NBAプレーオフを老舗メディアがシミュレート!ファイナルはバックス対レイカーズ、果たして勝者は?

NBAプレーオフを老舗メディアがシミュレート!ファイナルはバックス対レイカーズ、果たして勝者は?

現時点でのプレーオフ勝ち上がりを米メディアが予想。頂点に立つのは果たして?(C)Getty Images

新型コロナウイルスの影響により、NBAは3月12日(日本時間13日、日付は以下同)からレギュラーシーズン中断に踏み切った。それから4週間が経過しようとしている現在も、再開の目途は立っておらず、結論を出すのは早くても5月になるだろうと『ESPN』が4月7日に報じている。

 もしシーズンが再開したとしても、残りのレギュラーシーズンをすべて行なうのか、それとも現在の順位のままプレーオフへ突入するのかなど、詳細を詰めていくのは困難を極めそうだ。

 そんななか、アメリカの老舗スポーツ誌『Sports Illustrated』が、「もし今からプレーオフが始まったら?」というシミュレーションをしていたので、筆者の見解も交えながら紹介したい。
  まずはシーズン中断時点におけるイースタン・カンファレンス、ウエスタン・カンファレンスの上位8チームとその戦績を見てみよう。
※同勝率の場合はシーズン中の直接対決によってシード順位が決定

■イースタン・カンファレンス ※丸数字はシード順
@ミルウォーキー・バックス(53勝12敗/81.5%)
Aトロント・ラプターズ(46勝18敗/71.9%)
Bボストン・セルティックス(43勝21敗/67.2%)
Cマイアミ・ヒート(41勝24敗/63.1%)
Dインディアナ・ペイサーズ(39勝26敗/60.0%)
Eフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(39勝26敗/60.0%)
Fブルックリン・ネッツ(30勝34敗/46.9%)
Gオーランド・マジック(30勝35敗(46.2%)

■ウエスタン・カンファレンス ※丸数字はシード順
@ロサンゼルス・レイカーズ(49勝14敗/77.8%)
Aロサンゼルス・クリッパーズ(44勝20敗/68.8%)
Bデンバー・ナゲッツ(43勝22敗/66.2%)
Cユタ・ジャズ(41勝23敗/64.1%)
Dオクラホマシティ・サンダー(40勝24敗/62.5%)
Eヒューストン・ロケッツ(40勝24敗/62.5%)
Fダラス・マーベリックス(40勝27敗/59.7%)
Gメンフィス・グリズリーズ(32勝33敗/49.2%)

 そして、同誌のファーストラウンド シミュレーション結果は次のとおりだ。

■イースト
@バックス    4−0 Gマジック
Aラプターズ   4−0 Fネッツ
Bセルティックス 4−2 Eシクサーズ
Cヒート     4−1 Dペイサーズ

 戦力、プレーオフ経験の両面から見ても、バックスとラプターズは順当にスウィープ(4連勝)で突破する、という同誌の見解はもっともだろう。セルティックスとシクサーズの対決は、シーズン戦績こそシクサーズの3勝1敗だが、シーズンを通してアウェーにめっぽう弱く、勝負どころにおけるエースが曖昧という不安要素もあり、シリーズを勝ち抜くのはセルティックスと予想している。ヒート対ペイサーズについては、シリーズのトップ2プレーヤーがヒート(ジミー・バトラー、バム・アデバヨ)におり、選手層も厚く、優勝経験を持つエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)がいる点を理由にヒートに軍配が上がった。
 ■ウエスト
@レイカーズ  4−0 Gグリズリーズ
Aクリッパーズ 4−1 Fマーベリックス
Eロケッツ   4−3 Bナゲッツ
Dサンダー   4−3 Cジャズ

 同じロサンゼルズを本拠地に置くレイカーズとクリッパーズは、強豪揃いのウエストにおいても頭一つ抜けた戦力を誇る。同誌はクリッパーズに1敗を付けているが、スウィープ決着となる可能性もありそうだ。ナゲッツとロケッツの対決は6戦までもつれなければショックを受けるほどの好シリーズになると予想。ロケッツにはオールスタービッグマンのニコラ・ヨキッチを抑え込める選手がいないが、ナゲッツがジェームズ・ハーデンとラッセル・ウエストブルックという“MVPデュオ”とシリーズを通して真っ向勝負できるかも怪しいという見解となっている。

 ジャズとサンダーによるシリーズはサンダーが最終戦でジャズを振り切るとしている。サンダーが誇るポイントガードトリオ(クリス・ポール、シャイ・ギルジャス・アレキサンダー、デニス・シュルーダー)は脅威であり、ドノバン・ミッチェルに次ぐプレーメーカー不在に苦しむジャズという構図だ。だがマイク・コンリーとジョーダン・クラークソンが好調を維持できれば、ジャズにもシリーズ突破の可能性があるという。
 <カンファレンス・セミファイナル シミュレーション結果>
■イースト
@バックス    4−1 Cヒート
Bセルティックス 4−3 Aラプターズ

 ヒートはトレード・デッドラインでアンドレ・イグダーラ、ジェイ・クラウダーといったプレーオフ経験豊富なベテランを加えたものの、ヤニス・アデトクンボをはじめとするバックスには対抗しきれないとの予想。ただし、スウィープ決着の可能性は低く、毎試合が1桁点差の接戦という見方だ。セルティックスはフロントコートのサイズに難を抱えるが、昨季の覇者ラプターズを凌駕するほどペリメーターの武器が多い。オールスター入りしたジェイソン・テイタムと同じく進境著しいジェイレン・ブラウン、そして勝利を欲するケンバ・ウォーカーが拮抗したシリーズに決着をつけるとの展望だ。

■ウエスト
@レイカーズ  4−1 Dサンダー
Aクリッパーズ 4−2 Eロケッツ

 一方のウエストでは、レイカーズがサンダーを圧倒するという結果に。それでもサンダーはただ負けるのではなく、ホームの大歓声を受けて奮闘し、ポール、シュルーダーの爆発で一矢報いるのではないか。クリッパーズとロケッツは、パトリック・ベバリー対ウエストブルック、カワイ・レナード対ハーデンなど、レギュラーシーズン中にもスリル満点のマッチアップを見せてきた。シリーズが第7戦までもつれても驚くことはない、注目のシリーズだと述べている。
 <カンファレンス・ファイナル シミュレーション結果>
■イースト
@バックス  4−3 Bセルティックス

■ウエスト
@レイカーズ 4−3 Aクリッパーズ

 どちらも第7戦までもつれる激闘という、誰もが見てみたい展開に。バックスはセルティックスが講じる5アウトのシステムに苦しむかもしれない点、テイタムがアデトクンボに対して1対1で対抗できるポテンシャルがあることに注目。だが昨季のイースト決勝(対ラプターズ)で2連勝から4連敗という悔しい経験を糧に成長を遂げたバックスが、最終戦の末にNBAファイナルへの扉を叩くと予想される。

 ウエストの頂上決戦は、2018年(ゴールデンステイト・ウォリアーズ対ロケッツ)のように、事実上のNBAファイナルとして記憶されるシリーズになるかもしれない。レブロン・ジェームズとレナードという地球上のトップ2プレーヤーがいるばかりか、おそらくトップ10のうち4人(アンソニー・デイビスとポール・ジョージ)が同一シリーズで競い合うこととなる。3月8日に行なわれた今季第3戦では、レイカーズはサイズを生かしてゲームをスローな展開へと持ち込み、ようやくクリッパーズから今季初白星を挙げた。一昨季まで8年連続でファイナルの舞台に立ったレブロンは、再び頂上決戦の地へ勝ち進むことになりそうだ。
 <NBAファイナル シミュレーション結果>
レイカーズ 4−2 バックス

 最強プレーヤーの称号がレブロンからアデトクンボの手に渡る、世代交代の年となるのか? いや、それはまだだろう。レイカーズが誇るサイズはアデトクンボをスローダウンさせるに十分であり、デイビスはロペス兄弟(ブルック&ロビン)を相手に大暴れすることだろう。

 また新たなチャンピオンリングを手にすることで、レブロンはNBA史に名を残す最高の選手になるかもしれない。10度のファイナル進出で4つの優勝を勝ち取るだけでなく、異なる3チームで優勝すれば、間違いなく歴史的な快挙となる。

 今後、NBAがシーズンを再開するのか、そしてプレーオフを通常の7戦シリーズで行なうのかは、現時点では誰にもわからない。だがこのシミュレーションを見ていると今年のプレーオフも好カードが目白押しなだけに、ぜひとも実現してほしいと、世界中のNBAファンや関係者、何より選手たちは心底願っているのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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