【桜花賞プレビュー】前哨戦圧勝のナミュールが主役も、トライアルを制したライラックに注目を!

【桜花賞プレビュー】前哨戦圧勝のナミュールが主役も、トライアルを制したライラックに注目を!

今年の桜花賞は、前走のチューリップ賞で圧巻の走りを見せたナミュールを軸に展開する気配だ。写真:産経新聞社

牝馬クラシックの第一弾、桜花賞(G1、芝1600m)が10日(日)、阪神競馬場で開催される。

 昨年は白毛馬として初のG1制覇を成し遂げたソダシ(牝4歳/栗東・須貝尚介厩舎)が話題になったが、それだけにとどまらず、近年の桜花賞のレベルの高さは衆目の一致するところ。近10年を振り返っても、ジェンティルドンナ、アーモンドアイ、グランアレグリアと、のちに牡馬と互角以上の戦績を残す歴史的な名牝を送り出している。
  今年のメンバーで中心視されるのは、プレップレースのチューリップ賞(G2、阪神・芝1600m)を圧勝したナミュール(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)だろう。

 昨年9月の新馬戦(中京・芝1600m)、1勝クラスの赤松賞(東京・芝1600m)を連勝。阪神ジュベナイルフィリーズ(G1、阪神・芝1600m)こそ出遅れが響いて4着に敗れたものの、今年初戦のチューリップ賞では中団からの差しという正攻法で突き抜けた。1分33秒2という時計も速く、桜の女王に輝く資格は十分と見える。

 大外の18番枠に入ったのは不運に見えるが、バックストレッチが長い阪神のマイルならば大きなロスにはならないだろう。また、高松宮記念(レシステンシア、6着)、大阪杯(エフフォーリア、9着)と、2回続けてG1レースを1番人気馬で敗れた横山武史騎手も、スタートにやや難があるナミュールだけに、神経質にならずに済む大外枠はかえって歓迎なのではないか。

 有力馬は数多いが、配当的な妙味も含め、あえて対抗格に推したいのがライラック(牝3歳/美浦・相沢郁厩舎)である。

 1勝馬の身で臨んだ1月のフェアリーステークス(G3、中山・芝1600m)では、後方からの追走となったが、徐々にポジションを押し上げると直線で末脚が爆発。10頭あまりをまとめて抜き去って勝利を収めた。着差はクビだったが、道中ずっと馬群の外目を回りながら差し切った脚力は高く評価されるべきもの。鞍上に福永祐一騎手を招いた陣営の意気込みや、父が意外性を持つオルフェーヴルという血統も魅力的に映る。
  アパパネ、アーモンドアイと、2頭の三冠牝馬を送り出した名門厩舎が誇る昨年の2歳女王、サークルオブライフ(牝3歳/美浦・国枝栄厩舎)も、もちろん首位争いから外せない存在だ。

 今季初戦のチューリップ賞は直線で従来の伸び脚が見られず3着止まりで、初の敗戦を喫した。しかし、その後は順当に調子を上げて、1週前追い、最終追い切りでは本来の素軽い動きを取り戻しており、”ひと叩き”された効果は大いに見込めそう。国枝調教師は共同記者会見で、「一回レースを使ったことで落ち着きが出た。いい状態だと思います」と、仕上がりに自信をのぞかせている。
 
 そのほかでは、デビュー2戦目でクイーンカップ(G3、東京・芝1600m)を快勝したプレサージュリフト(牝3歳/美浦・木村哲也厩舎)、重賞2着2回という堅実さが魅力のスターズオンアース(牝3歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)、武兄弟がタッグを組んでの出走が話題の重賞勝ち馬ウォーターナビレラ(牝3歳/栗東・武幸四郎厩舎)などが上位を窺う。

 最後に1頭“穴”候補を挙げるならば、トライアルのフィリーズレビュー(G2、阪神・芝1400m)を鋭い追い込みで制したサブライムアンセム(牝3歳/栗東・藤原英昭厩舎)。“厩舎力”の魅力もあるうえ、未勝利戦を中京の芝1600mで勝ち上がっているように距離延長も問題にならないはず。うまく流れに乗れれば、再び爆発的な末脚で一撃を喰らわせるシーンが見られるかもしれない。
<了>

文●三好達彦


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