「将来的には米女子ツアーに」先を見据える安田祐香が、渋野日向子との同組で示した胆力【プラチナ世代の歩み】

「将来的には米女子ツアーに」先を見据える安田祐香が、渋野日向子との同組で示した胆力【プラチナ世代の歩み】

25日からのアース・モンダミンカップで、安田はどんなプレーを見せるのだろうか。(C)Getty Images

プロデビュー戦を迎えていないにもかかわらず、昨年のプロテスト合格以来、多くのメディアで取り上げられているプラチナ世代の安田祐香。それだけ期待度の高さを証明しているわけだが、ついに6月25〜28日に開催されるアース・モンダミンカップでそのベールを脱ぐ。

 と言っても、アマチュア時代の17年から19年にかけて国内ツアー競技20試合に出場し、予選落ちがわずかに1回。しかも初めて出た大会から10試合連続で予選通過を達成し、アマチュアの日本記録に並んだ実績を持つ。トップテンの回数も4回と、今さらその実力を疑うまでもないだろう。普通にシーズンを過ごせば、シード権はもちろん、賞金女王争いに絡む可能性すら十分あり得る。

 まさに鳴り物入りで国内女子ツアーに登場する安田だが、そのゴルフは坂田信弘が塾長を務める坂田塾神戸校で作られた。厳しい指導で有名な坂田塾だが、これまで数多くの女子プロゴルファーを輩出しており、実力が磨かれることには定評がある。安田も例外ではなく、小5のときに兵庫県ジュニアゴルフ選手権で2位に入ると、翌年、同じ試合で初優勝を飾る。ちなみに、その試合で2位だったのが古江彩佳だった。
  中学以降も地元・兵庫県や関西の大会はもちろん、全国大会でも優勝や上位に入るなど活躍。さらに名門・滝川二高に進学すると、その成長はさらに加速する。圧巻だったのが日本女子アマだ。最終日を4打差の3位タイでスタートすると、65をマーク。見事逆転優勝を飾り、念願のビッグタイトルを手にした。また、同校では小学生からいい意味でのライバル関係を築いていった古江とチームメイトになり、2、3年時に全国高校ゴルフ選手権の団体戦を連覇している。古江とはナショナルチームでもともに戦い、18年のトヨタジュニアワールドカップでは西村優菜を加えた3人で団体戦優勝を飾った。

 18年は海外での試合も増え、オーストラリア・マスター・オブ・ザ・アマチュアでは2位以下に5打差をつけて優勝。海外で初のタイトルを獲得する。昨年は第1回オーガスタナショナル女子アマで見事3位に入ると、その直後に行われたアジアパシフィック女子アマ選手権を制し、エビアン選手権、AIG全英女子オープンという2つの海外メジャーの出場権を得る、本番ではどちらも予選を通過し、エビアン選手権ではベストアマにも輝いたが、これまでの海外での経験が生きたことは言うまでもない。
  ゴルフに関しては相当ストイックな安田だが、プライベートでは天然キャラという噂も。仲のいい吉田優理によれば、「ナショナルチームのガレス・ジョーンズコーチに英語で話しかけられても、関西弁で普通に答えていました」という証言もある。笑いのツボも他の人とは少し違うらしい。ただ、同級生の古江は「たまに抜けるところがあるだけで、天然じゃないですよ」と語っていた。安田自身は「高校時代は普通に友達と会話したりキャーキャー騒ぐタイプでした」と普通を強調していたが、ゴルフに限らず、どんなことでもムキになる負けず嫌いなところは小さい頃から変わっていないとのこと。
 「今季は今まで以上にアグレッシブなゴルフでバーディをたくさん獲りたいですね。将来的には米女子ツアーに参戦したいので、ワールドランキングを上げることも考えています」と抱負を語る安田。昨年の最終予選会で2位になったとはいえ、すべての試合に出場できるわけではない。そのため、早めに賞金を加算してリランキングで上位に入っておきたいところだろう。

 プロになるといろんなプレッシャーがかかるが、安田の場合、メンタルで悩むことはないはずだ。昨年、AIG全英女子オープンで優勝した渋野日向子が、帰国2戦目となるNEC軽井沢72ゴルフトーナメントに出場した際、見たこともないような大ギャラリーがコースを埋め尽くした。渋野と同組となった安田は、緊張するどころかむしろ楽しかったと語っていた。心配なのは体力だけだが、それさえクリアできれば何か大仕事をやってのけそうな気がしてならない。

取材・文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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