初の1stチーム入りしたテイタムがオールNBAチームのルール改正を提案「何かを変える余地はある」<DUNKSHOOT>

初の1stチーム入りしたテイタムがオールNBAチームのルール改正を提案「何かを変える余地はある」<DUNKSHOOT>

テイタムは一昨季に3rdチームに選ばれると、5年目の今季は初めて1stチームに選出。名実ともにリーグ最高峰の選手へと上り詰めた。(C)Getty Images

現地時間5月24日、NBAは2021−22シーズンのオールNBAチームを発表した。

 1stチームから3rdチームまで各5選手ずつ、計15人の精鋭が選ばれたなか、自身初となる1stチーム入りを果たしたのがボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムだ。

 キャリア5年目の今季、24歳のフォワードは平均26.9点、8.0リバウンド、4.4アシストをマーク。主要3部門すべてをルーキーシーズンから毎年上昇させ、イースタン・カンファレンス2位の51勝31敗(勝率62.2%)を記録したチームを牽引した。

 セルティックスの選手がオールNBA1stチーム入りしたのは07−08シーズンのケビン・ガーネット以来初。若くして名門球団を代表する選手に上り詰めたと言っていいだろう。

 一方で、今回の発表ではある矛盾も話題となった。100人のスポーツライターと放送関係者による投票で、1stチーム票(5ポイント換算)49を含む390ポイントを獲得して1stチーム入りしたテイタムに対し、今季平均30.6点で得点王となったジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)は1stチーム票57を含む414ポイントながら2ndチームになったのだ。
  これは、オールNBAチームがガード、フォワード、センターのポジション別に選出を行なっているからで、1stチームのセンターには1位票88を含む476ポイントを手にしたニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)が選出。2シーズン連続でMVPに輝いたヨキッチのベスト5入りを否定する声はないが、エンビードも57の1stチーム票を獲得していることから、投票時点では両選手に1stチーム票を投じた人が多くいたことが明らかとなっている。

 もしオールNBAチームのポジション分けを、オールスターの投票のようにガード2人とフロントコート3人にしていれば、テイタムではなくMVP投票でも2位に入ったエンビードが1stチーム入りしていただけに、フォーマットの変更も考える必要がありそうだ。

 もっとも、このオールNBAチームについてはテイタムにも過去に不満があったようだ。一昨季に3rdチーム入りした彼は、昨季も選ばれていれば延長契約の総額がアップするはずだったのだが、落選したことで実現できずにいたからだ。 25日のシュートアラウンド後、テイタムは「もちろん、ありがたいことさ。オールNBA1stチーム入りだからね。大事なことさ。認められて凄く嬉しい」と喜びを口にする一方で、こうも話していた。

「(昨年)僕はインセンティブを手にすることができなかった。がっかりしたよ。僕は投票される資格を得ることができるルールを作るべきだと思っていた。投票はあまりにもワイドオープンだったからね。

 僕にとってはそれがフラストレーションの溜まる部分だった。そして(落選したことで)実際に起きてしまった。昨年の時点で、僕がリーグのベスト15人の1人だと思ってたかって? 1000パーセント思っていた。でも僕は今年選ばれて、チームはチャンピオンシップを勝ち取るために戦っている」

 今季はアトランタ・ホークスのトレイ・ヤングがオールNBA3rdチーム入りしたことで延長契約の総額が上昇。さらに、1stチーム入りしたデビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)、3rdチーム入りしたカール・アンソニー・タウンズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)は所属チームとスーパーMAX契約を結ぶ資格を手にした。
  オールNBAチームは選手としての称号だけでなく、個々の契約に影響をもたらすものでもあるだけに、テイタムはルールの厳格化を指摘する。

「何か決まったルールを作るべき。正確なことは僕には分からないけど、ある一定の試合数に出場するとか、プレーオフチームかどうか、といったものだね。(毎年リーグで)15人しか選ばれないんだ。もちろん、なかには新契約を控える選手、スーパーMAX契約が絡む選手もいるからタフだよ。投票する側の人たちにとっても難しいことだとは思う。だから何かを変える余地はあると思う」

 なお、25日に行なわれたイースタン・カンファレンス・ファイナル第5戦で、セルティックスはマイアミ・ヒートを93−80で撃破。テイタムは22得点、12リバウンド、9アシストの活躍を見せ、シリーズ戦績を3勝2敗として2010年以来となるNBAファイナル進出まであと1勝とした。

 27日にボストンで行なわれる第6戦で、もしセルティックスがヒートを下せば、テイタムは今季から制定された「カンファレンス・ファイナルMVP」という新たな称号を手にすることになるかもしれないだけに、ぜひともこのまま突き進んでほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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