MAX額の延長契約を望むグリーンに、ウォリアーズはオファーせず?黄金期を築いた生え抜きビッグ3に存続の危機<DUNKSHOOT>

MAX額の延長契約を望むグリーンに、ウォリアーズはオファーせず?黄金期を築いた生え抜きビッグ3に存続の危機<DUNKSHOOT>

キャリア10年間で4度目の優勝を果たしたグリーン。本人はウォリアーズ残留を望んでいるというが…。(C)Getty Images

現地時間7月27日、米メディア『The Athletic』のマーカス・トンプソン二世記者とアンソニー・スレイター記者が、ゴールデンステイト・ウォリアーズに所属するドレイモンド・グリーンの契約に関する話題を伝えた。

 ウォリアーズはステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、グリーンという自チームでドラフト指名した“オリジナルトリオ”を擁して、ここ8年間で4度のNBA制覇を達成。カリーは在籍13シーズン、トンプソンは11シーズン、グリーンは10シーズンと、移籍が頻繁に起こる近代NBAでは非常にレアな形で王朝を構築しており、このビッグ3が契約下にある来季も優勝候補の筆頭なのは間違いない。

 ただ、カリーこそ2025−26シーズンまで契約を残しているものの、トンプソンは23−24シーズン終了後に完全FA、グリーンは23−24シーズンの契約がプレーヤーオプションのため、来夏に完全FAとなる可能性がある。

 同メディアによると、グリーン側が4年MAX額での延長契約を望んでいるのに対し、ウォリアーズ側はオファーするつもりがないという。
  ウォリアーズでプレーした10シーズンで、グリーンは4度の優勝にオールスター選出4回、オールNBAチームに2回、オールディフェンシブチームに7回選ばれており、17年には最優秀守備選手賞を受賞。昨季はケガのため46試合の出場にとどまったものの、平均28.9分で7.5点、7.3リバウンド、7.0アシスト、1.33スティール、1.09ブロックに自己最高となるフィールドゴール成功率52.5%をマークした。

 グリーンとしては、今夏に2012年ドラフト同期のブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)がそれぞれ超巨額な延長契約を結んだことにも、多少なりとも影響を受けているかもしれない。

 12年のドラフト2巡目35位指名からウォリアーズの主軸に成長したグリーンは、チームのヴォーカルリーダー兼ディフェンシブアンカーを務める重要人物。攻撃ではカリーやトンプソンらの類まれなシュート力を最大限に生かすため、カットやスクリーンプレーを多用するチームの中で、“ポインフォワード”として攻撃の起点を務める。とりわけカリーとのコンビネーションは抜群で、最高のパートナーと言っていい。 スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)からの信頼も厚く、昨年5月には「もしNBAでザイオン(ウィリアムソン/ニューオリンズ・ペリカンズ)をガードするのに1人選ぶとしたら、ドレイモンドがふさわしいだろうね。彼はリーグで最もスマートなディフェンダー。自身の強みを生かして相手の前に立ちはだかる。ドレイモンドがいるということは、ディフェンス面で究極の武器ということだ」と言わしめた。

 コートにいるだけで相手チームの気を引きつけ、味方のスペースを作り出してしまうカリー、そのカリーと双璧を成すシュート力と守備力を兼備したトンプソン、そして卓越したバスケIQを持ち、複数のポジションをカバーするグリーンという、攻守両面における“ゲームチェンジャー”の存在が、これまでウォリアーズの強みとなってきた。それだけに、もしグリーンが退団するとなれば、大きな痛手となることは容易に予想できる。
  一方、チームの年俸総額は右肩上がりで、ラグジュアリータックス(贅沢税)も増え続けているため、フロント側は少しでも出費を抑えたいのが本音だろう。

 今夏は、来シーズン終了後に現行契約が満了するアンドリュー・ウィギンズ、制限付きFAとなるジョーダン・プールとの延長契約が控えており、フロントはグリーンやトンプソンとの未来も見据えた交渉に直面している。

 もしチームがグリーンとの延長契約に対して首を横に振り続けるのであれば、ビッグ3体制は来季限り、あるいは来夏見返りなしに退団されることを嫌ってシーズン中にトレード、といった荒療治に出る可能性もゼロではないのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

関連記事(外部サイト)