「自分の全てを持ち込んでみせる」。セルティックスのテイタムが初のファイナルへ意気込み「あとはこの瞬間を楽しむだけ」<DUNKSHOOT>

「自分の全てを持ち込んでみせる」。セルティックスのテイタムが初のファイナルへ意気込み「あとはこの瞬間を楽しむだけ」<DUNKSHOOT>

キャリア5年目で初の頂上決戦にたどり着いたテイタム。明日の初戦を前に意気込みを語った。(C)Getty Images

現地時間6月1日、今年のNBAファイナルに出場するボストン・セルティックス、ゴールデンステイト・ウォリアーズの選手たちと両ヘッドコーチが前日会見に臨んだ。

 2010年以来、12年ぶりのファイナルへ駒を進めたセルティックスを牽引するジェイソン・テイタムは、初の頂上決戦を前に「不思議な感覚」と心境を語っている。

 現在24歳のテイタムは、ウォリアーズがステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンを軸とした布陣で頂点に立った15年当時、ミズーリ州セントルイスにあるシャミナード・カレッジ・プレップスクールに通う高校生だった。

「そう。彼らは2015年に(チャンピオンシップを)勝ち獲ったんだよね。僕は(高校)3年目を終えたばかりだったんだ。あのチームにはデイビッド・リーがいた。彼はセントルイス出身で、僕らは同じ高校だったんだ。だから彼らのことはもうずっと観ているよ」
  セントルイスで生まれ育ち、名門デューク大で1年間プレーしたテイタムは、17年のドラフト全体3位でセルティックスから指名され入団。以降5シーズン連続で平均得点、リバウンド、アシストの数字を伸ばし、今季は3年連続のオールスターに加えてキャリア初のオールNBA1stチーム入りも果たすなど、自他ともに認めるリーグ最高級の選手へと登り詰めた。

 プレーオフでも新人時代からエース格を担ったが、18年はイースト決勝で3勝2敗と王手をかけるもレブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)率いるクリーブランド・キャバリアーズの前に惜敗。20年もイースト決勝へ勝ち進んだが、マイアミ・ヒートに2勝4敗で敗れており、5年目の今季ついにファイナルへの切符を手にした。

「(これまでのファイナルにおける)印象的なシーンを1つに絞ることは難しいね。子どもの頃まで(記憶を)戻さないといけないから。僕は毎年ファイナルを観て育ってきた。子どもなら誰もがNBAでプレーすること、そしてファイナルの舞台に立つことを想像するものさ。でも実際にそれが叶うとなんだか不思議な感覚だね。この場を歩いて(ファイナルの)背景幕を見た時、『すげえ、僕は今ファイナルの舞台にいるんだ』と気づかせてくれるよ」
  自身初の舞台に立つ喜びを表現したテイタムは、今プレーオフで両チーム最多の平均27.0点に6.7リバウンド、5.9アシスト、1.22スティールをマーク。ウォリアーズとのレギュラーシーズン2試合でも平均26.5点、10.0リバウンド、5.0アシストと活躍を見せている。

 そんなフォワードについて、敵将スティーブ・カーHCは「最高級の選手の1人」と評し、サイズと強靭さ、スキルを兼備する点を警戒する。カリーも「ダイナミックなスコアラーだ。ディフェンスがどうガードしてくるかを読むことにおいても新たなレベルに達した。それにビッグゲームのクラッチタイムでも活躍していて厄介な選手」と、その実力を高く評価している。
  ファイナルでテイタムへ主にマッチアップしてくるのは、おそらくアンドリュー・ウィギンズとトンプソンだろう。特にウィギンズは今プレーオフでルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)やジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)といったエース格と対峙しており、「僕はチャレンジが大好きなんだ。テイタムと(ジェイレン)ブラウンはボストンでベストなオフェンシブプレーヤーだから、楽しみにしているよ」と意気込んでいた。

 最長で2週間にも及ぶ長丁場では、好調な試合もあれば、不発に終わる試合もあるだろう。だがテイタムは「自分の全てを持ち込んでみせる。あとはこの瞬間を楽しむだけ」と静かに闘志を燃やす。若きエースがセルティックスを球団史上18度目の頂点へと導けるか注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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