「安全対策として素晴らしいが……」現地メディアが悲鳴。NBAがコロナ対策としてロッカールームでの取材を一時的に禁止へ

「安全対策として素晴らしいが……」現地メディアが悲鳴。NBAがコロナ対策としてロッカールームでの取材を一時的に禁止へ

NBAはチーム関係者以外のロッカールームのアクセスを一時的に禁止することを発表した。(C)Getty Images

中国・武漢を中心に拡大の一途を辿る新型コロナウイルスの余波に、NBAもついに対策の第一手を打つことになった。3月9日(日本時間10日)、NBAはその他の北米4大スポーツであるMLB(野球)、NFL(アメフト)、NHL(アイスホッケー)のリーグ機構との共同声明で、試合前後のロッカールームでの取材を一時的に禁止すると発表した。

 専門家と協議した結果、ロッカールームへのアクセスを大幅に制限する計画で、選手、コーチ、GM(ゼネラルマネージャー)、チームスタッフ、広報担当、施設の職員に使用が限られる。メディアのアリーナ入りを全面的に禁止はしていない一方で、試合後の会見などはロッカールームの外に設けた指定場所で行なわれ、選手は記者と6〜8フィート(約1.8〜2.4m)ほど距離を取って対応するという。

 NBAは3月に入り、「我々は職員やチーム、選手、そしてファンの健康と安全を最優先に考えている。NBAの各チームと、CDC(アメリカ疫病予防管理センター)、感染症のスペシャリストらとともに新型コロナウイルスの状況を常に監視している」と声明を発表。6日(同7日)には「NBAはコロナウイルスの影響で、無観客試合の可能性に対して準備をするようにとチームに伝達した。試合の延期や中止に関する現在のルールの確認が行なわれた」と報じられていたが、感染者拡大への対策として、まずはメディアが対象となった形だ。
  新型コロナウイルスの脅威は看過できないが、取材機会が制限されるのは現場のメディアにとっては死活問題。NBAの声明発表を受けて、記者たちも危機感を募らせている。

『CBSスポーツ』のサミュエル・H・クイン記者は「安全対策として素晴らしい」とその決断自体には賛同。ただ、その一方で「だが、(新型コロナウイルスの)脅威が過ぎ去っても、これを永続的に続けようとする選手、コーチ、役員は絶対にいる。アダム・シルバー(コミッショナー)、どうか彼らを甘い顔をしてつけ上がらせないようにしてほしい」とあくまで“一時的措置”にとどめて欲しいと訴えている。

 一方で、アリーナという密閉空間の中に数万人のファンを入れて続けていることに対して整合性のズレを主張するのは、『The Athletic』のジェイ・キング記者だ。「ロッカールームに何十人かいるのが安全でなければ、NBAが全アリーナに2万人のファンを入れ続けるのを正当化する理由が分からない」と見解を述べた。また、『スポーツ・イラストレイテッド』のクリス・マニックス記者も「NBAがメディアのアクセスを制限するのは問題ない。だが、1万8000人のファンの前でプレーすることはリスクが少ないと誰かが説明する必要がある。ボールが何十回もスタンドに入るたびに使うほど消毒剤はありますか?」と疑問を投げかけている。

 今回の特別措置の採用期間は明言されていないが、新型コロナウイルスの感染者がさらに拡大すれば、長期化やさらに厳格な対策は避けられなそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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