カルーソが“スター寄せ集め”の古巣レイカーズにチクリ「ただ優れた選手をコートに出せばいいと思ってる」<DUNKSHOOT>

カルーソが“スター寄せ集め”の古巣レイカーズにチクリ「ただ優れた選手をコートに出せばいいと思ってる」<DUNKSHOOT>

レブロン(左)からも信頼されていたカルーソ(右)。この男が抜けたことが、レイカーズの凋落につながったのかもしれない。(C)Getty Images

昨夏にFA(フリーエージェント)としてロサンゼルス・レイカーズからシカゴ・ブルズへ移籍したアレックス・カルーソ。新天地1年目は足首やハムストリング、手首のケガなどで計41試合を欠場したものの、コートに立てば平均28.0分のプレータイムで7.4点、3.6リバウンド、4.0アシスト、1.7スティールをマークするなど、攻守で堅実な働きを見せブルズの5シーズンぶりのプレーオフ進出に貢献した。

 ブルズはカルーソに加え、ロンゾ・ボールやパトリック・ウィリアムズといった主力たちが長期離脱となったものの、デマー・デローザンとザック・ラビーン、ニコラ・ヴュチェビッチを中心に踏ん張り、イースタン・カンファレンス6位の46勝36敗(勝率56.1%)を記録。今季はさらなる成績上積みを目指している。

 そんななか、ブルズでの初年度を終えたカルーソのインタビューが、現地時間7月15日に米メディア『heavy.』で公開された。

 久々のポストシーズン進出となったブルズとは対照的に、カルーソが一昨季まで4シーズン在籍していたレイカーズは、33勝49敗(勝率40.2%)でウエスタン・カンファレンス11位。プレーイン・トーナメントにすら辿り着けず、期待外れな結果に終わった。

 そんなレイカーズのシーズンをカルーソは、こう振り返っている。
 「彼らはターンオーバーが多かった。プロスポーツならどんな時も、ターンオーバーが多いならケミストリーを再構築し、(チームとしての)継続性を作り直さないといけない。そこは見落としてはいけない要素なんだ」

 カルーソはレイカーズが昨季機能しなかった要因として、ターンオーバーの多さを指摘。1試合平均14.5本はリーグ27位、レブロン・ジェームズ(同3.5本)、ラッセル・ウエストブルック(同3.8本)というボールを最も多く保持する2選手だけで計7.3本を記録した。

 レイカーズはカルーソが在籍していた一昨季も、ターンオーバーは平均15.2本でリーグ28位と多かったのだが、大事な場面でミスを繰り返していたと映ったのだろう。

 レブロンが27試合、アンソニー・デイビスが36試合と2枚看板が多くの試合を欠場しながらレイカーズが一昨季にプレーインへ進出できたのは、ディフェンシブ・レーティングでリーグトップ(107.1)だったことが要因と言っていい。 だが、昨季は113.3でリーグ21位までダウン。ウエストブルックを獲得するためにカイル・クーズマ(現ワシントン・ウィザーズ)、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープ(現デンバー・ナゲッツ)といった2020年の優勝メンバーを放出。昨夏のFA戦線でカーメロ・アンソニー(現無所属)やマリーク・モンク(現サクラメント・キングス)を獲得、ドワイト・ハワード、ラジョン・ロンド(ともに現無所属)という優勝メンバーを呼び戻したが、チームはシーズン終盤に入ってもかみ合うことはなかった。

「プロスポーツについて僕が思うのは“本当に優れた選手たちをコートにたくさん送り込めばいい”と考えている人たちがいること。時にはグルー、つまりどうすればまとまるかを把握する時間も必要になってくるのさ。つまり、彼らは昨シーズンにそのことを思い知ったんだと思うね」
  グルーガイ——。それはチームが攻守両面で円滑に戦術を遂行するために自己犠牲し、不足している部分をしっかりと補完する、そのチームに不可欠な接着剤のような存在のこと。レイカーズにとって、カルーソはまさにそういったタイプの選手であり、スタッツだけで判断してはならない典型でもあった。

 昨夏のFA戦線で実績十分のベテランを数多く揃えて奏功しなかったことで、レイカーズはダービン・ハムを新たな指揮官へ迎え、FA戦線でロニー・ウォーカー四世やトーマス・ブライアント、ファン・トスカノ・アンダーソン、トロイ・ブラウンJr.といった選手を獲得。ビッグ3の周囲にハードワーカーたちを集めている。

 今季レイカーズがどうなるかは、蓋を開けてみなければわからない。それでも、現時点ではっきりしているのは、新天地でもコート内外で声を出し、チームメイトたちを鼓舞し続けるカルーソの存在は、ブルズに間違いなく大きなインパクトを与えたということだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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