クリッパーズに加入したウエストブルックが意気込みを語る「頼まれたら何でも、必要とされれば何だって、やってみせる」<DUNKSHOOT>
2023年02月23日 20時10分THE DIGEST

レイカーズから、ジャズを経てクリッパーズに加入したウエストブルック。チームを頂点に導けるか。(C)Getty Images
現地時間2月22日、ロサンゼルス・クリッパーズが新たに獲得したラッセル・ウエストブルックの入団会見を行なった。
会見にはバスケットボール運営部門代表のローレンス・フランク、タロン・ルーHC(ヘッドコーチ)も同席。今季ロサンゼルス・レイカーズで開幕を迎えたウエストブルックは、4戦目からシックスマンへ転向、52試合の出場で平均28.7分、15.9点、6.2リバウンド、7.5アシストを残すも、9日のデッドラインに成立した3チーム間トレードでユタ・ジャズへ移籍していた。
契約は今季限りということもあり、当初からジャズとバイアウト(契約買い取り)をして新チームへ移籍という噂が流れ、実際に20日にジャズがウェイブ(保有権を放棄)。この日ようやくクリッパーズの一員となった。
2008年にNBA入りし、19年までの11シーズンをオクラホマシティ・サンダーでプレーし、その後トレードでヒューストン・ロケッツ、ワシントン・ウィザーズ、レイカーズへと所属先を移した34歳は、自身5チーム目となるクリッパーズへ辿り着いた。
「俺はただ、ほかのみんなを助けることができる道を探しているだけ。俺は自分がやろうとしていることに本気で取り組んでいく。俺にはここにいるみんなの仕事を楽にすることができるし、彼らのスポットや得意なこと、そうでないことを探し出してみせる。それが自分のプロセスになっていく。楽しみにしているし、そのチャレンジに対して準備もできている」
クリッパーズにはサンダーで2シーズンを共闘したポール・ジョージ、ロケッツでチームメイトたったエリック・ゴードン、ロバート・コビントンといった選手たちが在籍。リーグ屈指の実力者であるカワイ・レナードをはじめ、ベテランのマーカス・モリスSr.やビッグマンのイビツァ・ズバッツとメイソン・プラムリー、ベンチにもノーマン・パウエルやニコラ・バトゥームといった役者が揃っており、リーグ屈指の豪華戦力を誇っている。
今季開幕時はレジー・ジャクソン(現デンバー・ナゲッツ)、ジョン・ウォール(現無所属)がポイントガード(PG)を務めていたクリッパーズだが、1月上旬からテレンス・マンを先発PGとして起用。9日のデッドラインでジャクソンとウォールを放出し、ナゲッツからボーンズ・ハイランドという若手ガードを獲得したものの、生粋のPGを欠いていた。 10日のミルウォーキー・バックス戦後、ジョージは「もしゲームを楽にしてくれるようなポイントガードを獲得できれば、このチームは間違いなく良くなるだろう」と語り、モリスSr.も「彼を歓迎する。俺たちにはベテランが必要だ。彼は何度もプレーオフで戦ってきたし、ファイナルに出場した経験もある。俺は彼に来てほしい」と、ウエストブルックの加入を熱望していた。
オールスターブレイクの時点で、クリッパーズはウエスタン・カンファレンス4位の33勝28敗(勝率54.1%)。昨季はレナードがケガのため全休、ジョージも長期離脱を余儀なくされ、プレーイン・トーナメントで2連敗を喫してプレーオフ進出を逃したものの、一昨季は球団史上初のカンファレンス・ファイナル進出を果たしており、今季はさらにその先を見据えている。
競争心旺盛でアグレッシブさが真骨頂のウエストブルックに期待されているのは、リーグ25位に沈むペースアップだろう。
「最も重要なこと、それはペースを高く保つことだと思っている。俺のスピードとペイントアタックの能力、そしてみんなのイージーショットを作り出すこと。その点でたくさん助けることができると思う。そのほかの面でも、俺は正しくフィットしてみせるし、このチームがやっていることを続けていく」とウエストブルックは意気込む。
21年夏、ウィザーズのトミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)からクリッパーズへのトレードについて聞かれて「絶対に嫌だ」と拒絶していた男は、約1年半後にレイカーズを経てクリッパーズの一員となった。
「頼まれたら何でも、必要とされたことは何だって、俺はやってみせる。自分の能力を最大限に発揮してみせる。すべてがうまくいくといいね」
キャリア15年目のベテランながら、いまだその激しい闘争心は健在。“Mr.トリプルダブル”はクリッパーズへ勢いを持ち込み、勝利をもたらせるか注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
会見にはバスケットボール運営部門代表のローレンス・フランク、タロン・ルーHC(ヘッドコーチ)も同席。今季ロサンゼルス・レイカーズで開幕を迎えたウエストブルックは、4戦目からシックスマンへ転向、52試合の出場で平均28.7分、15.9点、6.2リバウンド、7.5アシストを残すも、9日のデッドラインに成立した3チーム間トレードでユタ・ジャズへ移籍していた。
契約は今季限りということもあり、当初からジャズとバイアウト(契約買い取り)をして新チームへ移籍という噂が流れ、実際に20日にジャズがウェイブ(保有権を放棄)。この日ようやくクリッパーズの一員となった。
2008年にNBA入りし、19年までの11シーズンをオクラホマシティ・サンダーでプレーし、その後トレードでヒューストン・ロケッツ、ワシントン・ウィザーズ、レイカーズへと所属先を移した34歳は、自身5チーム目となるクリッパーズへ辿り着いた。
「俺はただ、ほかのみんなを助けることができる道を探しているだけ。俺は自分がやろうとしていることに本気で取り組んでいく。俺にはここにいるみんなの仕事を楽にすることができるし、彼らのスポットや得意なこと、そうでないことを探し出してみせる。それが自分のプロセスになっていく。楽しみにしているし、そのチャレンジに対して準備もできている」
クリッパーズにはサンダーで2シーズンを共闘したポール・ジョージ、ロケッツでチームメイトたったエリック・ゴードン、ロバート・コビントンといった選手たちが在籍。リーグ屈指の実力者であるカワイ・レナードをはじめ、ベテランのマーカス・モリスSr.やビッグマンのイビツァ・ズバッツとメイソン・プラムリー、ベンチにもノーマン・パウエルやニコラ・バトゥームといった役者が揃っており、リーグ屈指の豪華戦力を誇っている。
今季開幕時はレジー・ジャクソン(現デンバー・ナゲッツ)、ジョン・ウォール(現無所属)がポイントガード(PG)を務めていたクリッパーズだが、1月上旬からテレンス・マンを先発PGとして起用。9日のデッドラインでジャクソンとウォールを放出し、ナゲッツからボーンズ・ハイランドという若手ガードを獲得したものの、生粋のPGを欠いていた。 10日のミルウォーキー・バックス戦後、ジョージは「もしゲームを楽にしてくれるようなポイントガードを獲得できれば、このチームは間違いなく良くなるだろう」と語り、モリスSr.も「彼を歓迎する。俺たちにはベテランが必要だ。彼は何度もプレーオフで戦ってきたし、ファイナルに出場した経験もある。俺は彼に来てほしい」と、ウエストブルックの加入を熱望していた。
オールスターブレイクの時点で、クリッパーズはウエスタン・カンファレンス4位の33勝28敗(勝率54.1%)。昨季はレナードがケガのため全休、ジョージも長期離脱を余儀なくされ、プレーイン・トーナメントで2連敗を喫してプレーオフ進出を逃したものの、一昨季は球団史上初のカンファレンス・ファイナル進出を果たしており、今季はさらにその先を見据えている。
競争心旺盛でアグレッシブさが真骨頂のウエストブルックに期待されているのは、リーグ25位に沈むペースアップだろう。
「最も重要なこと、それはペースを高く保つことだと思っている。俺のスピードとペイントアタックの能力、そしてみんなのイージーショットを作り出すこと。その点でたくさん助けることができると思う。そのほかの面でも、俺は正しくフィットしてみせるし、このチームがやっていることを続けていく」とウエストブルックは意気込む。
21年夏、ウィザーズのトミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)からクリッパーズへのトレードについて聞かれて「絶対に嫌だ」と拒絶していた男は、約1年半後にレイカーズを経てクリッパーズの一員となった。
「頼まれたら何でも、必要とされたことは何だって、俺はやってみせる。自分の能力を最大限に発揮してみせる。すべてがうまくいくといいね」
キャリア15年目のベテランながら、いまだその激しい闘争心は健在。“Mr.トリプルダブル”はクリッパーズへ勢いを持ち込み、勝利をもたらせるか注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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