「ルカは13歳の時から素晴らしい選手だった」レアル・マドリー時代の恩師が語るドンチッチの凄さ「どんな状況にも適応できる」<DUNKSHOOT>

「ルカは13歳の時から素晴らしい選手だった」レアル・マドリー時代の恩師が語るドンチッチの凄さ「どんな状況にも適応できる」<DUNKSHOOT>

ドンチッチはレアルでのラストシーズン、弱冠19歳にしてチームを優勝に導き、ユーロリーグとファイナルのMVP、ライジングスター賞を勝ち取った。(C)Getty Images

NBAはカンファレンス・ファイナルの真っ最中だが、ヨーロッパでも今週末、ユーロリーグのファイナル・フォーが行われている。

 5月19日のセミファイナルは、バルセロナ対レアル・マドリーのスペイン対決、そしてアナドルー・エフェス(トルコ)対オリンピアコス(ギリシャ)の両戦とも3点差の激戦に。

 ディフェンディング・チャンピオンのエフェス対オリンピアコス戦は、昨年のMVPヴァシリエ・ミチッチが3ポイントのブサービーターを沈めて勝利を奪うという、ドラマチックな結末だった。

 日本時間22日に行われるファイナルでは、エフェスとレアル・マドリーが、欧州トップの座をかけて激突する。

 レアルの決勝進出は、2018年以来。当時はレアルがフェネルバフチェを破り、球団にとって記念すべき10度目の王者に就いたが、今回ファイナルが開催されるのも、その時と同じセルビアのベオグラード。

 というわけで、前回のファイナル・フォーで19歳にしてレアルを優勝に導いたルカ・ドンチッチに再び注目が集まっている。
  2017−18シーズン、ドンチッチはユーロリーグのシーズンMVPとファイナルのMVP、そして22歳以下の選手に贈られるライジングスター賞の個人賞3冠という前人未到の偉業を達成。さらに前述の通り、クラブでも歴代初のユーロリーグで10度目の優勝と、これ以上ない成果を手にしてNBAへと渡った。

 そのドンチッチを、13歳から見守り続けてきたレアルのパブロ・ラソHC(ヘッドコーチ)が、ユーロリーグ開幕会見の席で、ドンチッチがなぜ特別なのか、彼を成功に導いた素質とは何なのかについて語った。

「ルカは13歳でレアル・マドリーに来た時から、素晴らしい選手だった。しかしそれだけでなく、彼はその日からずっと、素晴らしい人物でもある。それが彼をここまで偉大な選手に成長させたのだ」

 ラソHCは、弱冠16歳だったドンチッチをシニアチームのロースターに抜擢し、プロデビューさせている。

「NBAについて、そして彼がそこでどうプレーするかと人々が話題にする時も、私には何の疑いもなかった。彼が良いプレーをするに違いないという確信が私にはあったからだ。彼が人として、そして選手として、持っている最高のものは、どんな状況にも適応できること。人として持っているべきその素質を、ルカは持っているのだ」。

 この17−18シーズン、ドンチッチが爆発的な活躍を見せた理由のひとつに、ラソHCの英断があった。レアルの絶対的な主力であり、スペイン代表の中核でもあったセルヒオ・ユールがヒザの十字靭帯損傷の大怪我を負い、長期欠場が決まった際、指揮官は、18歳のドンチッチにその代役を任せた。
  コート上での責任が増し、よりリーダーシップを求められたことで、ドンチッチは飛躍的に成長。その結果、個人賞を総なめした実りあるシーズンを送ることになったのだ。

 以前、ラソHCはドンチッチについてこう語っている。

「ルカは独特の視点でバスケットを見ることができる。それにこのスポーツに対する、並々ならぬ情熱を持っている。しかし彼が、他とは違う、唯一無二の存在であるその理由は、彼がいろいろな分野で秀でているという点だ。

 まずは性格。周りのすべての者に対するリスペクトの気持ちがある。それから成熟さ。彼は自分に求められていることが何かを的確に理解している。NBAですぐに成功できたのも、順応能力の高さゆえだ。

 13歳でマドリードに来た時から、彼は常にプレーする準備ができていた。常にチームをヘルプできる用意が整っていた。そこからステップアップする過程でプレーしたすべてのチームで彼は、求められたレベルに即座に順応することができたのだ」
  ドンチッチはよく、「重要な勝負がかかったヒリついた対戦になると一層燃える」と話しているが、試合の状況に応じて、求められる自分の能力が出せるという彼の特性ゆえなのだということが、恩師のコメントからもうかがえる。

 そしてそんな彼の特性を見抜き、各国代表のベテランが集結するエリート集団において、ティーンエイジャーにリーダーを託した指導者の勇気ある采配が、ルカ・ドンチッチというスーパープレーヤーを生み出したのだ。

 ドンチッチの所属するダラス・マーベリックスは、本日ゴールデンステイト・ウォリアーズに最大19点のリードを守り切れずシリーズ2連敗。自身はゲームハイの42得点、8アシストを叩き出したが勝利には至らなかった。

 ただ、マブズはフェニックス・サンズとのカンファレンス準決勝でも連敗スタートから逆転してシリーズを勝ち上がっている。若き主砲ドンチッチを中心に第3戦以降の逆襲に期待したいところだ。

文●小川由紀子

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