では“ビッグ3”どころか、“ビッグ4”、“ビッグ5”のスーパーチームが完成したが、懸念材料はやはりケミストリーだ。レブロンとウエストブルックのどちらがゲームメーカーを務めるのかを含めて、この部分がシーズンの明暗を分けるポイントになる。

 レブロンはレイカーズ所属2年目の2019−20シーズン、これまで主に務めていたスモールフォワードからポイントガードに転向し、初のアシスト王(平均10.2本)を獲得。デイビスとの強力デュオで、自身4度目、球団17回目のリーグ制覇を成し遂げた。
  しかし、翌2020−21シーズンはレブロンが右足の高位足関節捻挫、デイビスも右足アキレス腱と右ふくらはぎの故障で長期離脱。どちらもプレーオフには間に合ったものの、ともに本調子ではなく、1回戦でフェニックス・サンズに力なく敗れた。

 “キング”と呼ばれるレブロンも、今年12月で37歳。ゲームメークから得点までフル稼働をさせ続けることはできない。そんなレブロンの負担を軽減するため、カイル・クーズマ、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、モントレズ・ハレルという3人の主力と、複数のドラフト指名権を放出してウエストブルックを獲得。シーズン平均トリプルダブルを計4回も達成している、強力なポイントガードを迎え入れたのだ。

 ただ、レブロンとウエストブルックはともにボールを長く保持してプレーするタイプゆえ、どちらをメインのゲームメーカーとして起用するのかは非常に重要なポイントになる。『ESPN』の番組『The Jump』では、「ラス(ウエストブルックの愛称)はレブロンとAD(デイビスの愛称)にどのようにフィットする?」とのテーマで議論。レイカーズ番のラモーナ・シェルバーン記者は、優勝時に控えガードを務めたラジョン・ロンド(現ロサンゼルス・クリッパーズ)を引き合いに、持論を展開した。
 「今回の補強が、レイカーズの起爆剤になるのは間違いない。2020年のチームを見ると、(優勝した2019−20シーズンの)“プレーオフ・ロンド”のような、レブロンに次ぐ第2のプレーメーカーが欠けていた。“プレーオフ・ロンド”はただのラジョン・ロンドではなく、チームが求めていたバージョンの存在だった。そしてラスは“プレーオフ・ロンド”以上にたくさんのことをこなせる。コートを駆け回り、ゲームを作り、自分でスコアもできる。彼はシューターというカテゴリーには分類されないけど、レイカーズはレブロンの隣を走る第2のプレーメーカーと思い描いているはずだ」

 もっとも、シェルバーン記者は両者がバランスを取り合うことは必須条件で、ウエスト
ブルックがフィットするまでに時間はかかると予想している。

「レブロンはクリーブランド(キャバリアーズ)でカイリー・アービング、マイアミ(ヒート)でドゥエイン・ウェイドと一緒にプレーしている。第2のプレーメーカーと共存した経験があるんだ。カギは自分(ウエストブルック)が第2のプレーメーカーだと自認すること。(レブロンがいない)ほかのチームでは、カイリー・アービングもドゥエイン・ウェイドもメインのプレーメーカーだからね。
  ラスもこれまでどのチームでも絶対的なプレーメーカーだった。ロンドのようにオフェンスを組み立て、レブロンの負担を減らせるだろうけど、オフ・ザ・ボールの動きを習得し、レブロンをサポートする第2のプレーメーカーと完全になるまでは、プレー時間を調整することになると思う」

 一方のジャッキー・マクマラン記者は、ウエストブルックのシュートレンジの狭さと、
ボールを支配する悪癖を懸念材料に挙げている。

「カイリー・アービングとドゥエイン・ウェイドはシュートが打てたけど、ラスはペリメーターからのショットが得意ではない。この点は問題になると思う。ラスの代わりに(サクラメント・キングスの)バディ・ヒールドのような(シュータータイプの)スペースメーカーが必要だった。
  ただ、ラスの馬力やモチベーションに疑いの余地はない。(昨季途中にブルックリン・ネッツに移籍した)ジェームズ・ハーデンのような道を辿ることもできる。これまでのキャリアでは違う形でプレーしてきたけど、ここ(レイカーズ)でのプレーの仕方を学ぶと言うだろう。レイカーズの最大のアドバンテージは、これまではレブロンがコートにいる、いないで攻撃力が急落していたけど、今はレブロンがベンチにいても、スコアできる選手がいること。だけど、レブロンがコートにいる時、ラスにずっとボールを持たせたいかと言われると……。ボールを支配させたら、レブロンのプレー回数は減るからね」
  ウエストブルックは入団会見で、「自分の仕事はブロン(レブロンの愛称)の負担を楽にすること」「ボールを持たなくても、ゲームにインパクトを与える方法はある」と共存に意欲を示していたが、どのような最適解を見つけるのだろうか。

構成●ダンクシュート編集部

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