「もうチャンスはないと思い知らされた」ジョーダンとのコンビで6度の優勝を果たしたピッペンが白旗を掲げたデュオとは?

「もうチャンスはないと思い知らされた」ジョーダンとのコンビで6度の優勝を果たしたピッペンが白旗を掲げたデュオとは?

1987年に結成されたジョーダンとピッペンのコンビは90年代に2度の3連覇を達成。ファイナルでは6戦無敗と圧倒的な強さを誇った。(C)Getty Images

NBAは前身のBAA時代から数えて今季で創立74年を迎え、その長い歴史の中で数々の名コンビが名を馳せてきた。ボストン・セルティックス黄金期のボブ・クージーとビル・ラッセル、ロサンゼルス・レイカーズのマジック・ジョンソンとカリーム・アブドゥル・ジャバー、ジョン・ストックトンとカール・マローン(ユタ・ジャズ)、ドゥエイン・ウェイドとレブロン・ジェームズ(マイアミ・ヒート)……。挙げればキリがないが、トップ2はやはりマイケル・ジョーダン&スコッティ・ピッペン(シカゴ・ブルズ)とコビー・ブライアント&シャキール・オニール(レイカーズ)だろう。

 4月19日(日本時間20日)に1997−98シーズンのブルズに密着して撮影したドキュメンタリー10部作『ザ・ラストダンス』が放映されるにあたり、ジョーダンの相棒としてリーグ優勝6回を経験したピッペンが『ESPN』の番組『The Jump』で“最高のデュオ”について見解を述べた。

 1987−88シーズンからコンビを結成したジョーダン&ピッペンは、“バッドボーイズ”と呼ばれたデトロイト・ピストンズの壁を乗り越えた1990−91シーズンから史上3チーム目の“スリーピート(3連覇)”を達成。
  ジョーダンが1995年3月に引退から最初の復帰を果たすと、悪童デニス・ロッドマンを加えた95−96シーズンには当時のシーズン最多勝となる72勝をあげ、そこから2度目の3連覇を成し遂げた。進出したファイナル6回すべてでタイトル獲得と、ファイナルでの“勝率100%”もこのコンビの特筆すべき点だ。ジョーダンがMLB挑戦でバスケットボールから離れなければ、8連覇していたと多くの評論家が見立てている。

 一方のシャック&コビーは、シャックがオーランド・マジックから加入し、コビーがNBA入りした1996−97シーズンに誕生。唯一無二の破壊力と支配力を兼備した最強センターと、恐れを知らない若手スコアラーが融合し、1999−2000シーズンから3連覇を達成した。互いにカリスマ性を備えたスーパースターゆえ、確執から2004年にコンビを解消(シャックがマイアミ・ヒートへ移籍)したが、対戦相手にとって脅威の存在だったのは間違いない。

 ジョーダン&ピッペン(実働9年半)、シャック&コビー(実働8年)が同時期に戦ったのは1996−97シーズンからの2年間のみ。レギュラーシーズンでの対戦は2勝2敗の5分、当時のウエストではジャズが強さを見せていたため、両チームがファイナルで当たることはなかった。
 “当事者”の1人であるピッペンは、スポーツジャーナリストのレイチェル・ニコルズ氏から「あなたとマイク(ジョーダン)以降、NBAでベストデュオは誰?」と問われると、「それは私にとっては簡単だよ」と即答した。

「シャックとコビーのデュオだ。彼らはマイクと私以降の最も偉大な選手の2人。私にはもうキャリアでタイトルのチャンスはないと思い知らされた。私がポートランドに移籍した時、彼らはリーグを支配していた。(ブレイザーズは)タレントが揃ったいいチームだと思っていたけど、シャック&コビーを止められなかった。1998年以降では彼らがベストデュオだろうね」

 当時のブレイザーズはピッペンのほか、スティーブ・スミス、ラシード・ウォーレス、アルビダス・サボニス、デイモン・スタッダマイアーら実力者を擁したが、3年連続でレイカーズに苦杯を舐めさせられた。ジョーダンとのコンビではなかったとはいえ、身をもってシャック&コビーの“凄さ”を知っているピッペンの言葉は説得力がある。
  また、別のインタビューでは今年1月26日にヘリコプター墜落事故で急逝したコビーについても惜しみなく語っている。

「コビーが入ってきた1996年、私はキャリアの全盛期だった。コビーはスペシャルな選手だ。生粋のカリスマプレーヤーとして高校からNBAにやってきて、今まで私が見たなかで最も偉大な選手の1人に進化した。マイケル・ジョーダンを崇拝した選手の1人だったが、様々な方法でマイケルを模倣して弱点を克服した。マイクとコビーは非常に近い存在。私が見たなかで最もカリスマ性のある選手だ。コビーは自分が最も偉大な選手として認知されたがっていたと思う。マイケルよりも優れているとね」

 どちらが史上最高のデュオだったかは見る者の意見によって分かれるだろうが、ピッペンはシャック&コビーが示した可能性を誰よりも高く評価していた。

構成●ダンクシュート編集部

【PHOTO】NBAの頂点に君臨するバスケットボールの“神様”マイケル・ジョーダン特集
 

関連記事(外部サイト)