「諦めようとしたことは何度もあった」サンダーの守備職人ロバーソンが916日ぶりにコートへ復帰!

「諦めようとしたことは何度もあった」サンダーの守備職人ロバーソンが916日ぶりにコートへ復帰!

ロバーソンは2018年1月からケガで離脱していたが、本日、2年半ぶりの復帰を果たした。(C)Getty Images

7月24日(日本時間25日、日付は以下同)、NBAはバブルと称される開催地(フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート)でスクリメージ(練習試合)の3日目として3試合を行ない、第二幕に参戦する22チームがそれぞれ1試合ずつを終えた。

 この日ビザ・アスレティック・センターではウエスタン・カンファレンス5位のオクラホマシティ・サンダー(40勝24敗/勝率62.5%)とイースタン・カンファレンス3位のボストン・セルティックス(43勝21敗/勝率67.2%)が対戦し、98−84でサンダーが勝利。

 そしてこの試合の第3クォーター残り5分33秒。サンダーのベンチからスタンディングオベーションを受けて1人の選手がコートに足を踏み入れた。

 彼の名はアンドレ・ロバーソン。2013−14シーズンのNBAデビューからサンダー一筋でプレーしてきたスウィングマンは、約2年半ぶり、実に916日ぶりにコートへ立ったのだ。

 ロバーソンは2018年1月27日のデトロイト・ピストンズ戦で左ヒザ膝蓋腱を断裂し戦線離脱。その後リハビリと回復に約30か月間を要し、この日約11分間の出場で5得点、2リバウンド、1スティール、1ブロックの成績を残した。

 これまで大ケガを負って長いリハビリから復帰したNBA選手は何人かいるものの、ロバーソンの916日ぶりの復帰は、クインシー・ポンデクスター(現無所属/917日)以来となる長期間だったと『ESPN Stats & Info』が報じている。
 「ようやくコートに立てた。これまでのことについて話すのはタフなこと」とロバーソンが切り出すのも無理はない。コートから離れていた期間について「目まぐるしかった」と明かした28歳はこう続けている。

「ハッピーであり、悲しくもあった。それに意気消沈することもあれば、有頂天にもなったし、気が狂いそうになることもあった」

 ロバーソンはキャリア2年目の14−15シーズンからスターターに定着し、17年にはオールディフェンシブ2ndチームに選出された守備職人。

 長いリハビリの過程を「基本的に、感情の起伏がものすごく大きなジェットコースターのようだった。(復帰まで)近づいたかと思えば、また何かが起きてしまう。そのたびに挫折を繰り返した。なんでか分からないけど、とにかくタフだった……」と回想。さらに「(復帰を)諦めようとしたことは何度もあったのは確かだ」と本音を明かしていた。
  もっとも、約2年半もの間、サンダーはロバーソンを解雇することなく、復帰できるようにメディカルスタッフたちが何度も繰り返し再診断し、長い道のりをともに歩んできた。ベンチから温かい目でロバーソン復帰を祝福していたクリス・ポールは言う。

「僕たちの兄弟の1人を見れて、本当に素晴らしい気分だよ。彼がコートに戻るまで、どんな気持ちでやってきたかを自分たちは知っている。それに彼がこのゲームを愛してやまないことも分かっている。だから今日プレーできたことは皆にとって特別なものになった」

 ロバーソンはオーランドの開催地でチーム練習に参加していたとはいえ、対外試合からは長い間離れていたものの、2年目のシャイ・ギルジャス・アレキサンダーは「彼は俺がこれまでプレーしてきた中で、最もスマートなディフェンシブプレーヤー。いつだって正しいスポットにいるし、次にパスがどこへ行くのかを分かってるんだ」と大きな信頼を寄せている。
  サンダーはシックスマンのデニス・シュルーダーが第二子誕生に立ち会うため、シーディングゲーム(順位決定戦)の期間中にチームを離脱する予定で、一時的に戦力ダウンしてしまうことは否めない。

 それでも、これまでリーグ屈指の実力者たちをガードしてきたロバーソンが戦列復帰したことで、ウイングのディフェンス力がアップするとともに、チーム全体のムードも高めてくれるのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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