最終戦で大ケガを負ったダニー・グリーンが現在の心境を明かす「復帰して、あと数年はプレーできるさ」<DUNKSHOOT>

最終戦で大ケガを負ったダニー・グリーンが現在の心境を明かす「復帰して、あと数年はプレーできるさ」<DUNKSHOOT>

今季最終戦でまさかのアクシデントに見舞われたグリーン。6月に36歳となるベテランは来季の復帰を誓った。(C)Getty Images

フィラデルフィア・セブンティシクサーズのベテラン、ダニー・グリーンのキャリア13シーズン目は、思わぬ形で終わることとなった。

 現地時間5月12日に行なわれたマイアミ・ヒートとのカンファレンス・セミファイナル第6戦。試合開始から約3分という場面で、グリーンはリング下でチームメイトのジョエル・エンビードと接触し左ヒザを負傷。

「僕はあそこへ行こうとしたんだ。彼がバスケットへドライブしていくのが見えたから、インサイドでポジションを取ってリバウンドを、もしくはダブルチームに行かせないようにね。ジョエルがリムへやってきて、レイアップを放ったのが見えたんだ…。あれが入ったかどうかは分からないけど、その後に転倒してきたのは覚えている。動こうとしたんだけど、できなかった。あっという間のことだったんだ」

 グリーンはあまりの痛みに顔を歪めてその場でうずくまり、コートを去った。シクサーズはその試合に90−99で敗れたことでシリーズ敗退となり、今季を終えた。
  翌13日。左ヒザの前十字靭帯(ACL)と外側側副靭帯(LCL)を断裂したことが発表されたグリーンは、シリーズ終了会見で先のようにケガのシーンを振り返った。

 これまでヒザに大ケガを負ったことはなく、手術もしたことがなかったグリーンにとっては初の事態であり、シーズンの最後に長期離脱を余儀なくされたのである。

 サンアントニオ・スパーズ(2014年)、トロント・ラプターズ(19年)、ロサンゼルス・レイカーズ(20年)と3つの球団で優勝した経験を持つグリーンは、今年のプレーオフで全12試合に先発し平均26.6分出場、8.6点、3.1リバウンド、1.0スティールに3ポイント成功率40.8%(平均2.6本成功)を記録。

 契約はあと1年で来季年俸は約1000万ドル(約12億8000万円)だが、7月1日までに球団のバスケットボール運営部門代表のダリル・モーリーがこの契約を保証しなければ、制限なしフリーエージェント(FA)となる可能性もある。

 18日に公開された自身のポッドキャスト番組『Inside the Green Room』で、グリーンは現在の心境についてこう話していた。
 「彼ら(シクサーズ)がどうするかはわからない。このリーグはビジネスだからね。最悪なケースも想定しつつ、うまくいくことを願っている。僕は(次の)シーズン序盤でプレーできないことは理解している。けど、少なくともシーズンの半分、あるいはシーズンの終盤とプレーオフではプレーできると見ている」

 現時点でグリーンの復帰時期は未定のため、チーム側としても判断が難しいところだろう。そのため、グリーン自身も「最悪なケースにも備えている。だってこのリーグでは何が起こるかわからないから」と覚悟しているという。

 6月22日に35歳を迎えるグリーンは、NBAという世界最高のリーグで屈指の3&Dとしての評価を確立してきた。スパーズではティム・ダンカン、ラプターズではカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、レイカーズではレブロン・ジェームズにアンソニー・デイビスといったように、これまで数々のスーパースターたちともプレーしてきた。
  ボールを常に保持してプレーするタイプではなく、オフェンスではコーナースリーやペイントへのカットで得点し、タフなディフェンスでマッチアップ相手を苦しめるなど基本に忠実なプレーが身上。そんなベテランは、ケガから復帰することを力強く公言した。

「僕はまだ何年かプレーできるし、身体は年老いてなんかいない。ケガをする前まで、自分ではいいプレーができていると感じていたんだ。このケガから復帰して、あと数年はプレーできるさ。

 僕のゲームは身体能力で成り立っているわけじゃない。だからこのケガが自分のゲームに大きな影響を及ぼすとは見ていない」

 グリーンにはこれから長いリハビリが待ち受けている。それでも、再びコートへ復帰すべく、やるべきことを頭の中で整理してシミュレーションしているに違いない。来シーズンのどこかの時点で、彼が再びプレーする姿をぜひとも見てみたい。

文●秋山裕之(フリーライター)

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