角田裕毅、F2初優勝の地で好タイムも「車に苦しんでいる」と吐露。同僚ガスリーも苦戦したレースで求められるのは――

角田裕毅、F2初優勝の地で好タイムも「車に苦しんでいる」と吐露。同僚ガスリーも苦戦したレースで求められるのは――

相性の良い舞台で上々のレースを見せた角田。しかし、本人は「この週末はより難しいものになる」と漏らした。(C)Getty Images

F1第10戦のイギリス・グランプリが開幕。7月1日には2回のフリー走行(FP)が実施された。

 多くの観客を迎えた金曜日のシルバーストーンは、あいにくの雨に見舞われ、FP1では各チームは車をガレージに収め、ガレージでの時間を余儀なくされ、アルファタウリの角田裕毅も5周の走行に止まり、10人のドライバーがノータイムに終わった中で、1分51秒373(10人中9番目)のベストタイムを計測した。

 コンディションが回復したFP2では最多タイとなる29周回を重ね、16番手となる1分30秒338。チームメイトのピエール・ガスリーも1分30秒510(18番手)に終わり、プレスリリースで角田が「これまでの車のパッケージだとレースは苦しいものになると思う」と語った通り、アップデートも持ち越しとなった今GPでの苦戦が改めて予想される初日となった。

 セッション終了後、角田はチームの公式サイトを通して「今日は(今季の新レギュレーション下での)新しい車での走行を楽しめました。ハイスピードコーナーのサーキットはチャレンジングなものですが、とてもエキサイティングでした。特にマゴッツとベケッツのコーナーでは、昨季の車よりもプッシュできるし、容易でした」とポジティブな点を挙げた後、以下のように初日を振り返っている。
 「全体的には、これまでの週末と比べて普通ではなく、FP1では雨でほとんど走ることができませんでした。1セッションしか走れなかったと言っても良く、少しばかり変な感じですが、午後(FP2)は必要な集会を走り切ることができました」

「ここまで、僕らは車に苦しんでおり、現時点で他のチームからは、かなり引き離されています。この週末はより難しいものになると予想していますが、予選で競争力を得るために、大きな前進を遂げる必要があります。明日もトリッキーなコンディションになるようですが、データを確認し、どんな天気にも適応できるように備えなければなりません」

 予選レースに向けて厳しい展望を示す角田に対し、セッション前はSNSで、F2時代(2020年)にシルバーストーンで初優勝を飾った動画を公開して、コースへのイメージの良さを強調していたアルファタウリも、「ドライバーたちにとって難しい1日となった」とネガティブな文章を投稿することを余儀なくされた。

 チーフ・レースエンジニアのジョナサン・エッドルスは「FPではグリップとバランスの不足で2台ともに苦労し、パフォーマンスは期待していたものからは程遠いものだった」と語り、後に車がガレージに戻った後、空力パーツが「甚大なダメージ」を受けており、「辛うじてコースを走行できていた」状態だったと明かしている。 先日、車両パフォーマンス部門の責任者であるギョーム・ドゾトゥーが「モナコGP以降、低速コーナーでうまく機能するようになり、かなり良いメカニカルグリップを得られるようになった」と語っていた。だが、英国GP初日を終えたガスリーは「高速コーナーで我々は苦しんでいる。そして残念ながら、ここ(シルバーストーン)には、それらのコーナーが多くある」と指摘しており、やはり苦戦は必至と言えよう。
  もっとも、昨季の角田はスプリントで16位に終わりながらも、決勝では10位入賞を果たしており、決勝で粘り強く走り続ければ、チャンスが到来する可能性はある。そういったドライビングは、今季の彼が得意とするところだ。チャンスでポイント圏内を捉えるためにも、可能な限り、予選では前のグリッドを手に入れる必要がある。

 自身の去就について「来年もアルファタウリと契約が延長できたらいい」「このチームには本当に満足している。今は、自分自身に集中し、チームと協力して可能な限りパフォーマンスを発揮するだけで、そのうえで契約がどのようになるかを見ていきたい」(F1専門サイト『RACEFANS.NET』より)と語った角田だが、このハイスピードコースで、チームに強い印象を与えておきたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部
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