老獪なヒート相手に苦戦も、好戦的な姿勢を貫くヤング「最も楽しくて、自分の能力が試されるシリーズ」<DUNKSHOOT>

老獪なヒート相手に苦戦も、好戦的な姿勢を貫くヤング「最も楽しくて、自分の能力が試されるシリーズ」<DUNKSHOOT>

ヤングは敵地での2試合を終えて平均16.5点、3P成功率11.8%と不発。ホームに戻る第3戦で巻き返せるか。(C)Getty Images

今季イースタン・カンファレンス首位の53勝29敗(勝率64.6%)を記録したマイアミ・ヒートと、43勝39敗(勝率52.4%)の9位からプレーイン・トーナメントを勝ち上がり、第8シードを手にしたアトランタ・ホークスによるプレーオフ1回戦は、第2戦を終えてヒートが2連勝。

 現地時間4月19日に行なわれた第2戦は、同点11回、リードチェンジ13回を記録する激戦となるも、残り3分を切った終盤からジミー・バトラー、タイラー・ヒーローが連続得点を奪ってヒートが115−105で制した。

 この試合でバトラーはプレーオフ自己最多の45得点、5リバウンド、5アシスト、2スティールの大活躍を見せたほか、ヒーローが15得点、マックス・ストゥルースが14得点、4アシスト、ゲイブ・ヴィンセントが11得点をあげて勝利に貢献した。

 敗れたホークスではボグダン・ボグダノビッチがプレーオフ自己最多の29得点、トレイ・ヤングが25得点、7アシスト、ディアンドレ・ハンターが16得点、ジョン・コリンズが13得点、10リバウンドを残すも一歩及ばず。
  シリーズ初戦でフィールドゴール12本中成功わずか1本(成功率8.3%)の8得点に終わったヤングは、第2戦で20本中10本(成功率50.0%)と復調も、3ポイントは10本放って成功わずか2本。レギュラーシーズンを含めてキャリアワーストとなる10ターンオーバーを喫した。

 試合後、ヤングは「もしレフェリーがあれだけ(ヒートの選手たちを)フィジカルにさせてファウルをコールしないなら、(勝利するのは)難しいだろうね」と審判への不満を漏らした。

 第2戦で、ヤングのフリースロー試投数は4本にとどまり(うち3本成功/成功率75.0%)、チーム全体でも11/14の成功率78.6%。対するヒートはバトラーの11/12(成功率91.7%)を筆頭に25/29(成功率86.2%)と2倍以上の差が生じた。

 もっとも、ファウル数だけ見ればホークスの26に対してヒートも24と大差はなかった。21日のチーム練習後にヒートのバム・アデバヨが「俺は4ファウルで、PJ(タッカー/5回)はファウルトラブルだった。スターター2人がファウルトラブルになっていたんだ」と、ヤングが漏らした不満に“口撃”した。
  第2戦まではヒートのホーム、FTXアリーナで行なわれていたが、22日の第3戦からはホークスのホームであるステイトファーム・アリーナに会場を移すため、風向きも変わるかもしれない。

 ただ、ホークスとしてはクリント・カペラが3戦連続の欠場になることが発表されており、苦しい展開に変わりはない。27歳のビッグマンは15日のプレーイン・ゲーム(対クリーブランド・キャバリアーズ)で右ヒザを負傷。MRI検査の結果、靭帯などに構造上の損傷こそ見つからなかったものの、今シリーズは出場できずにいる。

 それでも、ヤングはイースト首位のヒート、そして名将エリック・スポールストラHCとのバトルを好意的に受け止めているようだ。
 「たしかに、僕らはこのシリーズで0勝2敗と劣勢だ。でも僕にとってはこれまでで最も楽しくて、自分の能力が試されるシリーズになっている。それはコーチ・スポ(スポールストラHC)とチェスゲームをプレーしているからなんだ。

 彼がどれほど優れたコーチなのかを知っているからね。僕は彼より先を読もうとしているけど、それは彼も同じで、僕の一歩先を取ろうとしている。このシリーズは僕にとって学び、成長して新たな一歩へと前進させてくれるものなんだ」

 22日にホームで行なわれる第3戦は、ホークスにとって“マスト・ウィン・ゲーム”。スポールストラHCの下、老獪さを武器に立ち塞がるヒートを相手に、ヤングとホークスは1勝をもぎ取ることができるのか。目が離せない一戦になりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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