「アイツの敵はオレだけじゃないからな」清宮海斗に初黒星の武藤敬司が語った“若き後継者候補”への苦言と進言

「アイツの敵はオレだけじゃないからな」清宮海斗に初黒星の武藤敬司が語った“若き後継者候補”への苦言と進言

清宮を評価するからこそ、武藤はあえて厳しい言葉を投げかけた。(C)NOAH

7月16日、プロレスリング・ノアは東京・日本武道館でビッグマッチ『DESTINATION 2022』を開催。第7試合では、来春の引退を発表した武藤敬司が清宮海斗とシングルマッチで対戦した。

 過去3度のシングル戦で2勝1分けと無敗を維持していた武藤。だが、対戦を重ねるごとに研究を深めていった清宮は、試合序盤から攻勢に出ると先手、先手で攻めていく。

 無論、武藤もやられてばかりではない。清宮のタイガー・スープレックス・ホールドをカウント2で返すと、串刺しのシャイニング・ウィザード、雪崩式フランケン・シュタイナーと怒涛の反撃。清宮のジャンピング・ニーをキャッチしてからのドラゴンスクリュー、前後に3発も放ったシャイニング・ウィザードのキレは、とても引退するとは思えない動きではあった。

 しかし、これをカウント2で返した清宮は、4発目のシャイニング・ウィザードをガードすると、低空のドロップキックを連発。これに悶絶するレジェンドに25歳の若武者は掟破りの逆シャイニング・ウィザードを放ち、すかさず足4の字固めへ。これでギブアップしないと思ったのか、4の字を解くとドラゴンスクリューから再び足4の字固めを極めた。

 粘ろうともがいた武藤だったが、ガッチリ極まっており、堪らずギブアップ。相手の必殺殺法を炸裂した清宮が見事初勝利を収めた。

 花道で肩を寄せ合った清宮について武藤はバックステージで「非常にオレのことを研究しているから、対武藤にはいいかもしれないけど、アイツの敵はオレだけじゃないからな。そういう部分で言ったら、これから先どうなるかは、アイツ次第」と進言した。
  最後は武藤殺法で敗れたが、「よく堂々とあんなショッパイ技を使えるなと思ったよ。あんなキレのないドラゴンスクリュー…あれじゃ神奈月の方が上手いよ」と苦言。それでも武藤は「まあだけど、いろいろ勉強してたよ。4の字は極まってたんだよ。なかなか逃げられなかった。やっぱ技だから反復練習だからね。実戦でどんどん使えば自分のモノになる」と続け、驚きの必殺技譲渡を約束した。

「ぶっちゃけ、アイツの弱点と言ったら、決め技がイマイチでね。タイガースープレックスとちょっと飛び道具だけだから、そういう部分では寂しい。ぜひオレに勝ったご褒美として、ドラゴンスクリュー、4の字、シャイニング・ウィザードをアイツに譲るよ」

 最後に「少しノアが儲かってきたら、オレがロイヤリティー取るから」とシャイニング・ウィザード以外は自身のオリジナルではないにもかかわらず、ジョークで笑いを取った武藤。今年1月に新日本プロレスとの対抗戦でタッグを組んだ際に、対戦した棚橋弘至に「清宮いいだろ?」と話しており、以前から後継者の一人として目をつけていたようだ。

 一方、清宮は「偉そうなことを言ってましたけど、本当に教えてもらってたのは僕の方で、知らない間にいろんなことを学べてたんだなというのは感じさせてもらって、何より、本当に武藤さんとのシングルマッチを通して、武藤さんのプロレスというのを教えてもらった。これからは自分たちのプロレスを作っていく」と自身のプロレススタイルでの飛躍を誓った。

 武藤と対戦出来る選手は限られている。それだけに、清宮が最初に武藤の壁を乗り越えたのはノアという団体にとっても大きいものとなりそうだ。

◆プロレスリング・ノア◆
『DESTINATION 2022』
2022年7月16日
東京・日本武道館
観衆 3215人
▼PRO-WRESTLING LOVE FOREVER 1~THE FINAL COUNTDOWN~(60分1本勝負)
●武藤敬司(26分28秒 足4の字固め)清宮海斗○

文●どら増田

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