「スリーを向上させて引き出しを増やした」八村塁の今季を指揮官が高評価!来季の課題は守備力向上<DUNKSHOOT>

「スリーを向上させて引き出しを増やした」八村塁の今季を指揮官が高評価!来季の課題は守備力向上<DUNKSHOOT>

八村にとって次の課題はディフェンス。本人は「もっと映像を観て相手選手を研究すれば向上する」と自信を示した。(C)Getty Images

ワシントン・ウィザーズに所属する八村塁はキャリア3年目の今季、42試合(先発13試合)の出場で平均11.3点、3.8リバウンド、1.1アシストを記録。

 出場試合数、主要3部門(得点、リバウンド、アシスト)の成績は自己ワーストに終わったものの、3ポイント成功数(55本)と成功率44.7%はキャリアハイ。さらに先発を務めた13試合では平均14.2点、5.1リバウンド、1.5アシストと好成績を残した。

 そんな八村について、ウィザーズのウェス・アンセルドJr.HC(ヘッドコーチ)は「彼にとって素晴らしいシーズンだった。出遅れたので短めなシーズンではあったが、チームに合流した時から全開だった。コンディションも万全だった。合流前の個人練習でしっかり取り組んでいたのが分かる」と語り、さらにこう続けている。

「今季はスリーを向上させて引き出しを増やした。そしてここ1か月か1か月半はすごく自信を持ってプレーしていた。『ポイント5メンタリティ』(0.5秒以内でシュート、ドライブ、パスの判断を下すこと)でプレーした。素早く判断して、積極的にプレーした。これは大きな収穫だ。今季は彼にとって貴重な経験だったと思う。来季は彼のフルシーズンの活躍を楽しみにしている。これからが楽しみだ」

 今季のウィザーズは新加入のカイル・クーズマ、そしてエースのブラッドリー・ビールがケガでシーズン中に離脱。途中加入したクリスタプス・ポルジンギスもヒザの骨挫傷のため数試合の欠場を余儀なくされるなど、ケガに泣いたシーズンだった。
  今季終了会見で、トミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)は「プレーオフに進めなくて後味が悪い。だが終盤の戦いぶりや選手の活躍ぶりを見ると、今後に向けて希望を与えてくれる」とポジティブな言葉を発していたが、来季に向けてこうも話していた。

「チームはディフェンスを向上させないといけない。引き続き、選手の育成に重点を置くが、ディフェンス ファーストの意識をもっと叩き込みたい。(オフの)ロースター改善も大事だが、ウェスとコーチ陣が来季のキャンプに向けて練る選手育成とディフェンス向上のプランに期待している」

 今季イースタン・カンファレンス12位の35勝47敗(勝率42.7%)に終わったとはいえ、ウィザーズはクラッチタイム(試合時間残り5分で5点差以内)に突入した試合でリーグ3位の25勝15敗(勝率62.5%)を残したほか、3点差以内で決着した試合で12勝6敗、延長にもつれた試合でも3勝1敗という粘り強さを発揮。

 だがディフェンシブ・レーティングはリーグ25位の113.6で、オールスターブレイク後は26位の118.3まで悪化。来季に向けてGMが改善点として指摘したことも頷ける。

 クーズマ、デニ・アブディヤ、八村というスイッチディフェンダーを3人並べた布陣や、ポルジンギスとダニエル・ギャフォードの同時期用もすでに試しており、来季はチームとしてだけでなく個々のディフェンス力向上が鍵となる。
  それは八村も例外ではない。「(コーチとは僕のオフの課題点の)ディフェンスについて話し合いました。相手のシューターをいかに止めるか、オフボール ディフェンスをどうやって向上させるかなど、もっと映像を観て相手選手を研究すればその部分が向上すると思います」と話しており、この点がさらに向上すれば選手としての評価を高めることができるだろう。 もっとも、シーズンは終わったばかり。八村は今夏の日本代表活動には参加しないことを表明しており、「自分の身体をテイクケアすること。それを一番大事にしていきたいと思います」と語ったことからも、オフシーズンをフィジカルとメンタルの両面を休ませる貴重な時間に充てることとなる。

 来季はプレシーズンゲーム期間の9月30日と10月2日にさいたまスーパーアリーナで開催されるゴールデンステイト・ウォリアーズとのジャパンゲームズがあることから、八村には是非とも心身共に万全のコンディションを作り上げてもらい、4年目のシーズンを迎えてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
 

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