桜花賞馬を押さえに回してでも狙いたいのは、数々の名牝を手がけた“国枝厩舎”の2頭!【オークス・プレビュー】

桜花賞馬を押さえに回してでも狙いたいのは、数々の名牝を手がけた“国枝厩舎”の2頭!【オークス・プレビュー】

昨年の阪神ジュベナイルFを制したサークルオブライフ。東京の舞台で本領を発揮となるか。写真:産経新聞社

来たる5月22日(日)、牝馬クラシックの二冠目となるオークス(G1、東京・芝2400m)が行われる。

 桜花賞(G1、阪神・芝1600m)では単勝1番人気のナミュール(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)が10着に敗れ、7番人気のスターズオンアース(牝3歳/栗東・高柳瑞樹厩舎)が勝利を収める波乱になったが、今年JRAの平地G1では先週のヴィクトリアマイルまで1番人気が7戦全敗と、荒れ模様の結果が続いている。
  オークスも波乱があるのか、そろそろ本命サイドの決着となるのか。大一番を前に有力馬を再評価してみたい。

 まずは桜花賞を経た各馬をみると、アクロバティックに馬群を割って勝利を手にしたスターズオンアースよりも、不器用な競馬をしながら4着まで追い込んだサークルオブライフ(牝3歳/美浦・国枝栄厩舎)のほうに魅力を感じる。

 イン有利の傾向が見えた当日の阪神だったが、直線入口を15番手で、しかも大外を回りながら、勝ち馬とは0秒1差まで追い込んだ爆発的な末脚はひときわ光っていた。上がり3ハロンで使った脚は推定33秒3で、もちろん出走馬中ナンバーワンの速さだ。

 舞台が昨年のアルテミスステークス(G3、東京・芝1600m)を制した東京コースに移り、その長い直線をいかせば多少のロスがあっても逆転は十分に可能だろう。父のエピファネイアは2014年のジャパンカップ(G1)で東京の2400mを制しており(同コースである前年の日本ダービーでも2着)、距離延長は歓迎のクチ。本馬を軸として推したい。

 アパパネ、アーモンドアイと、2頭の三冠牝馬を出したトレーナーだけに流石というべきか。サークルオブライフの僚馬であるエリカヴィータ(牝3歳/美浦・国枝栄厩舎)も強く押したい存在だ。

 昨年10月の新馬戦(東京・芝1600m)をラクな手応えで勝ち上がったものの、2走目のフェアリーステークス(G3、中山・芝1600m)を大敗して桜花賞は断念。しかし、約3カ月の休養を挟んで出走したフローラステークス(G2、東京・芝2000m)では、前が詰まったものの、それを割るように鋭く伸びて快勝した。

 わずか3戦のみというキャリアからは伸びしろの大きさが感じられるし、大一番に福永祐一騎手を確保した陣営の意気込みも買いたいところ。すでに2000mの勝ち鞍があり、父がダービー馬キングカメハメハだけに、距離の延長に心配はないであろうし、仮に少し馬場が渋っても、血統的に見ればこなせるはずだ。

【桜花賞】ハナ差で勝ち切ったスターズオンアースはオークスへの視界も良好! 一方で1番人気ナミュールの大敗をどう見るか? 3番手にもキャリア3戦の上り馬、アートハウス(牝3歳/栗東・中内田充正厩舎)を挙げたい。

 3戦続けて2000m戦を使っているように、陣営は当初から中距離戦に狙いを定めていたことがうかがえる本馬。桜花賞の当日に行われた忘れな草賞(L、阪神・芝2000m)では、鞍上がステッキを使うまでもない楽勝で、2着を3馬身ちぎり捨てた。出走馬のレベルが低かったという声もあるが、追えばさらに差を広げたであろう末脚の確かさは一級品と評価できるうえ、距離に関しても父がジャパンカップを勝ったスクリーンヒーローという血統的な強みがある。秋華賞(G1、京都・芝2000m)で2着に入った母パールコード(秋華賞2着)の手綱をとっていた川田将雅騎手が選んだ本馬。トップジョッキーの思いも込めての一戦、好勝負は必至と見る。
  連下候補として、まず桜花賞馬スターズオンアース、1番人気で10着に大敗した桜花賞から巻き返しを狙うナミュールは、ポテンシャルの高さを考えると押さえざるを得まい。

 続いて、2連勝でフラワーカップ(G3、中山・芝1800m)を制したスタニングローズ(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)、2戦2勝と得意の東京コースで復活を目指すプレサージュリフト(牝3歳/美浦・木村哲也厩舎)までをマークしておきたい。

 最後に触れたいのは、筆者が大穴候補として考えていたピンハイ(牝3歳/栗東・田中克典厩舎)である。新馬戦(阪神・芝1400m)を7番人気で勝ち上がると、チューリップ賞(G2、阪神・芝1600m)を13番人気で2着に激走してファンを驚かせた。そして、桜花賞でも13番人気で5着となっているように、常に人気よりも上位に食い込んでくるのが魅力的。特に桜花賞は、5着とはいえ、タイム差では勝ち馬と0秒1しかなかったことを見逃してはならない。

 ただ問題は馬体重で、デビュー戦の420sから1戦ごとに減らし、桜花賞には406sで出走。そして、水曜に発表された調教後の馬体重は402sと、もともと小柄な馬がさらに細くなっており、関東への輸送を考えると不安は拭えない。

 当初は推奨馬として挙げる予定だったが、馬体重の減少を考慮し、今回はごく個人的な「密かな楽しみ」に留めておく。

文●三好達彦

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