“闘将”ベバリーは古巣ロケッツ復帰に関心あり?「俺の家族は全員ヒューストンにいる」<DUNKSHOOT>

“闘将”ベバリーは古巣ロケッツ復帰に関心あり?「俺の家族は全員ヒューストンにいる」<DUNKSHOOT>

はたして“闘将”ベバリーの古巣ロケッツ復帰はあるのか。(C)Getty Images

NBAキャリア10年を誇るパトリック・ベバリーは、2009年のドラフト2巡目42位でロサンゼルス・レイカーズから指名されるも、ギリシャとロシアのプロリーグを渡り歩いてNBA入りした苦労人だ。

 粘着質なディフェンスとメンタルタフネスをチームへ注入することができ、キャリア最初の5シーズンをヒューストン・ロケッツ、一昨季までの4シーズンをロサンゼルス・クリッパーズ、そして2021年夏に2度のトレードの末にミネソタ・ティンバーウルブズへ加入し、昨季はチームのプレーオフ進出に大きく貢献した。

 今年2月にはウルブズと1年の延長契約を結んだものの、7月になってルディ・ゴベアが絡んだ大型トレードでユタ・ジャズへ移籍。ジャズは昨季まで6シーズン連続でプレーオフへ進出しているものの、ゴベアに加えて先発スモールフォワードだったロイス・オニールもブルックリン・ネッツへ放出しており、明らかに戦力ダウンしている状態だ。

 さらに、現在はエーススコアラーのドノバン・ミッチェルを筆頭に、マイク・コンリー、ボーヤン・ボグダノビッチ、ジョーダン・クラークソンといった主力も“トレード可能”と現地メディアに報じられている。そのため来夏に完全FA(フリーエージェント)となる34歳のベバリーが、今季このままジャズで開幕を迎えるかは微妙だろう。
  そんななか、現地時間7月27日(日本時間28日、日付は以下同)に『Fox 26 Houston』のマーク・バーマン記者とのインタビューに応じたベバリーは、自身の現状についてこう語っていた。

「この先、数週間でどうなるか様子見ってところだね。いろんな問題が解決するのを待ってみるよ。できたらドノバン・ミッチェルが残って、このチームが高い競争力を持っているといいね。そうなったら凄く楽しみだ」

 昨季のベバリーは58試合(うち先発は54試合)に出場し、平均25.4分、9.2点、4.1リバウンド、4.6アシスト、1.2スティールをマーク。3ポイント成功率34.3%はキャリアワーストながら、アシストは自己最高の本数を残しており、まだまだチームを助けることができる選手と言っていい。

 すると同記者とのインタビューで、ベバリーはNBAキャリアをスタートさせた古巣について「ヒューストンはホームなんだ。俺の家族は全員そこにいる。子どもたちもね。俺にできる最小限のことさ。自分がどこからやってきたのかを忘れることなんてできないのさ」と発言。
  そのロケッツは一昨季にジェームズ・ハーデン、PJ・タッカー(いずれも現フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)をトレードしたことで再建中。一昨季は17勝55敗(勝率23.6%)、昨季も20勝62敗(勝率24.4%)で、ともにリーグワーストの戦績に沈んでいる。

 それでも、ベバリーは就任3シーズン目を迎えるスティーブン・サイラスHC(ヘッドコーチ)を称賛し、古巣ロケッツへエールを送っていた。

「彼のことは好きだよ。いつだって真面目で、真正面から立ち向かうコーチでもある。細かいことにもこだわるし、もの凄くプロフェッショナルなんだ。

 彼がベストを尽くそうとしているのは知っている。ウエスタン・カンファレンスでタフな状況にいるのは確かだけど、若いチームを競争力のある集団にしようとしているんだ。

 大部分で彼らは正しい方向へ向かっている。彼が諦めることはない。選手たちは一生懸命プレーしているし、速くかつ上質なバスケットボールをしているよ」
  ロケッツの今季予想スターターは、バックコートにケビン・ポーターJr.とジェイレン・グリーン、フロントコートにはベテランのエリック・ゴードンにアルペレン・シェングン、今年のドラフト1巡目3位指名のジャバリ・スミスJr.という布陣。ゴードン以外は若く、NBAキャリアも浅い。

 ベンチにはトレイ・バークやジョシュ・クリストファー、ギャリソン・マシューズ、ジャイショーン・タイト、ウスマン・ガルーバ、ケニョン・マーティンJr.、新人タリ・イーソンがいるものの、お世辞にもプレーイン・トーナメント進出争いへ参戦できる戦力とは言えない。そのため、今季もウエスト下位から抜け出すことは厳しいと予想される。

 ただ、昨季ウルブズのプレーオフ進出に貢献したベバリーのような闘将が、コート上のコーチとなって若い選手たちを鍛え上げることができれば、ロケッツの再建ペースは加速するのではないだろうか。

 現時点でベバリーがロケッツへ加入する保証はどこにもないが、もしゴードンとともに若手をサポートするベテランを欲しているのであれば、ベバリーこそが適任なのかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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