「コビーがブルズでプレーしているみたいだった」元レイカーズのウォルトンが語るコビーとジョーダンの共通点

「コビーがブルズでプレーしているみたいだった」元レイカーズのウォルトンが語るコビーとジョーダンの共通点

コビーと共闘経験のあるウォルトンは『ザ・ラストダンス』について、「コビーが別のチームでプレーしているみたいだった」と語った。(C)Getty Images

シカゴ・ブルズが最後に優勝した1997−98シーズンに密着して撮影したドキュメンタリー10部作『ザ・ラストダンス』が放映され、マイケル・ジョーダンら当時の3連覇メンバーや関係者に改めてスポットライトが当てられている。その“神様”から多くを学び、2000年代のNBAを牽引したのがコビー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)だ。

 NBA関係者の間でも『ザ・ラストダンス』は大きな話題を呼んでいるが、現在サクラメント・キングスでヘッドコーチ(HC)を務め、かつてレイカーズでコビーのチームメイトだったルーク・ウォルトンは、2人の“類似点”にまつわるエピソードを明かしている。

 ブルズが王朝を築く第一歩となったのが、1989年のフィル・ジャクソンのHC就任だった。ジャクソンは就任1年目からアシスタントコーチのテックス・ウィンターが考案した“トライアングル・オフェンス”を導入。これにより、ジョーダン以外の選手も輝きを放つようになり、宿敵デトロイト・ピストンズの壁を打ち破って、91〜93年に最初の3連覇を果たした。

 ブルズは96〜98年に2度目の3連覇を達成後、ジョーダン、スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンの三銃士が解体。ジャクソンは1年の休養を経て、レイカーズのHCとしてシャキール・オニール&コビー時代の2000〜02年、コビーが絶対的エースとして君臨した09〜10年に優勝に導いている。
  現役時代に03−04シーズンから9年間レイカーズでプレーし、09、10年の優勝メンバーでもあるウォルトンは『The Athletic』に『ザ・ラストダンス』について「1980〜90年代にコビー・ブライアントが別のチーム(ブルズ)でプレーしているのを見ているような感覚になった」と語った。

 コビーがジョーダンに心酔し、コート上で彼の動きを真似て自分のものとしたことは周知の事実。しかし、両者の類似点はフェイダウェイジャンパーに代表されるようなプレーの域を超えていたという。

「ジョーダンはホーレス・グラントに『泣き言を言うな。相手に弱みを見せるな』と言っていた。コビーと一緒にプレーした者としては、それは彼(コビー)の言葉だ」

 コビーも当時、チームメイトたちに檄を飛ばし、奮起を促していたとウォルトンは証言する。ただ、ウォルトンはジョーダンとコビーが重なって見えたエピソードが他にもあるという。
  ジョーダンは皆にチャンスが与えられるトライアングル・オフェンスが導入された当初、すぐに受け入れず、独力で相手をねじ伏せにいった試合も少なくなかった。キャリアハイの69得点を叩き出した90年3月のクリーブランド・キャバリアーズ戦はその代表例だが、のちにジョーダンは「テックスには何度も怒鳴られた。ボールを独占したら勝てない」と明かしている。

 ジャクソンHCにトライアングル・オフェンスを教えたウィンターは、99年〜08年までレイカーズでジャクソンのアシスタントを務めた。つまりはコビーの指導にもあたったわけだが、ウィンターの“雷”はコビーにもあったとウォルトンは振り返る。
 「笑い死にしそうだった(笑)。テックスはレイカーズでコビーに同じことをしていたからね。コビーが49得点をあげてゲームを支配したとしても、テックスはボールを動かしていないと激怒していた。彼はボールを動かすまでに2カウント(2秒)だと設定していたんだ。それまでにドリブルかパス、シュートを打つ必要がある。もしコビーがそうしなかったら、テックスはベンチで正気を失っていたものだった。ジョーダンとコビー、歴史上で最も偉大な選手の2人が同じだったと聞いて、かなりイカしていると思ったよ」

 数々の試練を乗り越えてトライアングル・オフェンスを習得し、仲間とも固い絆を築いてタイトルを獲得する――。ジョーダンとコビーが多くの面で同じストーリーを描いたのも、必然だったのかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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