32歳のハーデンにスーパーMAX契約は「あり得ない」? 米識者から疑問の声「足も動いていない」<DUNKSHOOT>

32歳のハーデンにスーパーMAX契約は「あり得ない」? 米識者から疑問の声「足も動いていない」<DUNKSHOOT>

ハーデンは今季途中にシクサーズに加入したが、新天地ではかつての爆発的な得点力は鳴りを潜めている。(C)Getty Images

フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジェームズ・ハーデンは、来シーズンの契約が4740万ドル(約62億円)のプレーヤーオプションのため、選択次第ではFA(フリーエージェント)となる。目下、オプション行使が噂されるなかで、32歳のベテランには、最長5年のスーパーMAX契約提示の是非に関する議論が熱を帯びている。

 ハーデンと言えば、ヒューストン・ロケッツ時代の2018〜20年に史上8人目となる3年連続で得点王に輝くなど、現役屈指のスコアラーとして知られる。しかし、昨季途中にブルックリン・ネッツへトレードされると、絶対的エースからケビン・デュラント、カイリー・アービングに次ぐ第3オプションへ。

 加入2年目の今季も2人が欠場がちのなかで平均22.5点、8.0リバウンド、10.2アシストを記録していたが、2月のトレード期限最終日にシクサーズへ移籍となった。

 新たにジョエル・エンビードとの強力デュオを結成したなかで、レギュラーシーズンは21試合で平均21.0点、7.1リバウンド、10.5アシスト、フィールドゴール(FG)成功率40.2%を記録。

 ただ、プレーオフではトロント・ラプターズとのファーストラウンドで平均19.0点、5.0リバウンド、10.2アシスト、FG成功率41.1%、マイアミ・ヒートとのカンファレンス準決勝では、3試合を消化して平均17.7点、7.0リバウンド、6.7アシスト、FG成功率38.3%、3ポイント成功率21.0%と成績を落としている。
  プレーオフの結果次第ではあるが、ハーデンは4740万ドルのプレーヤーオプションを行使し、2022−23シーズンもシクサーズの一員として戦う見込み。来シーズン終了後には、5年総額2億7000万ドル(約352億5000万円)のスーパーMAX額で再契約が可能となる。

 しかし、20年以上カレッジのヘッドコーチを務め、現在は米スポーツ専門局『ESPN』のアナリストを務めるセス・グリーンバーグ氏は同局の番組「Get Up」で、スーパーMAX契約は今のハーデンにとって“高すぎる”と異論を唱えた。

「彼はプレーオフ仕様のコンディションに仕上がっていない。かつてのワールドクラスの状態なら、ゲームを支配している。あの年齢(32歳)で5年契約を与えるなんてあり得ない。ダブルチームを引き出せたとしても、今の彼は正確なショットメーカーじゃない。

 ベストコンディションでないし、足も動いていないからだ。右の角度からでも、左の角度からでも、シュートも長かったり、短かったりだ。かつてはフェイクで獲得できていたフリースローも少ない」 また、かつてオクラホマシティ・サンダーでハーデンと同僚だったアナリストのケンドリック・パーキンスも『ESPN』の番組「NBA Today」で、チームの成功のためには、財政を圧迫する年俸の高騰を抑えるべきだと見解を述べている。

「金がすべてか? それとも勝ちたいか? ジョエル・エンビードがいて、ライジングスターのタイリース・マキシーもいる。シクサーズが主軸の周りに選手を配置し、チャンピオンシップに勝てるように、チームに予算を残させるか? この世界には様々なタイプの選手がいるだろ? 

 フランチャイズによって異なるし、俺はそういった選手たちと一緒にプレーした経験がある。もちろん、金を稼ぎたい選手もいるし、レガシーにこだわる選手もいる。チャンピオンとして歴史に名を刻みたい選手もいる。それでも、チャンピオンシップで勝つ要素を満たすために、みんな喜んで犠牲を払っていた」
  シクサーズは昨夏にエンビードと4年総額1億9600万ドル(約256億円)のスーパーMAX契約で契約延長しており、2026−27シーズンまでチームの中核を担う。それだけに、元NBA選手でアナリストに転身したヴィンス・カーターが、「正直、彼がスーパーMAX、MAX契約を手にできるかは分からない」と話すのも当然だろう。

 カーターは年俸5000万ドル(約65億円)ベースの3年契約が妥当とし、「ハーデンにはコートにスペースを作ってくれるエリートシューターが必要だ」と活用するための課題も指摘している。

 はたして、シクサーズはエンビードとハーデンのデュオに今後数年を託すことになるだろうか。

構成●ダンクシュート編集部
 

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