デューク大を率いて40年。5度の全米チャンピオンに輝いた名将コーチKが選ぶベストプレーヤーとは?

デューク大を率いて40年。5度の全米チャンピオンに輝いた名将コーチKが選ぶベストプレーヤーとは?

デューク大を5度の全米チャンピオンに導いた名将コーチKが、自身の教え子の中から選んだベストプレーヤーとは?(C)Getty Images

NCAA(全米大学体育協会)きっての名門、デューク大バスケットボール部は、1905−06シーズンから今季まで計115シーズンを戦い、通算2201勝893敗(勝率71.1%)というとてつもない戦績を残している。

 特に1980−81シーズンから“コーチK”ことマイク・シャシェフスキーがヘッドコーチ(HC)に就任後は、NCAAトーナメントでファイナル4に進出すること12回、そのうち5回の全米チャンピオンに輝いた。

 コーチKの下でプレーし、NBA入りした選手も数知れない。現役選手ではカイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)やジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、ブランドン・イングラム(ニューオリンズ・ペリカンズ)といったオールスター選手や、昨年のドラフトで全体1位指名されたザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)などがいる。
  今季で同大を率いて40シーズン目となったコーチKだが、これまで指導してきた錚々たる選手たちの中でベストなプレーヤーは誰だったのか。5月9日(日本時間10日)に『Sports Illustrated』へ掲載された記事内で、コーチKは1990年代に2度のNCAAチャンピオンに輝いたグラント・ヒル(元デトロイト・ピストンズほか)とクリスチャン・レイトナー(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)を挙げた。

「グラントは我々がコーチしてきた中で、最も才能に恵まれた選手だった。(人間性も素晴らしく)彼ならこの国で大統領になれるんじゃないかな。そうなったら最高だろうね」

 元NFL選手のカルビンを父に持つヒルは、90−91シーズンから同大で4年間プレー。最初の2シーズンでNCAA2連覇を経験し、4年時には敗れたとはいえ再びNCAAファイナルのコートに立った。

 デューク大で通算129試合に出場し、平均30.4分、14.9点、6.0リバウンド、3.6アシスト、1.69スティール、1.03ブロックを記録したヒルは、NBAでも18シーズンをプレーし、同大出身選手として最多となる通算1万7137得点をあげている。
  続いてレイトナーについて、コーチKは「最も完成された選手。カレッジバスケットボール界において、彼はトップ3に入るべき選手だ。もしNCAAトーナメントを制したいのならば、(1回戦から決勝まで)6試合に勝利しなければならない。4年間プレーすれば、24勝するのがベストなケースだ。アルシンダー(UCLAのルー・アルシンダー/のちにカリーム・アブドゥル・ジャバーへ改名)のようにね。彼は(3年間で)12戦無敗だった。レイトナーは21勝2敗なんだ。彼はトーナメント史上最多得点記録を残したスコアラーであり、堂々としていたよ。私はあの2人が好きだね」と話していた。
  レイトナーはデューク大在籍4年間すべての年でファイナル4に進出。2年時に決勝の舞台に立つと、3、4年時には後輩のヒルらとともに連覇に導いた実績の持ち主だ。在学中に平均27.4分、16.6点、7.8リバウンド、1.8アシスト、1.64スティール、0.98ブロックを残し、チームに黄金期をもたらすとともに、全米最優秀選手賞をはじめ数々の個人賞を獲得した。

 ただし、NBAでは92年ドラフト同期のシャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)やアロンゾ・モーニング(元マイアミ・ヒートほか)と比較すると、特に際立った実績は残せなかった。それでも、アトランタ・ホークス時代の97年にオールスターに選ばれるなど、13年間のキャリアで通算1万1121得点を記録。平均29.7分、12.8点、6.7リバウンド、2.6アシストという成績は、ビッグマンとして合格点を与えられるものだ。何より、大学時代の数々の偉業は決して色あせることはないだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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