田臥勇太×渡邊雄太の歴史的対談がついに実現!日本人NBA選手の道を切り開いた“2人のユウタ”が大いに語る<DUNK SHOOT>

田臥勇太×渡邊雄太の歴史的対談がついに実現!日本人NBA選手の道を切り開いた“2人のユウタ”が大いに語る<DUNK SHOOT>

NBA公式シミュレーションゲーム「NBA RISE TO STARDOM」のYouTube特番にて、田臥×渡邊の歴史的対談が実現した。(C)徳原隆元

2021年12月7日、日本人で初めてNBAのコートに立った田臥勇太(現宇都宮ブレックス)と、2人目のNBA選手である渡邊雄太(トロント・ラプターズ)による“夢の対談”が実現した。

 NBA好きのお笑い芸人、ココリコ・田中直樹氏と、NBAアナリストの佐々木クリス氏をMCに迎え収録されたNBA公式シミュレーションゲーム『NBA RISE TO STARDOM』のYouTube特番のなかで訪れた“歴史的瞬間”。日本人選手のNBAへの道を切り開いた“2人のユウタ”は、どんな話を聞かせてくれたのだろうか。

     ◇     ◇     ◇

田中直樹(以下田中):まずはこの方をご紹介しましょう。日本人初のNBAプレーヤー、田臥勇太選手です!

田臥勇太(以下田臥):よろしくお願いしまーす!ご無沙汰しております。

田中:大変ご無沙汰しております!私、田臥選手がロングビーチ(ジャム/アメリカ独立リーグのABA所属チーム。現在はGリーグ所属のモーターシティ・クルーズに名称を変更)でプレーしている時に現地に行かせていただいて、その時撮った2ショット写真が今でも私の宝物なんです。

田臥:僕も家に飾ってあります!

田中:本当ですか、ありがとうございます!今日はいろいろとお話をお聞かせください!

 さらにもう一方、スペシャルなゲストをお呼びしています。トロントにいる渡邊雄太選手ー!

渡邊雄太(以下渡邊):はい、渡邊雄太です。よろしくお願いします。

田中:まずお聞きしたいのですが……本物でいらっしゃいますか?(笑)。

渡邊:一応、本物です(笑)。

佐々木クリス(以下クリス):最近してるヘッドバンドがないから(笑)。

渡邊:(笑)
 田中:まずはお2人のご関係から。渡邊選手、田臥選手との関係はいつ頃から始まったのでしょうか?

渡邊:初めて会ったのは確か高校2年生の時です。日本代表候補が50人くらい召集された時があって、当時僕はA代表のなかでも一番下(のカテゴリー)で呼ばれたのですが、廊下ですれ違ったのが初めて。オーラに圧倒されたのを覚えています(笑)。たぶん勇太さんは覚えていないと思いますが、僕はその時のことが忘れられないです。

田臥:初めてが廊下だったかは覚えてないですが、当時のことは覚えています。彼が高校の時から(代表に)入ってプレーしていたのを見ていたのですが、実際に生でプレーを見たのはその時が初めてでした。

田中:田臥選手から見て、その時の渡邊選手の印象はいかがでしたか?

田臥:サイズがあるのにボールハンドリングが非常に上手で、外のプレーもできるということで、これは日本にとって宝になるなと思いました。

渡邊:めちゃめちゃ嬉しいですね!その当時に言われていたらもう興奮して大変だったと思います(笑)。
 田中:その後、渡邊選手がNBAに行くにあたって、田臥選手に相談をされたとお聞きしました。

渡邊:僕の父親が勇太さんとお電話をさせていただいて、その時に凄く後押ししてくださって。アメリカに行くことはもう決めていたのですが、反対する声もたくさんありました。そのなかで勇太さんが背中を押してくれたことに、凄く勇気づけられましたね。

田中:田臥選手は当時のことを覚えていますか?

田臥:鮮明に覚えています。僕はその時はオフでアメリカにいたんですが、国際電話でお父様と電話をさせていただいて。僕は雄太を応援したい一心だったので、ぜひアメリカに行かせてあげてください、頑張らせてあげてくださいと後押しさせていただきました。

クリス:日本人初のNBA選手が後押ししてくれるのは相当大きいですよね。渡邊選手の世代になっても、海を渡るハードルは言語の部分なども含めて非常に高いですが、大きなバックアップになったと思います。
 田中:本契約を勝ち取って迎えた初のシーズン、気持ちの変化は?

渡邊:意外と気持ち的には変わってないかなと。自信がついた分、余裕を持ってプレーできているというのはあるんですが、試合に臨むメンタルとかは1年目の時からしっかり持っていたつもりなので、そんなに変わらないかなと自分では思っています。

クリス:お客さんの煽り方は変わりましたよね?3ポイントを決めた後とか(笑)。

渡邊:(笑)

田中:田臥選手から見て、今の渡邊選手の活躍はいかがでしょうか?

田臥:素晴らしいの一言ですね。すべての試合を観ていますが、試合への準備や(出場してからの)プレーひとつひとつのこだわり、そして集中力も本当に素晴らしい。あとは彼が入ることでチームの流れも変わります。日本人選手、特に学生とかは本当に真似してほしいですね。

 これは(公式として)記録に取ってほしいくらいですが、リバウンドに行く回数だとか、ヘルプポジションへの意識とか、シュートコンテストに行く回数だとかはNBAでトップクラス、というか一番じゃないかなと思うくらい毎回意識してやっているので、それが本当に素晴らしいなと思いながらいつも観ていますね。

渡邊:もうめちゃくちゃ嬉しい。今後も絶対に続けます!
 田中:気持ちの面で変化はないとお話していましたが、プレー面で今季から意識していること、心掛けていることはありますか?

渡邊:勇太さんがおっしゃってくれた部分は徹底してやろうと思ってて。本当に基本的なことですが、攻守の切り替え時に全力で走るだとか、ボールにプレッシャーをかけるだとか、リバウンドに飛び込むとか、接触を恐れずにブロックに向かうとか。基本的なことをまずは徹底してやろうと心掛けています。

田中:バスケ経験のない素人の質問で申し訳ないのですが、あれだけハードにディフェンスをしているのに、なぜファウルが少ないんですか?

クリス:めちゃいい質問ですね。

渡邊:本当にいい質問ですね(笑)。感覚的な部分もあるとは思いますが、まず手より足をしっかり動かすことは意識しています。手からいってしまうと審判もファウルを吹きやすくなるんですけど、足からいくことによって、多少ファウルでも審判に吹かれない時もあるので、そういった部分は関係しているのかなと思います。
 クリス:あとは先ほど田臥さんがおっしゃられた“ポジショニング”が的確なのだと思います。今、渡邊選手はオンボールの話をしてくれたんだと思いますが、ラプターズはオフボールでも相手をどんどん邪魔しようとするんですね。そこで最初のポジションを間違えてしまうとファールのリスクも上がると思うので、その的確さもファウルの少なさにつながっているんじゃないですかね。

田中:ニック・ナースHC(ヘッドコーチ)からはどのような指示を受けますか?

渡邊:僕だけというよりは……僕らの試合を観てたらわかると思うのですが、ディフェンスの時は全員手を上げているんですね。あれは“イーグル”と呼んでいるんですけど、そのイーグルは本当に練習中から散々(徹底するように)言われています。

クリス:そのイーグル、渡邊選手は去年のトレーニングキャンプから凄いレベルでやっていましたよ。手が上がっていない時がなかったもん。
 田中:田臥選手から見て、ご自身がNBAにいた頃と現在を比べてリーグのスタイルが変化したと感じますか?

田臥:だいぶ変わりましたね。僕の時は必ずチームに大きなセンターがいて、そこにボールを集めるのが主流でした。当時の(フェニックス)サンズは4番の選手が外でプレーしていましたが、そういうスタイルは珍しかったので。今は大きい選手もみんな外からシュートを打てないとダメだし、スペースが全体的に広がってますから。それにより渡邊選手のスタイルが生かせている部分もあるんじゃないかと感じます。

田中:試合のなかった本日(対談日)は、どのように過ごしていましたか?

渡邊:今日は珍しく次の試合まで2日間空くんですよ。なので、朝に軽めのシューティングをして、昼は僕らのアリーナでチームメイトが出場しているGリーグの試合があったので、応援しに行きました。それから少しゆっくりして今、っていう感じです。(オフの日は)僕はけっこう、というかかなりインドアな人間なので、基本的には家の中で過ごして、寝たりしてますね。

クリス:インスタでトロントにあるラーメン屋に行っているのはチェックしましたよ(笑)。僕も取材の時にそこで食べたことがあります。

渡邊:ほんとですか(笑)。あのラーメン屋は超お気に入りです。
 田中:田臥さんはオフをどう過ごされますか?

田臥:僕も基本は身体のメンテナンスに使うくらいですね。特には何もしてないです(笑)。あとは朝からNBA観てますね。

クリス:先ほどのお話からして、渡邊選手の試合を3回はチェックしてるでしょうね(笑)。

一同:(笑)

田中:今のラプターズの状態、雰囲気はいかがでしょうか?

渡邊:雰囲気は凄くいいですよ。負け越してはいるんですけど、みんなポジティブで、自分たちがやるべきことをやればどんな相手でも勝てると全員が思っています。いい雰囲気で練習も試合もできていると思います。

田中:昨日のダンクはファウルで良くないですか?(笑)(編集部注:12月5日のワシントン・ウィザーズ戦、第4クォーター序盤にダンクを試みるもダービス・ベルターンスにブロックされた)

クリス:HCもレフェリーに抗議してましたよね。

渡邊:僕もちょっとそう思ったんですけど(笑)。でも審判が吹かなければファウルではないので。
 田中:ここでお三方に、今季実際にプレーしたりNBAを観たなかで「この選手が凄い」というプレーヤーを1人選んでいただきたいと思います。まずはクリスさんから!

クリス:あえてこういう風に言わせていただきます。Watanabe!

渡邊:(笑)

クリス:渡邊選手のように、出場している1分1秒すべてでゾクゾクさせてくれる現役は少ないと思うんですよね。ダンクに向かう姿だとか、(11月24日のメンフィス)グリズリーズ戦で相手のダンクをブロックしたこととか。しかもナースHCが、試合中に1回しか使えないコーチチャレンジを前半に使ったことが2試合あるんですが、両方とも渡邊選手のために使っているんですよ!こんな現役いないんじゃないですか!

渡邊:嬉しいです、ありがとうございます!

田中:そしてこの方が誰を書いたのか凄く気になります!田臥さんお願いします!

田臥:雄太がありならそうしたかったですが(笑)。

一同:(笑)

田臥:雄太は特別ということで、グリズリーズのジャ・モラントですね。プレーがダイナミックですし、成長の仕方が凄いなと。自信を持って堂々とプレーしているので、観ていて面白いですね。

田中:では最後、渡邊選手お願いします!

渡邊:僕もモラントでございます(笑)。

田中:わー面白い!

クリス:2人が同じ選手を選んでいるのが面白いですね。

渡邊:グリズリーズ時代、彼がルーキーシーズンの時に一緒にプレーしたんですけど、ゲームを支配する力があるんですよね。彼が(勢いに)乗ったらチームも乗りますし、エンターテイナーとしても人を魅了するプレーだったりとか、観ていてこんなに楽しい選手はなかなかいないなと思いながら一緒にプレーしていました。
 田中:もっとお話ししたいのですが、そろそろお時間ということで……。最後にお互いに聞きたいことなどあれば、お2人で話していただきたいと思います。では田臥選手、お願いします。

田臥:まずはケガが治って本当に良かったので、健康に気を付けて頑張ってほしいなと。聞きたいことは……ホームコート以外だとどこでプレーするのが好き?

渡邊:そうですね、僕は子どもの時(ロサンゼルス)レイカーズファンで、コビー(ブライアント)が大好きで。あのコートで活躍するコビーをずっと観て育ってきたので、ステイプルズ・センター(現クリプトドットコム・アリーナ)に行った時は特別な、感慨深い気持ちになりましたね。

田中:では渡邊選手から田臥選手にお願いします。

渡邊:僕はえーと……。

田臥:大丈夫だよ雄太、無理しないで!(笑)

一同:(笑)

渡邊:僕は、現状で言うと、そんなに現役生活は長くないのかなと、実はちょっと思ったりする時もあるんですけど。勇太さんは今もプレーされていますが「このタイミングで(現役を)辞めよう」と思ったことはあるのかなと。

田臥:僕は逆に1年でも長くやりたいと思っているタイプなので、練習できるだけでも楽しいと思っています。今のところ、と言ってももう41歳ですが(笑)一度も(辞めたいと)思ったことはないですね。雄太もまだまだ続けられるから頑張ってよ(笑)。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】史上2人目の日本人NBAプレーヤー「渡邊雄太」特集!

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