「得点面で証明することはない」ビールがNBA10年目の目標を語る「大事なのは勝利すること」<DUNKSHOOT>

「得点面で証明することはない」ビールがNBA10年目の目標を語る「大事なのは勝利すること」<DUNKSHOOT>

ビールはキャリア10年目の今季について「MVPになるために、オールディフェンシブチーム、オールNBA1stチーム選出を狙っている」と語った。(C)Getty Images

現地時間10月5日(日本時間6日、日付は以下同)。ワシントン・ウィザーズはプレシーズン初戦として敵地トヨタ・センターへ乗り込み、ヒューストン・ロケッツと対戦した。

 ウィザーズは八村塁が個人的事情でチームに合流できておらず、トーマス・ブライアント(左ヒザ前十字靭帯の部分断裂)、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(歯科治療)、デニ・アブディヤ(休養)も欠場。

 この試合はバックコートにスペンサー・ディンウィディーとブラッドリー・ビール、フロントコートにはコーリー・キスパート、カイル・クーズマ、ダニエル・ギャフォードが先発。キスパートを除く4選手は本来のスターターという布陣で臨んだ。

 試合は点の取り合いの末、ロケッツが125−119で勝利。初戦を落としたウィザーズだが、ビールが18得点、3アシスト、ベンチスタートのアーロン・ホリデーが17得点、4アシスト、2スティール、ディンウィディーが14得点、5アシストを残したほか、クーズマにキスパート、ギャフォードが2桁得点と、バランスの良いオフェンスを見せた。
  今季でNBA10シーズン目を迎えるビールは昨季3度目のオールスター選出をスターターで飾り、オールNBA3rdチームに選出。2年連続で平均30点以上をマークしている28歳のシューティングガードは、ウィザーズ不動のエースであり、リーグ屈指の点取り屋だ。

 だが今季からチームを率いるウェス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)は9月末に、今夏の補強で選手層が厚くなったことでビールのディフェンスにも注目していると明かしている。

「彼はリーグで最もダイナミックなオフェンシブプレーヤーの1人。でも周囲は彼が持つディフェンス面の洞察力の鋭さを見過ごしている。彼にはその能力も備わっているんだ」

 4日のチーム練習後、ビールは今季の個人的な目標についてこう話している。

「MVPになれるように、オールディフェンシブ1stチーム、あるいはオールディフェンシブチームに選ばれるように努力すること。それとオールNBA1stチーム。それを(ゴールとして)狙っている。僕はスコアリング面で何かを証明しようとすることはない。これ以上やることはないと思っているからね。大事なのは勝利することさ」
  昨季のウィザーズは4月から巻き返し、プレーイン・トーナメントの末にプレーオフへの切符を勝ち取った。1回戦でフィラデルフィア・セブンティシクサーズ相手に1勝4敗で敗れてシーズンを終えたが、リーダーとして引っ張っていたのは今夏にロサンゼルス・レイカーズへ移籍したラッセル・ウエストブルックだった。

 そのため、ビールとしてもリーダーとして成長し、ウィザーズをプレーオフチームへと導いていく責任を肌で感じているのだろう。

 その点、新たに就任したアンセルドJr.HCの存在はビールを突き動かしてくれるのではないだろうか。
 「彼は僕のことをプッシュしてくれている。僕が点を取れて、オフェンス面でどれだけ多くのことができるかを分かっている。それに僕がリーグ入りした時からディフェンダーとしても成長してきたかも知っている。キャリア最初の数シーズン、彼は僕がディフェンスできることを見てきたし、ここ数シーズンでは(相手チームとして)僕のディフェンスを嫌がっていたんだ」

 現状で、八村やブライアントがいつ合流して戦列復帰できるかは分からない。それでもプレシーズンは始まっており、レギュラーシーズン開幕まで約2週間まで迫っている。

 ウィザーズでチームメイトたちをまとめつつ、彼らを引っ張っていく重要な役割を担うビールが、新たな指揮官の下でさらなる成長を遂げることができるのか、注目していきたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 

関連記事(外部サイト)