「彼は手にビールを持っていた」ローズが“新人HC”バードが采配ミスを認めた1998年プレーオフを回想<DUNKSHOOT>

「彼は手にビールを持っていた」ローズが“新人HC”バードが采配ミスを認めた1998年プレーオフを回想<DUNKSHOOT>

就任1年目のバード(左)は自身の采配ミスを認め、試合後にローズ(右)に謝罪したという。(C)Getty Images

NBA界のレジェンドの1人であるラリー・バードは、選手、ヘッドコーチ(HC)、エグゼブティブを経験し、いずれの分野でも功績を残した。ただ、元NBA選手のジェイレン・ローズによれば、指揮官時代に自らの采配に関して謝罪することがあったという。

 バードは選手時代にボストン・セルティックス一筋13年で過ごし、リーグ優勝3回(1981、84、86年)、シーズンMVP3回(1984~86年)、オールスター出場12回(1980~88、90~92)、NBA50周年記念オールタイムチーム&NBA75周年記念チーム選出など、誰もが一目置く輝かしい結果を残した。

 その後、1997-98シーズンにインディアナ・ペイサーズのHCに就任。1年目から58勝24敗と躍進し、最優秀コーチ賞を受賞すると、50試合に短縮された1998-99シーズンは、33勝17敗でカンファレンス決勝まで勝ち上がった。

 続く1999-00シーズンは56勝26敗でNBAファイナルに進出したが、シャキール・オニール&コビー・ブライアントを擁するロサンゼルス・レイカーズに2勝4敗で敗れ、目標の優勝は逃した。

 2003年、バードはペイサーズのバスケットボール運営部門社長に就任。2011-12シーズンには最優秀エグゼクティブを受賞し、シーズンMVP、最優秀コーチ、最優秀エグゼクティブを獲得したNBA史上唯一の人物となった。

 名実ともにレジェンドのバードだが、HCとして初年度は選手に謝罪したことがあったようだ。元NBA選手で現在はアナリストとして活動するローズは人気ポッドキャスト番組「All The Smoke」に出演した際、1997-98シーズンのカンファレンス決勝の舞台裏を明かしている。
  レジー・ミラーにリック・スミッツ、マーク・ジャクソン、クリス・マリンらを擁したこの年のペイサーズはカンファレンス決勝で王者ブルズと対戦。2勝3敗と王手をかけられ、第6戦でタイに戻したが、第7戦で83-88と敗れてNBAファイナルへの切符を逃した。

 当時ペイサーズでシックスマンを務めたローズは第7戦、16分間の出場で7得点、1リバウンドを記録。勝負所で反撃の狼煙を上げるシュートを決めたが、バードHCにベンチに下げられ、チームも敗れた。

「そのゲームで、私は第4クォーターに2本連続でシュートを決めた。それなのに、彼(バード)は私をベンチに下げた。腹が立ったし、もうゲームに戻るつもりはなかった。(試合後)シャワーピル(抗菌ワイプ)で身体を拭いて、バスに飛び乗った。後ろの座席に座って、コーチングスタッフとも話さないつもりだった。

 バードはバスにすでにいた。私は両親に腹を立てている子どものようだったけど、何も言わずに通り過ぎさせてくれた。その後、『ジェイレン』と言ってきた彼は、手にビールを持っていて、『私は君をコートに戻すべきだった』と発した。私は何も言わないつもりだったが、その瞬間に感情を解放した」

 ローズの連続シュートで同点に追いつき、ペイサーズに流れが傾いていた場面だっただけに、HCとして駆け出しだったバードにとっては悔やまれる采配だったようだ。

構成●ダンクシュート編集部
 

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