今季のMVPはエンビード?米メディアのタイトル予想で1位浮上、シクサーズOBの“ドクターJ”アービングも「彼なら筋が通っている」と猛プッシュ<DUNKSHOOT>
2023年03月22日 16時30分THE DIGEST

過去2年のMVPレースでは連続してヨキッチの後塵を拝したエンビード。今季こそ受賞なるか?(C)Getty Images
現地時間3月20日(日本時間21日、日付は以下同)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはホームのウェルズファーゴ・センターでシカゴ・ブルズと対戦し、最終スコア105-109で敗戦した。
試合は第4クォーター残り33.1秒、タイリース・マキシーのレイアップでシクサーズが同点に追いつき延長へ突入。そのオーバータイムでは残り47.1秒、ジョエル・エンビードのショットでシクサーズがリードするも、デマー・デローザンに活躍を許し2度目の延長へ。
ホームのシクサーズはダブルオーバータイムの残り2分37秒、トバイアス・ハリスのステップバックジャンパーで4点差をつけたが、そこから点を取ることができず、ブルズの粘りに遭って逆転負けを喫した。
シクサーズはエンビードがいずれもゲームハイとなる37得点、16リバウンド、3ブロックと爆発したほか、マキシーが22得点、5リバウンド、6アシスト、ディアンソニー・メルトンが19得点、6リバウンド、4スティール、ハリスが14得点、9リバウンド、ジェームズ・ハーデンはフィールドゴール成功率14.3%(2/14)で計5得点に終わるも、両チーム最多の12アシストをマーク。しかし連勝が8でストップし、今季成績を48勝23敗(勝率67.6%)としてイースタン・カンファレンス3位へ後退した。
シクサーズのフランチャイズ史上最長記録を更新する10試合連続の30得点超えをマークしたエンビードは、ここ2週連続で週間MVPに選ばれており、この試合を終えてリーグトップの平均33.6点に10.3リバウンド、4.1アシスト、1.1スティール、1.8ブロック、フィールドゴール成功率54.6%と、依然として猛威を振るっている。
この試合を迎える前の30試合で、エンビードは平均33.8点、10.5リバウンド、3.8アシストをマーク。ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、ラッセル・ウエストブルック(ロサンゼルス・クリッパーズ)に次いで、同一シーズンにおける30試合スパンで平均33点、10.5リバウンド、3.8アシスト以上を記録したNBA史上4人目の選手となった。
今季エンビードが記録している平均33.6点は、1965-66シーズンのチェンバレン(平均33.5点)を上回る球団史上最高の平均得点となっており、キャリア7年目で自己ベストのシーズンを送っていると言っていい。
ブルズ戦前のシュートアラウンドで、1983年にシクサーズの優勝メンバーとなった“ドクターJ”ことジュリアス・アービング(元シクサーズ)は「彼は間違いなく値すると思うね。私は彼がこれまでにも(MVPに)ふさわしいと思っていた」と、エンビードを称賛していた。
18日に『NBA.com』へ公開された最新版MVP候補ランキングで、エンビードは1位へ浮上。2位にはデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ、3位にはミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ、4位にボストン・セルティックスのジェイソン・テイタム、5位にはダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチがランクインしている。
「ヨキッチは手に負えない。とんでもない成績を残し、シーズンのほとんどでチームをカンファレンス首位へ導いている。ヤニスは恐るべき成績だし、ルカも強力だ。ただ、(今季は)ジョエルの番かもしれないね。彼なら筋が通っているだろう」(アービング)
今季のシクサーズは70試合を終えた時点で48勝22敗。2000年以降の同時点の成績としては、アレン・アイバーソンを中心とした布陣でイーストトップの56勝26敗(勝率68.3%)を残した2000-01シーズン(49勝21敗)に次ぐ好記録だ。
アービングは「今年の彼らは私が見てきたここ数年のなかでベストなんだ」と古巣についてコメント。近年のシクサーズは、カンファレンス・ファイナル進出まであと1勝に迫るも、カワイ・レナード(現クリッパーズ)に劇的な決勝弾を浴び、カンファレンス準決勝でトロント・ラプターズに3勝4敗で敗れた2019年が印象的だが、アービングは「このチームは(当時よりも)粘り強いように見える」と期待を寄せている。
「彼らには間違いなくダイナミックな武器がブレンドされている。ビッグガイ(エンビード)はリーグのトップスコアラーで、マキシーというエネルギッシュな男もいる。それに相手が誰であろうと関係なく、フロアで支配的な選手と化すハーデンという元MVPもいる。トバイアスもやるべきことをこなしている。見ていて楽しいし、ケミストリーもあり、勝ちたいんだという明白な欲望が見てとれる」
4月15日に幕を開けるプレーオフで、シクサーズが目指すのはもちろん優勝。1983年以来、球団史上4度目の王座奪還を果たすべく、エンビードを中心としたチームが虎視眈々と覇権争いを見据えている。
文●秋山裕之(フリーライター)
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試合は第4クォーター残り33.1秒、タイリース・マキシーのレイアップでシクサーズが同点に追いつき延長へ突入。そのオーバータイムでは残り47.1秒、ジョエル・エンビードのショットでシクサーズがリードするも、デマー・デローザンに活躍を許し2度目の延長へ。
ホームのシクサーズはダブルオーバータイムの残り2分37秒、トバイアス・ハリスのステップバックジャンパーで4点差をつけたが、そこから点を取ることができず、ブルズの粘りに遭って逆転負けを喫した。
シクサーズはエンビードがいずれもゲームハイとなる37得点、16リバウンド、3ブロックと爆発したほか、マキシーが22得点、5リバウンド、6アシスト、ディアンソニー・メルトンが19得点、6リバウンド、4スティール、ハリスが14得点、9リバウンド、ジェームズ・ハーデンはフィールドゴール成功率14.3%(2/14)で計5得点に終わるも、両チーム最多の12アシストをマーク。しかし連勝が8でストップし、今季成績を48勝23敗(勝率67.6%)としてイースタン・カンファレンス3位へ後退した。
シクサーズのフランチャイズ史上最長記録を更新する10試合連続の30得点超えをマークしたエンビードは、ここ2週連続で週間MVPに選ばれており、この試合を終えてリーグトップの平均33.6点に10.3リバウンド、4.1アシスト、1.1スティール、1.8ブロック、フィールドゴール成功率54.6%と、依然として猛威を振るっている。
この試合を迎える前の30試合で、エンビードは平均33.8点、10.5リバウンド、3.8アシストをマーク。ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元ロサンゼルス・レイカーズほか)、ラッセル・ウエストブルック(ロサンゼルス・クリッパーズ)に次いで、同一シーズンにおける30試合スパンで平均33点、10.5リバウンド、3.8アシスト以上を記録したNBA史上4人目の選手となった。
今季エンビードが記録している平均33.6点は、1965-66シーズンのチェンバレン(平均33.5点)を上回る球団史上最高の平均得点となっており、キャリア7年目で自己ベストのシーズンを送っていると言っていい。
ブルズ戦前のシュートアラウンドで、1983年にシクサーズの優勝メンバーとなった“ドクターJ”ことジュリアス・アービング(元シクサーズ)は「彼は間違いなく値すると思うね。私は彼がこれまでにも(MVPに)ふさわしいと思っていた」と、エンビードを称賛していた。
18日に『NBA.com』へ公開された最新版MVP候補ランキングで、エンビードは1位へ浮上。2位にはデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ、3位にはミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ、4位にボストン・セルティックスのジェイソン・テイタム、5位にはダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチがランクインしている。
「ヨキッチは手に負えない。とんでもない成績を残し、シーズンのほとんどでチームをカンファレンス首位へ導いている。ヤニスは恐るべき成績だし、ルカも強力だ。ただ、(今季は)ジョエルの番かもしれないね。彼なら筋が通っているだろう」(アービング)
今季のシクサーズは70試合を終えた時点で48勝22敗。2000年以降の同時点の成績としては、アレン・アイバーソンを中心とした布陣でイーストトップの56勝26敗(勝率68.3%)を残した2000-01シーズン(49勝21敗)に次ぐ好記録だ。
アービングは「今年の彼らは私が見てきたここ数年のなかでベストなんだ」と古巣についてコメント。近年のシクサーズは、カンファレンス・ファイナル進出まであと1勝に迫るも、カワイ・レナード(現クリッパーズ)に劇的な決勝弾を浴び、カンファレンス準決勝でトロント・ラプターズに3勝4敗で敗れた2019年が印象的だが、アービングは「このチームは(当時よりも)粘り強いように見える」と期待を寄せている。
「彼らには間違いなくダイナミックな武器がブレンドされている。ビッグガイ(エンビード)はリーグのトップスコアラーで、マキシーというエネルギッシュな男もいる。それに相手が誰であろうと関係なく、フロアで支配的な選手と化すハーデンという元MVPもいる。トバイアスもやるべきことをこなしている。見ていて楽しいし、ケミストリーもあり、勝ちたいんだという明白な欲望が見てとれる」
4月15日に幕を開けるプレーオフで、シクサーズが目指すのはもちろん優勝。1983年以来、球団史上4度目の王座奪還を果たすべく、エンビードを中心としたチームが虎視眈々と覇権争いを見据えている。
文●秋山裕之(フリーライター)
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