「心の底から勝者になりたい」低迷が続くブルズのエース、ザック・ラビーンが胸の内を吐露

「心の底から勝者になりたい」低迷が続くブルズのエース、ザック・ラビーンが胸の内を吐露

「心の底から勝者になりたい」と語るラビーンは、新体制となったブルズを強豪へと押し上げることができるか。(C)Getty Images

新型コロナウイルスの影響により、3月11日(日本時間12日、日付は以下同)にレギュラーシーズンの中断が発表されてから約7週間。再開に向けた動きは5月以降になる見込みのこの状況下で、シカゴ・ブルズはフロント陣を一新させた。

 2017−18シーズンは27勝55敗(勝率32.9%)、昨季が22勝60敗(勝率26.8%)、今季も22勝43敗(33.8%)と低迷が続くブルズは、4月13日にバスケットボール運営部門のエグゼクティブバイスプレジデントの座にアルトラス・カルニショバスを招聘。27日には新GM(ゼネラルマネージャー)として、フィラデルフィア・セブンティシクサーズからマーク・エバースリーを引き抜いたことが報じられた。ジム・ボイレン・ヘッドコーチ(HC)の去就は未定ながら、チームは着実に新たな方向へと進み始めている。

 28日に『HoopsHype』へ掲載された記事のなかで、ブルズの主砲ザック・ラビーンは「俺は2人と話したんだ。彼らとともにやっていくことにものすごくワクワクしている。ブルズのファンに、このチームが正しい方向へと向かい、そして向上していくとわかってもらえるような変化が必要だと思っていた」と、興奮を隠せない様子で語っていた。
  1997−98シーズン、ブルズはマイケル・ジョーダンを中心に2度目の3連覇を達成。そんな彼らの軌跡を追ったドキュメンタリー『The Last Dance』が『ESPN』で公開され、世界中で話題となっている。ラビーンはキャリア5年で1度もプレーオフに出場したことがなく、映像を観ていろいろと思うところがあるようだ。

「昨日ツイートしたんだ。あれを観ると、毎回外に出てワークアウトをするかプレーしたくなってしまうね。偉大な選手と認識されるためには、個人成績を伸ばすのではなく、チームとしての成功が必要なんだ。俺はこのチームが本来あるべき位置へと這い上がれるように、手助けしていくことを楽しみにしているよ」

 今季のラビーンは平均25.5点、4.8リバウンド、4.2アシスト、1.47スティールと素晴らしい成績を残していたものの、オールスターには選出されず。その理由は、リーグ2位の平均30.5点をマークしながらも同じく選ばれなかったブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ)と同様に、所属するチームが勝率5割を下回っていたからにほかならない。
 「私は君がオールスター入りすべきだったと信じている。今回の選考漏れをモチベーションとして捉えているのか?」とアレックス・ケネディ記者から聞かれると、ラビーンはこう切り返している。

「そのモチベーションは昨季使ったよ。俺は去年もオールスター級のシーズンを送れていると思っていた(編集部注:結果としてオールスターには出場できず)。これらの経験から俺が学んだのは、勝利によってすべての結果が帰ってくるということ。だから俺は今、心の底から勝者になりたいんだ。偉大な選手たちは皆それをやってきた。1試合に40得点しようと、勝者とみなされるわけではないんだ」
  今のラビーンが見据えているのは、チームを勝利へと導き、プレーオフへと駒を進めてチャンピオンシップを勝ち取ること。選手としての評価を上げるには、勝利が不可欠だと強調している。

「俺は高校(バセル高校)、大学(UCLA)で常に勝者だった。それをNBAでも実現したいんだ。そうすることでふさわしい評価が得られるはず。でもそれは間違いなのかもしれない。俺は自分がオールスター選手だと思っていたし、今もそう思っている。だが俺にはオールスターに選ばれることよりも、もっと大きなゴールがあるんだ。そのためにこうして努力を重ねている。勝者としての経歴を1度でも手にすれば、これまでのすべてが報われるだろうと思っているよ」

 ブルズ王朝を描いた『The Last Dance』の配信は、世界中のバスケットボールファンを盛り上げ、さらには現役選手たちのバスケに対するモチベーションを大きく高めたに違いない。

 フロント陣の入れ替えによって、ブルズとラビーンの未来はどのように変化していくのか。再びフランチャイズに黄金期をもたらすことができるのか、楽しみに待ちたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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