「毎晩プレーしなければ」欠場が目立つレナード&ジョージにルーHCが発破。元NBA選手も「難しいことじゃない」と賛同<DUNKSHOOT>
2023年08月14日 19時27分THE DIGEST

休みがちなレナード(左)&ジョージ(右)。ルーHCは「健康で調子がいい時は毎晩プレーしなければ」と課題を指摘する。(C)Getty Images
ロサンゼルス・クリッパーズはカワイ・レナード&ポール・ジョージの2枚看板を擁しながら、直近2シーズンはプレーオフ不出場、1回戦敗退と思うように結果を残せていない。チームを率いるタロン・ルーHC(ヘッドコーチ)がレギュラーシーズンの重要性を説き、元NBA選手のリチャード・ジェファーソンとチャニング・フライがルーHCの真意について見解を述べている。
クリッパーズは2019年夏にレナードをFA(フリーエージェント)で、ジョージをトレードで獲得し、悲願の優勝に向けて大きく動き出した。だが、結成初年度はカンファレンス準決勝敗退、翌年はカンファレンス決勝敗退、2021-22シーズンはプレーオフ不進出、そして昨季は1回戦敗退と、目標には手が届いていない。
その要因は、レナードとジョージが頻繁に負傷離脱を余儀なくされていることが大きい。レナードは右ヒザの前十字靭帯の手術を受けた影響で2021-22シーズンを棒に振り、昨季もレナードがレギュラーシーズン30試合、ジョージも26試合を欠場。フェニックス・サンズとのプレーオフ1回戦でもジョージが右ヒザの捻挫で全休、レナードも右ヒザの捻挫によりシリーズ第3戦以降はコートに立てず、劣勢のチームを救えなかった。
レナードはこれまでサンアントニオ・スパーズ時代とトロント・ラプターズ時代にリーグ優勝を経験し、キャリア通算勝率はマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ/73.95%/670勝236敗)、ラリー・バード(元ボストン・セルティックス/73.58%/660勝237敗)に次ぐ歴代3位の73.57%(462勝166敗)と、コートに立てば確実に結果を残す選手だ。しかし、レナードとジョージが同時出場したのは、クリッパーズ移籍以降の総試合数のうち25%にも満たず、“宝の持ち腐れ”状態が続いている。
クリッパーズは、チームを率いて4年目を迎えるルーHCの契約最終年となる2024-25シーズンの契約を保証。指揮官はレナード&ジョージを中心としたスモールボールのラインナップ改善を視野に入れるなかで、現ロスターの課題を指摘しているとも取れるコメントを発した。
「私たちにとって一番大事なことは、選手たちが健康だと確認し、彼らのために正しいことをしているか確認すること。ただ、そうは言っても、レギュラーシーズンをもっと真剣に受け止めなければならない。毎晩ハードにプレーし、試合に勝ち、試合に出場しないといけない。
ファンはそれに値する。ファンは長い間、僕らを応援してくれている。不運なケガもあったけど、それもゲームの一部だ。健康で調子が良い時は、毎晩プレーしなければならない。ラスト10試合で奮闘するのではなく、シーズンを通した戦いで良いシード順を得ること。そうすればプレーオフに向けて身体を休め、準備できる」
また、ルーHCは昨季途中に加入したベテランガードのラッセル・ウェストブルックについて「スターターとして見ている。彼のエネルギー、そして火力が必要だった。彼の加入は大きかった。今はPG(ジョージ)が(ヒザの)ケガをする前の状態をキープして、どんなプレーを見せられるかを見極めることだ」と語っていた。
NBA通算1181試合出場(歴代56位)、2016年にクリーブランド・キャバリアーズで優勝経験を持つ元NBA選手のジェファーソンは、キャブズで同僚だったチャニング・フライ、スポーツジャーナリストのアリー・クリフトンがホストを務めるポッドキャスト『Road Trippin』で、ルーHCの発言の意図について推察している。
「タロン・ルーは組織として、選手の結果への責任をもっと高める必要があると言っているんだ。このまま試行錯誤を続けても上手くはいかないという意味だ。彼はもっと厳しく指導すると言っているのではなく、70試合に出場してほしいと言っているんだ」
現役時代に計6チームを渡り歩いたフライもジェファーソンに同調しつつ、「あまりに先のことを考えすぎると、今がおろそかになる。プレーオフのために健康でいないといけないというアプローチでは、全員がリズムを掴めない。誰もがそのスイッチを入れられるわけではないんだ。
特にクリッパーズの若い選手たちにとっては簡単ではない。PG(ジョージ)とカワイが自分たちの仕事をできるように、真剣にゲームに取り組む必要がある」と、いかにレギュラーシーズンから段階を踏んでプレーしていくことが重要かを説いた。
熾烈なウエストの戦いのなかで、クリッパーズは来たる2023-24シーズンに主役を担うことができるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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クリッパーズは2019年夏にレナードをFA(フリーエージェント)で、ジョージをトレードで獲得し、悲願の優勝に向けて大きく動き出した。だが、結成初年度はカンファレンス準決勝敗退、翌年はカンファレンス決勝敗退、2021-22シーズンはプレーオフ不進出、そして昨季は1回戦敗退と、目標には手が届いていない。
その要因は、レナードとジョージが頻繁に負傷離脱を余儀なくされていることが大きい。レナードは右ヒザの前十字靭帯の手術を受けた影響で2021-22シーズンを棒に振り、昨季もレナードがレギュラーシーズン30試合、ジョージも26試合を欠場。フェニックス・サンズとのプレーオフ1回戦でもジョージが右ヒザの捻挫で全休、レナードも右ヒザの捻挫によりシリーズ第3戦以降はコートに立てず、劣勢のチームを救えなかった。
レナードはこれまでサンアントニオ・スパーズ時代とトロント・ラプターズ時代にリーグ優勝を経験し、キャリア通算勝率はマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ/73.95%/670勝236敗)、ラリー・バード(元ボストン・セルティックス/73.58%/660勝237敗)に次ぐ歴代3位の73.57%(462勝166敗)と、コートに立てば確実に結果を残す選手だ。しかし、レナードとジョージが同時出場したのは、クリッパーズ移籍以降の総試合数のうち25%にも満たず、“宝の持ち腐れ”状態が続いている。
クリッパーズは、チームを率いて4年目を迎えるルーHCの契約最終年となる2024-25シーズンの契約を保証。指揮官はレナード&ジョージを中心としたスモールボールのラインナップ改善を視野に入れるなかで、現ロスターの課題を指摘しているとも取れるコメントを発した。
「私たちにとって一番大事なことは、選手たちが健康だと確認し、彼らのために正しいことをしているか確認すること。ただ、そうは言っても、レギュラーシーズンをもっと真剣に受け止めなければならない。毎晩ハードにプレーし、試合に勝ち、試合に出場しないといけない。
ファンはそれに値する。ファンは長い間、僕らを応援してくれている。不運なケガもあったけど、それもゲームの一部だ。健康で調子が良い時は、毎晩プレーしなければならない。ラスト10試合で奮闘するのではなく、シーズンを通した戦いで良いシード順を得ること。そうすればプレーオフに向けて身体を休め、準備できる」
また、ルーHCは昨季途中に加入したベテランガードのラッセル・ウェストブルックについて「スターターとして見ている。彼のエネルギー、そして火力が必要だった。彼の加入は大きかった。今はPG(ジョージ)が(ヒザの)ケガをする前の状態をキープして、どんなプレーを見せられるかを見極めることだ」と語っていた。
NBA通算1181試合出場(歴代56位)、2016年にクリーブランド・キャバリアーズで優勝経験を持つ元NBA選手のジェファーソンは、キャブズで同僚だったチャニング・フライ、スポーツジャーナリストのアリー・クリフトンがホストを務めるポッドキャスト『Road Trippin』で、ルーHCの発言の意図について推察している。
「タロン・ルーは組織として、選手の結果への責任をもっと高める必要があると言っているんだ。このまま試行錯誤を続けても上手くはいかないという意味だ。彼はもっと厳しく指導すると言っているのではなく、70試合に出場してほしいと言っているんだ」
現役時代に計6チームを渡り歩いたフライもジェファーソンに同調しつつ、「あまりに先のことを考えすぎると、今がおろそかになる。プレーオフのために健康でいないといけないというアプローチでは、全員がリズムを掴めない。誰もがそのスイッチを入れられるわけではないんだ。
特にクリッパーズの若い選手たちにとっては簡単ではない。PG(ジョージ)とカワイが自分たちの仕事をできるように、真剣にゲームに取り組む必要がある」と、いかにレギュラーシーズンから段階を踏んでプレーしていくことが重要かを説いた。
熾烈なウエストの戦いのなかで、クリッパーズは来たる2023-24シーズンに主役を担うことができるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
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