角田裕毅とミックのF1“2年生”を米メディアが「後退」と酷評 「ジョウ・グァンユは2人を凌駕している」との指摘も

角田裕毅とミックのF1“2年生”を米メディアが「後退」と酷評 「ジョウ・グァンユは2人を凌駕している」との指摘も

カナダGPではコースアウトで無念のリタイアとなった角田。次戦からの巻き返しに期待したい。(C) Getty Images

2022年のF1世界選手権は全22戦中の9戦を終了。アルファタウリの角田裕毅はここまで3戦で入賞を果たしている。

 予選でのタイムアタック、レース展開などのパフォーマンスで、昨季に比べて明らかな成長ぶりを示しているとして海外メディアから評価を受けている22歳の日本人ドライバーだが、先週末のカナダ・グランプリではピットアウトの際にコースアウトし、ポイント確実と思われたレースで無念のリタイア。後日にも、以下のように失意の週末を振り返っている。
【F1】ガスリー、来季はメルセデス移籍も選択肢に!? 今季は角田裕毅にポイント先行許すも「仕事上の関係は格段に良くなった」「カナダで起こったことは、非常に残念であり、全てを台無しにしてしまいました。チームには謝罪しました。ピットレーンの後にスピードを出し過ぎ、おそらくバンプに乗り上げてコースから外れてしまいました。今も失望していますが、次のレース(イギリスGP)で可能な限り挽回したいと思っています」(イタリアのスポーツメディア『OA sport』より)

 車もドライビングも今ひとつだったモナコGP、今季最高となる6位が確実とされながらもリアウイングの破損というトラブルに泣いたアゼルバイジャンGP、そして自身のミスで大きな代償を支払ったカナダGPと、このところネガティブな結果が続いている角田だが、彼と同じF1でのキャリア2年目のミック・シューマッハー(ハース)は、それ以上に厳しいシーズンを送っている。

 昨季は車の性能差という大きなハンデを背負って最後尾の走行を強いられながらも、チームメイトのニキータ・マゼピンとの競争では大きく勝ち越し、時にウィリアムズを上回る結果を残したことで、良い車を与えられながらもミスや無謀な仕掛けで多くのチャンスを潰し、チームメイトのピエール・ガスリーに完敗した角田よりも、多くのメディアから高い評価を得た“皇帝二世”だが、今季は一転してケビン・マグヌッセンとのチーム内対決で苦しみ、車の競争力は格段に上がったものの、いまだポイント獲得はない。

 アメリカのモータースポーツ専門サイト『FRONT STRETCH』は、この2人のドライバーの現状に注目し、「彼らは2年目のシーズンで後退したようであり、どちらもシートを失う可能性がある」という厳しい評価を下している。マゼピンのシート喪失に伴って急遽F1復帰を果たしたマグヌッセン(ここまで15ポイント獲得)に先行を許し、また多くのクラッシュを喫しているミックについてはまだ分かるが、角田の“後退”とはどういうことだろうか。
  同メディアが指摘したのは、昨季終盤から安定感を身につけ、アブダビでの最終戦で4位入賞を飾って、さらに今季もポイント獲得という好スタートを切り、成長ぶりを示していたにもかかわらず、カナダで「新人のようなミス」を犯したことだ。バンプに乗ったことで、不運だと擁護するメディアもあったが、大部分は「酷いミス」「恥ずかしい」と酷評しており、やってはいけない類の過ちだったということである。
  また、シート喪失の可能性については、今季よりウィリアムズに加入したアレクサンダー・アルボンが10チーム中最も性能が劣る車でオーストラリアGPでは1セットのタイヤでレースの大部分を走り切って10位入賞を飾るなど「印象的な安定感を見せている」ため、彼が来季レッドブル・グループに戻った際、「堅実なレッドブルのラインアップの中で、角田は最も脆弱なドライバーとなる」ということだ。

 レッドブルといえば、F2に参戦しているユーリ・ヴィップスがゲームのライブ配信中に人種差別的な発言をしたということで、活動を停止することが発表されたばかりだが、同メディアは「レッドブルには他にも多くのドライバーがおり、この一件が角田の問題を解決することにはならない」と、若手ドライバーの突き上げもあることを指摘した。

 記事の最後では、F1“2年生”が苦戦している理由は、今季より施行された新たなレギュレーションと、それに伴う車の問題(トラブル)を挙げた同メディアだが、「今季のルーキー(アルファロメオのジョウ・グァンユ)は、経験の違いなどを考えれば、角田、ミックを間違いなく凌駕している。来季、2人が揃ってF1から姿を消さないよう、注意する必要がある」と“警告”で締めている。

 かなり厳しい内容の記事となったが、角田に関しては今季ここまで、多くの海外メディアから賛辞を受けてきているだけに、来週末の英国GPで結果を残して良い流れを取り戻し、不安を吹き飛ばしてくれることを期待したい。

構成●THE DIGEST編集部
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