「死ぬまでプロレスラー」新日本“野人”中西学が現役生活に幕。“第三世代の絆”は永遠に!

「死ぬまでプロレスラー」新日本“野人”中西学が現役生活に幕。“第三世代の絆”は永遠に!

中西学の引退試合でタッグを組んだ天山広吉、永田裕志、小島聡。写真:どら増田

新型コロナウイルスが日本全国を席巻する中、19日から開催された新日本プロレス後楽園ホール大会4連戦には、多数のファンが駆けつけた。19日はタイガー服部レフェリーの引退試合とセレモニーが行なわれたが、この4連戦の中核を担っていたのは、中西学のファイナルカウントダウンであることに間違いない。

 今年1月7日に突如、引退を表明した中西だが、最後のツアーとなった先シリーズでは、全国から惜しむ声が多かった。新日本は最後の4試合全てに、現在のトップ選手を対戦相手に入れている。

 19日は鈴木みのる率いる鈴木軍、20日はIWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタル両王者の内藤哲也率いるロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、21日はジェイ・ホワイト率いるバレットクラブが参戦。これに“第三世代の仲間”である天山広吉、小島聡、永田裕志(20日のみタイガーマスク加入)がチームで対戦。19日と20日は小島の豪腕ラリアットが唸り連勝すると、21日は第三世代の全力アシストのもと、中西が必殺のアルゼンチン・バックブリーカーで外道からギブアップ勝ち。3連勝という最高の形で引退試合に弾みをつけた。
  その試合の相手は、オカダ・カズチカ、棚橋弘至、飯伏幸太、後藤洋央紀の新日本プロレス本隊&CHAOS最強カルテット。棚橋&飯伏は20日の大会でIWGPタッグ王座を奪取しており、オカダはIWGPヘビー級王座を、後藤はNEVER無差別級王座を最近まで巻いていた。しかし、試合が始まると会場の大声援も味方をして第三世代が「絆」を爆発させる。

 中西の引退試合なのだが、それぞれが第三世代の意地をぶつけていったため、見応え十分の好勝負に。

 飯伏と棚橋が天山の十八番を奪うモンゴリアンチョップを放ち大ブーイング。中西は誤爆した永田を担ぎ上げると、飯伏に、続けて棚橋に投げ捨てる豪快な技を公開。IWGPヘビー級王座を奪取した相手である棚橋に大・中西ジャーマンを狙うも飯伏がカット。リングで孤立した中西に、後藤がGTR、飯伏がカミゴェ、オカダがレインメーカー、最後は棚橋がハイフライフローと惜別の必殺技をそれぞれが決めてカウント3となった。

 第三世代の仲間は場外から「ニシオ!」と声を掛け続けたが届かなかった…。
  引退セレモニーでは、第三世代の仲間からメッセージが送られる。続いてバルセロナ五輪アマレス日本代表だった中西の新日本入団に尽力した坂口征二氏。専修大学アマレス部の先輩である馳浩氏と長州力氏。デビュー戦のタッグパートナーである藤波辰爾が登場。

 馳氏が「中西だけなんですよね。サポーターをしてないのは」と黒いショートタイツとリングシューズだけで、肘や膝にサポーターをしないで現役生活を全うした中西を称賛していたのが印象的だった。これは以前、小島も「あのキャリアで何もしてないのは凄いこと」と中西の凄さとして語っている。
 「1度プロレスラーしたからには、死ぬまでプロレスラーやと思っています」

 セレモニーの挨拶で中西は“生涯プロレスラー”宣言をすると、引退の10カウントで見送られ、最後は「1、2、3、ホー!」と野人の雄叫びをして締めた。

 止まない中西コールの中、第三世代の仲間が待つインタビュースペースに現れた中西。4人は涙も交えながら改めて結束を誓い合うと、最後に天山が「頑張ってよ!俺ら4人、いつまでもガッチリ。気持ちは一緒!仲間!」と言うと中西は「はい!」と応えて報道陣の拍手の中、控室へ。27年の現役生活に幕を閉じた。

 2011年に試合中のアクシデントで中心性脊髄損傷の大怪我をして長期欠場を乗り越えてきた中西なら、第二の人生も優しく豪快なハートで成功するだろう。実家の家業を継ぎながら、プロレスにも関わっていくようだが、まずは長州氏も話していたように、体をケアしてもらいたい。

 第三世代の絆は永遠であることを証明した4連戦のラストだった。

◆新日本プロレス◆『中西学引退記念大会』
2020年2月22日
東京・後楽園ホール 観衆1,720人(札止め)

▼中西学引退試合(60分1本勝負)
●中西学&天山広吉&小島聡&永田裕志(18分3秒 片エビ固め)オカダ・カズチカ&○棚橋弘至&飯伏幸太&後藤洋央紀
※ハイフライフロー

取材・文 / どら増田
 

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