「チーム解体がなければ1999年もブルズが優勝?」当事者たちが“仮想シーズン”を大予想!

「チーム解体がなければ1999年もブルズが優勝?」当事者たちが“仮想シーズン”を大予想!

ジョーダン率いるブルズとダンカン擁するスパーズは1997−98シーズンに対戦。この時はブルズが2勝したが、もし99年にファイナルで戦っていたら……。(C)Getty Images

マイケル・ジョーダンが率いたシカゴ・ブルズが、最後に優勝した1997−98シーズンに密着して撮影したドキュメンタリー10部作『ザ・ラストダンス』の放映が第2週(第4話まで公開)を迎え、連日賑わいを見せている。そのなかで「史上最高の選手は誰か?」というテーマとともに熱を帯びているのが、「もしブルズが解体せず1998−99シーズンに臨んでいたら優勝していたか?」だ。当事者たちが“仮想シーズン”を占っている。

 1991〜93年に史上3チーム目の3連覇を達成したブルズは、翌シーズンの開幕前にジョーダンが電撃引退。95年3月に「I’m back」(復活だ)の名言とともにジョーダンが復帰し、翌シーズンからスコッティ・ピッペンにデニス・ロッドマンを加えた“三銃士”を中心に2度目の3連覇を成し遂げた。

 当時ゼネラルマネージャー(GM)だったジェリー・クラウスから1997−98シーズンがブルズでの最後の年になると通告されていたフィル・ジャクソン・ヘッドコーチ(HC)は退任。ジャクソンHCの下でしかプレーしないと公言していたジョーダンも2度目の引退を発表し、安価な年俸など低評価に不満を募らせていたピッペンはヒューストン・ロケッツ、ロッドマンはロサンゼルス・レイカーズへと旅立った。
  ロックアウトの影響で50試合の短縮シーズンとなった1998−99シーズンは、デイビッド・ロビンソンとティム・ダンカンの“ツインタワー”を擁するサンアントニオ・スパーズが初優勝。その後、2003、05、07年と頂点に立つなど王朝を築くきっかけとなったが、そこで浮かぶ疑問が当時のブルズが優勝メンバーを維持していたら、スパーズとブルズのどちらがタイトルを手にしていたか、というものだ。

 この質問に、ブルズの前期3連覇メンバーで、95年にロッドマンとのトレードでスパーズへ移籍し、99年に優勝リングを獲得したセンターのウィル・パデューが『Fox Sports Radio』のインタビューで回答。『ザ・ラストダンス』の放映に伴い、スパーズ対ブルズの予想を何度も尋ねられたという。

「ひとつ言えるのは、ティム・ダンカンについてだ。彼は違ったタイプの男だ。必ずしも、マイケルのように『どんな犠牲を払っても勝つ』というメンタリティじゃない。ただ、どんな戦いが繰り広げられるか、見るのは面白かっただろうね」
 ■1998−99シーズン:スパーズの主なメンバー(年齢は当時)
PG:エイブリー・ジョンソン(33歳)
SG:マリオ・エリー(35歳)
SF:ショーン・エリオット(30歳)
PF:ティム・ダンカン(22歳)
C:デイビッド・ロビンソン(33歳)
控え:スティーブ・カー(33)

■1997−98シーズン:ブルズの主なメンバー(年齢は1998-99シーズン時のもの)
PG:ロン・ハーパー(35歳)
SG:マイケル・ジョーダン(35歳)
SF:スコッティ・ピッペン(33歳)
PF:デニス・ロッドマン(37歳)
C:ルーク・ロングリー(30歳)
控え:トニー・クーコッチ(30歳)

 パデューはどちらのチームが頂点に立つは分からないと明言を避けた。ただ、ロックアウトの短縮シーズンは、“ガス欠寸前”のブルズに優位に働き、彼らの思う壺になっていただろうと考える一方で、当時2年目のダンカンがジョーダン率いるブルズに対抗する切り札になる可能性があると話す。

「ブルズにはマイケル・ジョーダンがいるからアドバンテージがあったかもしれない。でも、我々スパーズにはティム・ダンカンがいた」

 ブルズにはジョーダン&ピッペンという史上最高のコンビがいた一方で、前期・後期の3連覇ともに強力なセンターは不在。トライアングル・オフェンスを活用した“全員バスケット”でそれをカバーしていた。ジョーダンがダンカン&ロビンソンの堅いディフェンスを打ち破れるか、ロッドマンらブルズのインサイド陣がスパーズのツインタワーを抑えられるかが鍵となるなかで、最終的に「ジョーダンvsダンカン」になるというのがパデューの見立てだ。
  一方のロッドマンは、『ESPN』で「サンアントニオは誰のためでもなく、俺を追い出した。正直、俺は「一体なんの意味があるんだ?」という感じだった。彼らは『デニス、君はシカゴに行くんだ』と言ったよ。俺がブルズに来た時、人々は俺に何をすればいいのかさえ分かっていなかった」とブルズ移籍当時を振り返りつつ、“4連覇”できたと豪語している。

「俺はあの仲間とチャンピオンシップを勝ち獲りたかった。あのメンバーとなら、いつだって戦いに行く。俺らが解体していなかったら4度目の優勝は容易かったと思うから本当に残念だ」

 ちなみに、2008年にボストン・セルティックスで優勝を経験し、現在は“ご意見番”と化しているケンドリック・パーキンスは、「スパーズには申し訳ないが、デニス・ロッドマンはブルズにとって縁の下の力持ちのヒーローだ。彼はシリーズを通してティムを追いかけまわしてマークしただろう。俺たちは“ザ・ワーム(ロッドマンの愛称)”について話しているんだ。間違いなく最も偉大なディフェンダーだ」とブルズ勝利に一票を投じている。

 実現することのなかった「ブルズvsスパーズ」だが、ファンを魅了するカードとなったのは間違いないだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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