【ユーロバスケット・プレビュー|前編】ヤニス、ヨキッチ、ドンチッチらが勢揃い!欧州選手権に出場するNBAスターたちをチェック<DUNKSHOOT>

【ユーロバスケット・プレビュー|前編】ヤニス、ヨキッチ、ドンチッチらが勢揃い!欧州選手権に出場するNBAスターたちをチェック<DUNKSHOOT>

ヤニス(右)やヨキッチ、ドンチッチ(左)ら、NBAスターが集結する今年のユーロバスケットは必見だ。(C)Getty Images

10日後に迫ったユーロバスケットの開幕。本来は昨年9月に開催される予定だったが、コロナ禍の影響、とりわけ東京オリンピックが2021年にずれこんだことで、この大会も今年に延期となった。

 4グループに分かれてリーグ戦を行う予選ラウンドは、2015年大会からの流れを引き継ぎ、複数都市で開催。イタリアのミラノ、ジョージアのトビリシ、ドイツのケルン、チェコのプラハが舞台となる。そして、ラウンド16以降が行われる決勝トーナメントの開催地は、ドイツのベルリンだ。頂上対決9月18日、同地のメルセデス・ベンツアレーナで行われる。

 参戦するのは24か国。ホスト国4チーム以外は、予選を勝ち抜いて出場権をゲットした。ただし出場権を得ていたロシアがウクライナ侵攻により除外されたため、代わりにモンテネグロが加わっている。
  24か国中20チームは前回の2017年大会にも出場しているおなじみのメンバー。今回は初出場チームはなく、一番のご無沙汰は、2011年大会以来となるブルガリア。そして、戦後から1980年代あたりまでは常連だったオランダも2015年大会ぶりに参戦する。

 欧州のバスケ大国リトアニアの印象が強いバルト三国からは、彼らに加えてエストニアも、2大会ぶり6回目の出場。しかし近年バスケ人気が高まっているラトビアは、予選の最終戦でギリシャにオーバータイムの激闘の末3点差で敗れ、惜しくも出場を逃した。よって、八村塁のワシントン・ウィザーズでの同僚クリスタプス・ポルジンギスの姿は、今大会では見ることができない。

 予選システムが、サッカーのようにシーズン中に代表ウィークをもうけて行なわれる形式に変更されてからは、NBAはもちろんユーロリーグなどに参戦する選手は予選には参戦せず、欧州組・国内組で出場権を勝ち取り、本戦には本来の主力であるスター選手たちが登場、というスタイルが定着している。“予選で大活躍して出場権獲得に大きく貢献したのに、本戦のロースターに残れない”というのはさぞかし辛いだろうが、これもチームスポーツの性だ。
  今回のユーロバスケットは、いつも以上にNBAのスター選手たちが参戦するのが見どころだ。まだ最終ロースターは確定していないが、現時点でフリーエージェントも含め、36人のNBA選手がメンバーに召集され、事前キャンプに参戦している。

 なんといっても、セルビア代表にはNBAの昨季MVP、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)がユーロバスケット初登場。前回大会のセルビアは、決勝でスロベニアに敗れて優勝を逃していただけに、その雪辱を果たすべく満を持しての真打登場、といった感じだ。

 そしてギリシャ代表は、ヤニスとタナシス(ミルウォーキー・バックス)に加え、昨年はフランスのアスヴェルでプレーしたコスタス、Gリーグで修行中のアレックスと、アデトクンボ4兄弟がメンバーに招集。最終ロースターに全員残れば、史上初めて4兄弟が代表チームに揃い踏みすることになる。
  昨年の東京オリンピック準優勝国のフランスは、エバン・フォーニエ(ニューヨーク・ニックス)と、ミネソタ・ティンバーウルブズにトレードされて心機一転したルディ・ゴベアの鉄板コンビが健在。オクラホマシティ・サンダーの若手テオ・マレドンも参戦する。

 フランス国籍取得で話題になったジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)は今大会には参戦しないが、ヘッドコーチのヴァンサン・コレは「彼を呼ばない理由はない」と発言しているから、今後の国際大会でエンビードがフランス代表でプレーする可能性は十分にありそうだ。

 ドイツ代表は、オーランド・マジックに所属するヴァグナー兄弟の弟フランツがメンバー入り。今季からインディアナ・ペイサーズに加入したビッグマンのダニエル・タイスも、インサイドの屋台骨としてチームを支える。

 加えて、現在フリーエージェントのデニス・シュルーダーの代表復帰に、ドイツは大きな盛り上がりを見せている。同国は昨年のオリンピックでも準々決勝に進出するなど、近年めきめきと国際舞台での存在感を増しているが、シュルーダー自身は代表参加を希望するも、所属クラブ間との話し合いにより実現していなかった。
  2017年のユーロバスケットでは大会2位の平均23.7点を叩き出し、ベスト8入りに大きく貢献したスコアラーが加入する威力は絶大。ドイツは1993年、やはり地元で開催された大会で見事優勝している。今回もファンの声援を力に、番狂わせを演じるか?

 そして、ディフェンディングチャンピオンのスロベニアは、もちろんルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)がエースとしてチームを牽引。さらに前回大会のMVP、ゴラン・ドラギッチ(シカゴ・ブルズ)の復帰で、チームの士気は大いに高まっている。スロベニアという小国にとって、彼らの存在意義を世界に発信できるバスケットボールへの情熱は、想像以上に大きい。大会前のテストマッチでもセルビアを破るなど調子は上がっており、今大会も“緑軍団”は期待できそうだ。
  そのほか、リトアニアは英雄アルビダス・サボニスの息子ドマンタス(サクラメント・キングス)と、本国で大人気のヨナス・ヴァランチュナス(ニューオリンズ・ペリカンズ)が参戦。イタリアはボストン・セルティックスに移籍したダニーロ・ガリナー・ジャズとの2WAY契約が決まったシューティングガードのシモーネ・フォンテッキオがメンバー入りしている。これまでオリンピア・ミラノ(現アルマーニ)やアルバ・ベルリンなど欧州クラブでプレーしていた26歳のNBA新入生は、地元ファンから盛大な応援を受けることだろう。

 そして、エースのリッキー・ルビオ(クリーブランド・キャバリアーズ)が負傷中、ガソル兄弟やセルヒオ・ロドリゲスも代表引退したスペイン代表で中核をなすのは、フアンチョ(トロント・ラプターズ)とウィリー(ペリカンズ)のエルナンゴメス兄弟だ。そして昨年、ヒューストン・ロケッツでのNBAデビュー1年目は苦戦したウスマン・ガルバも、代表では輝きを放ってくれることだろう。

後編では、優勝候補チームや、注目の対戦カードをご紹介する。

文●小川由紀子

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