ドラフト指名は叶わずも、レイカーズと契約の息子を名手ピッペンが祝福「今日は最高の瞬間のひとつだ」<DUNKSHOOT>

ドラフト指名は叶わずも、レイカーズと契約の息子を名手ピッペンが祝福「今日は最高の瞬間のひとつだ」<DUNKSHOOT>

ドラフトで名前が呼ばれなかったピッペンJr.(左)だが、レイカーズと2WAY契約を締結。父ピッペン(右)もSNSで祝福した。(C)Getty Images

現地時間6月23日にバークレイズ・センターで開催されたNBAドラフト2022では、1巡目全体1位でオーランド・マジックから指名を受けたパオロ・バンケロ(デューク大)をはじめ、2位指名のチェット・ホルムグレン(/オクラホマシティ・サンダーゴンザガ大)、3位指名のジャバリ・スミスJr.(ヒューストン・ロケッツ/オーバーン大)ら、計58選手の名が呼ばれた。

 そんななか、今年ひそかに注目を集めていたのは二世選手たちの動向だ。1巡目16位でアトランタ・ホークスから指名されたAJ・グリフィン(デューク大)の父は、NBAでロールプレーヤーとして9シーズンをプレーし、現在はトロント・ラプターズでアシスタントコーチを務めるエイドリアン・グリフィン。2巡目全体59位でポートランド・トレイルブレイザーズから指名されたジャバリ・ウォーカー(コロラド大)の父は、NBAで10シーズンをプレーしたサマキ・ウォーカーだった。
  その一方、ラトガーズ大4年時に平均15.8点、5.9リバウンド、1.9アシスト、1.0スティールをマークしたロン・ハーパーJr.、ヴァンダービルト大3年時に平均20.4点、3.6リバウンド、4.5アシスト、1.9スティールを記録したスコッティ・ピッペンJr.、UCLAとルイジアナ州大(LSU)でプレーしていたシャリーフ・オニールはドラフト指名されなかった。

 ハーパーJr.の父ロン・ハーパーは、1980年代後半にクリーブランド・キャバリアーズでスラッシャーを務めると、1990年代後半からシカゴ・ブルズでディフェンダーへと転身。1996〜98年にかけて3連覇、さらに2000、01年にはロサンゼルス・レイカーズでふたつチャンピオンリングを追加し、計5度の優勝を飾った。

 ピッペンJr.の父スコッティ・ピッペンは、ブルズでマイケル・ジョーダンとともに王朝を構築したスーパースター。1991〜93年、1996〜98年にかけて2度の3連覇を果たし、2010年に殿堂入り、昨年には75周年記念チームにも選ばれた名手だ。 そしてオニールの父は、リーグ史上最高級のパワー型ビッグマンとしてペイントエリアを制圧したシャキール・オニール。レイカーズで2000〜02年にスリーピート達成、そのすべてでファイナルMVPに輝いた名センターで、2006年にはマイアミ・ヒートでも優勝を味わうなど、計4度のチャンピオンとなったレジェンドである。

 ドラフトの結果だけを見れば、現役時代に輝かしい実績を残した3選手たちの息子の名は呼ばれず、逆にロールプレーヤーとしてプレーしてきたグリフィンとウォーカーの息子が指名された。

 ただ、ドラフトでその選手のキャリアがすべては決まらない。これはあくまで通過点であり、ハーパーJr.、ピッペンJr.、オニールがこれから先、父親たちがプレーしたNBAという世界最高のプロバスケットボールリーグのコートに立つ可能性は決してゼロではない。

 実際に23日、ハーパーJr.がラプターズと、ピッペンJr.がレイカーズとそれぞれ2WAY契約を締結。オニールもレイカーズの一員としてサマーリーグに出場すると複数の現地メディアが報道した。
  ハーパーはドラフト後に「どんなことが起ころうと、私たちは努力し続けていく。夢を追いかけるんだ…信じているぞ」とツイート。

 ピッペンもSNSで「父としてこれまでやってきたなかで、今日は最高の瞬間のひとつだ。夢を叶えた息子の傍にいることができたのだから。お前は一生懸命やってきた。近道を通ることもなく、この日のために自分自身を追い込んできたんだ」と息子を祝福していた。

 今年ドラフトされた選手たちだけでなく、そこから漏れた選手たちも、今後はサマーリーグでアピール、あるいは無保障契約でトレーニングキャンプに参加して契約を勝ち取るという過酷な道のりが待ち受けている。

 そうしたなか、NBAという舞台で実績を残してきた父親がいることはプレッシャーになるかもしれないが、ほかの誰よりも心強い存在と言っていいはずだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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