「1対1ならどんな奴でも止めてやる」クリッパーズの守備リーダー、ベバリーが他チームに“宣戦布告”

「1対1ならどんな奴でも止めてやる」クリッパーズの守備リーダー、ベバリーが他チームに“宣戦布告”

あふれる闘争心と粘着ディフェンスでNBAを戦い抜くベバリー。チームメイトにとっては心強く、対戦相手にとっては厄介な存在だ。(C)Getty Images

NBAには世界中から最高級のアスリートが集結し、迫力満点のダンクや華やかなアシスト、変幻自在のボールハンドリングに劇的なクラッチショットなど、観衆を魅了する数々のプレーが繰り広げられている。

 その一方で、この世界最高峰の舞台において、守備でこそ本領を発揮する選手たちも忘れてはならない。カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)、アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)、ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)といったスターは攻守両面で実力者として知られており、ディフェンス面でもチームの核となっている。

 また、NBAで小柄な部類に入るポイントガード(PG)のなかには、ゲームコントロールよりもディフェンス面で高い評価を得ている選手たちが大勢いる。昨季はマーカス・スマート(ボストン・セルティックス)とエリック・ブレッドソー(バックス)がオールディフェンシブ1stチームに初選出されたほか、ドリュー・ホリデー(ニューオリンズ・ペリカンズ)やエイブリー・ブラッドリー(レイカーズ)なども守備を売りにチーム内で欠かせない存在となっている。
  そんななかにあって、クリッパーズのパトリック・ベバリーは守備的ガードの代表格とも言える存在だ。185cm・82kgとPGとしては平均以下の体格ながら、長い手足を駆使して蜘蛛のようにまとわりつき、マッチアップ相手を抑え込んでしまう。

 過去7シーズンで2度のオールディフェンシブチーム入り(2014、17年)を果たしたタフガイは、昨季のプレーオフでゴールデンステイト・ウォリアーズのケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)、今季はレブロン・ジェームズ(レイカーズ)相手に奮戦するなど、ドック・リバースHC(ヘッドコーチ)から大きな信頼を得ている。

 今季の成績は平均27.1分の出場で7.9点、5.4リバウンド、3.7アシスト、1.10スティール、0.52ブロックと一見地味ではあるものの、コート上での存在感は数字では計り知れない。その強烈な闘争心から、マッチアップ相手と小競り合いになったり、暴言を吐いてテクニカルファウルをとられることもしばしば。だがたとえ高さやパワーの面で劣っても、パスコースを読み切ってのディフレクション(ボールに触れて相手のミスを誘う行為)や、しつこいシュートチェックなど、チームの失点に及ぼす影響という点においてはリーグ有数の働きを見せていると言っていいだろう。
  昨年12月25日に行なわれたレイカーズとのクリスマスゲームでは、試合終了間際に同点を狙ったレブロンの3ポイントを防ぎ、勝利に大きく貢献。2月28日のデンバー・ナゲッツ戦では21分プレーして無得点に終わったものの、出場時の得失点差を示す「+/−(プラスマイナス)」は+13を記録し、132−103での快勝に一役買った。これにはリバースHCも、「彼はスタッツではなく、チームが良いバスケットボールができたことに満足していたんだ。それに無得点でもプレーメークしていたしね。チームには彼のような選手が必要なんだ。彼がこのチームにいてくれて、我々は本当に助かっているよ」と手放しで称賛した。

 今季からチームメイトになったレナードも「バスケットボールは得点だけが全てじゃない。ディフェンスも大事だし、チームメイトとのコミュニケーションも重要なんだ。ベンチで仲間を鼓舞することもね。彼はそういう役割を担っているし、何より勝ちたいんだ」とベバリーを高く評価している。
  そして自身のディフェンス力に絶対的な自信を持つベバリーは、先日行なったインスタライブで大胆発言を披露。「この俺をリーグの全選手がいる島にでも送りつけてみろ。ゲームウィナーだろうが、ピック&ロールなしの状況だろうが、1対1なら俺はどんな奴でも止めてやる」と、他チームに向けて“宣戦布告”してみせた。

 今季のクリッパーズにはレナード、ポール・ジョージというオールディフェンシブチームに複数回選ばれた経験を持つWエースに加え、肉体派ディフェンダーのマーカス・モリス、エネルギッシュなビッグマンのモントレズ・ハレルら守備巧者が揃っている。ここにベバリーを加えたラインナップは、リーグ最強のディフェンシブユニットと言っていいだろう。NBAのシーズンが再開された時、クリッパーズを牽引する“執念のディフェンダー”ベバリーの活躍に注目だ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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