イスラエルを牽引するアブディヤ、ヤニス以上の注目を集めたフォンテッキオ……ユーロバスケット2戦目は若武者の躍動が目立つ結果に<DUNKSHOOT>

イスラエルを牽引するアブディヤ、ヤニス以上の注目を集めたフォンテッキオ……ユーロバスケット2戦目は若武者の躍動が目立つ結果に<DUNKSHOOT>

今季NBAデビュー予定のイタリアのフォンテッキオは、激闘となったギリシャとの一戦でヤニス以上に注目を集めるパフォーマンスを見せた。(C)Getty Images

グループリーグ2試合目を終えたユーロバスケットでは、各グループとも上位2チームが無敗をキープしている。そのうちのひとつ、グループDのイスラエルで目覚ましい活躍を見せているのが、ワシントン・ウィザーズで八村塁とチームメイトのデニ・アブディヤだ。

 オーバータイムにもつれこんだ初戦のフィンランド戦では約37分、2戦目のオランダ戦は約32分と、いずれもチーム最長のプレータイムを記録。フィンランド戦では23得点、15リバウンドのダブルダブル、オランダ戦でもゲームハイの21得点と、21歳にしてチームを牽引している。

 フィンランド戦では、今夏にドノバン・ミッチェルとのトレードでユタ・ジャズ入りが決まったパワーフォワードのラウリー・マルッカネンとのマッチアップが見ものとなった。

 身長213cmのマルッカネンに対し、203cmと一回り小さいアブディヤはパワー負けする場面もあり、国際マッチでは珍しい30得点超え(33得点)を許した。しかし、自軍の攻撃時にはしなやかな身のこなしで相手の密集地帯に切り込み、鮮やかにバスケットを射抜きいたほか、オーバータイム残り4秒の山場では相手の3ポイントをブロック。1人であらゆるセクションをカバーする獅子奮迅の活躍で、欧州からワールドカップ一番乗りを決めている好調フィンランドを破った。
  2試合目のオランダ戦は、一時相手に11点のリードを許したが、最終クォーター残り3分、62-61と1点差に迫った勝負所でアブディヤがファウルを誘っての3点プレー&長距離砲で一挙6点を奪取し逆転。そのリードを保ったイスラエルが、74-67で勝利を手にした。

 イスラエルは、ホスト国として出場した前回の2017年大会も1勝4敗の21位と、近年は国際舞台で上位進出する姿は見られていない。だがこの大会の後、世代交代したチームが成長。このユーロバスケットの予選も、スペインと同居したグループで彼らを破り、首位で通過する快進撃を見せていた。

 マッカビ・テルアビブをユーロリーグ優勝に導いた名将デイビッド・ブラッドの息子で、アルバ・ベルリンでプレーするポイントガードのタミール・ブラッド(25)をはじめ、タレントも育っているチームにのなかに、ビッグマッチに強い若き司令塔アブディヤが加わったことで一筋縄ではいかないチームに変貌。6日のグループ最強国セルビアとの対戦で、真の力が試されそうだ。
  そして9月3日に行なわれたグループリーグ2戦目では、ミラノ会場でのギリシャ対イタリア戦が、決勝戦並みの大盛り上がりを見せた。

 約1万2000人と、ほぼ満員となったミラノのフォーラムアリーナには、サンアントニオ・スパーズのHC(ヘッドコーチ)グレッグ・ポポビッチの姿が。シャーロット・ホーネッツの前HCジェームズ・ ボレーゴととともに、スパーズで彼のアシスタントを務めたエットーレ・メッシーナが指揮をとるアルマーニ・ミラノのプレシーズン合宿をサプライズ訪問していたのだ。

 会場には、2014年にスパーズでチャンピオンタイトルを勝ち取ったマルコ・ベリネリも姿も現わし、恩師との対面を喜ぶ場面も。また、アルマーニ・ミラノOBのルイス・スコラ(元ヒューストン・ロケッツほか)も来場して会場を沸かせた。

 試合は、ヤニス・アテトクンボ(ミルウォーキー・バックス)が得点に加えて身体を張ったディフェンスを披露しギリシャにリードをもたらすも、地元ファンの大歓声に力を得たイタリアが、最終クォーター残り35秒で3点差まで詰める猛追。あわや逆転勝利かと思われたが、ギリシャが辛くも逃げ切った。
  しかしこの試合でヤニスよりも注目を集めたのは、イタリアのシモーネ・フォンテッキオだ。ゲームハイの26得点に加え、相手が勢いづきそうな場面で3ポイントを沈めるなど、流れを断ち切る価値あるパフォーマンスが目立った。

 現在26歳のフォンテッキオは、今夏に2年間625万ドルでジャズと契約。今季念願のNBAデビューを果たす予定だ。

 イタリアの名門ビルトゥス・ボローニャでは、17歳になる前からシニアチームの試合に出場し、ジョーダンブランド・クラシックや欧州開催のバスケットボール・ウィズアウトボーダーズでも、早くから注目されていた。

『DraftExpress.com』のジョナサン・ジボニー氏は、アウトサイドシュートの精度も高いフォンテッキオを“今オフの№1インターナショナルFA(フリーエージェント)選手”に挙げていたが、多数来場しているリーグ関係者や、彼の存在を知らないNBAファンたちにも、ポジティブなインパクトを与えたことだろう。

文●小川由紀子

【PHOTO】NBA最強の選手は誰だ?識者8人が選んだ21世紀の「ベストプレーヤートップ10」を厳選ショットで紹介!

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?