松山英樹に「マスターズ連覇」の目はあるのか? ケガの状態が心配される今大会での“注目ポイント”を解説

松山英樹に「マスターズ連覇」の目はあるのか? ケガの状態が心配される今大会での“注目ポイント”を解説

今大会はグリーンジャケットの防衛がかかる松山。もし連覇となれば史上4人目の快挙だ。(C)Getty Images

昨年、海外メジャーの『マスターズ』で優勝し、日本人ゴルファーの悲願でもあるメジャー制覇を果たした松山英樹。あれから1年、今度は連覇を賭けた戦いが現地4月7日から始まる。

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 過去、マスターズで連覇を達成したのは、1965、66年のジャック・ニクラス(米国)、89、90年のニック・ファルド(英国)、そして01、02年のタイガー・ウッズ(米国)の3人だけだ。裏を返せば、それだけ難易度の高い偉業とも言えるのだが、果たして松山はその壁を越えることができるのだろうか。

 PGAツアーは毎年9月に開幕を迎えるため、マスターズは決してシーズン序盤の試合ではない。そのため、フェデックスカップポイントランキングを見れば、シーズンを通しての好調な選手が分かる。

 現在トップにいるのは、米国出身の25歳、スコッティ・シェフラーだ。昨年9月、ツアー未勝利ながら米国と欧州の対抗戦である『ライダーカップ』のメンバーとして活躍し、今年に入って『WMフェニックスオープン』、『アーノルド・パーマー招待』、『WGCデルテクノロジーズ・マッチプレー』で優勝を飾っている。世界ランキングでも1位に躍り出ており、いま最も勢いのあるプレーヤーと言えるだろう。
 注目の松山は、日本で開催された『ZOZOチャンピオンシップ』と、ハワイで開催された『ソニーオープン』で優勝。その他にもトップ10が2試合あり、フェデックスカップポイントランキングでは4位にいる。

 本来なら2連覇も十分視界に入ってくるところだが、気になるのは『アーノルド・パーマー招待』2日目に痛めた首から肩甲骨にかけてのケガがどこまで良化しているかだ。

 同大会ではフルショットもできない状態だったが、それでも最終日に「70」をマークし、58位タイから20位タイまで順位を上げている。しかし、どこかで無理をしたのかもしれない。中3週空けて出場した『バレロテキサスオープン』では、2日目の前半を終えた時点で棄権となった。

 同大会前週の時点では、8割程度のスイングをできるまで回復していたが、依然として痛みが残っていた。それでも『マスターズ』を翌週に控えているだけに、ゲーム勘を取り戻すためにも試合に出場したかったのだろう。

 ツアープロレベルでもドライビングレンジでの感覚とコースに出たときの感覚は大きく異なるという。その誤差がどこまであるのかを確認するためにも実戦でのラウンドはマストだったのだ。『バレロテキサスオープン』の開催週にはフルスイングしても痛みを感じない状態だったが、いざ大会が始まると痛みが襲ってきた。
 「来週の『マスターズ』に向けてしっかり治療していきます」と気丈なコメントを残していたが、痛みのあるなしに関わらず、不安を抱えたままオーガスタナショナルGCに入ったことは間違いない。

 今年のオーガスタナショナルGCは、11番パー4のティグラウンドを15ヤード、15番パー5のティグラウンドを20ヤード後ろに下げ、総距離7510ヤードとなった。松山の飛距離があれば、それほど問題はないはずだが、優勝した昨年とイメージが変わることがどのように左右するかだろう。

 最終的にはグリーン上での勝負となるだけに、パッティングの精度をどれだけ高めていけるかが好スコアを出せるかどうかのカギを握る。
 また、パー5でどれだけスコアを伸ばせるかにも注目したい。

 昨年は4つあるパー5での4日間通したスコアを見ると、3イーグル、6バーディ、1ボギーとスコアを11も伸ばしている。通算10アンダーだったことを考えれば、どれだけ稼いだかが分かるだろう。ちなみに、唯一のボギーは最終日の15番で2打目を飛ばしすぎてグリーン奥の池に落としてのものだ。

 ゴルフの場合、多少体に不安な部分を抱えていた方がいい結果になることが少なくない。無理をしない分、ショットが安定するからだ。しかし、『マスターズ』という大舞台でそれが通用するかどうかは分からない。連覇を達成してほしい気持ちもあるが、今回は最終日まで無事に完走してくれることを願いたい。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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