ウィザーズのプレーオフ進出、絶たれる…。八村塁はオフェンスで躍動するも、重要な局面でインパクト残せずシーディングゲーム5連敗

ウィザーズのプレーオフ進出、絶たれる…。八村塁はオフェンスで躍動するも、重要な局面でインパクト残せずシーディングゲーム5連敗

八村の奮闘も空しく、ウィザーズはシーディングゲーム5連敗となった。(C)Getty Images

8月7日(日本時間8日、日付は以下同)、イースタン・カンファレンス9位のワシントン・ウィザーズはニューオリンズ・ペリカンズと対戦。シーディングゲーム4連敗という状況のなか、プレーイン・トーナメント出場を果たすべくわずかな可能性を信じて挑んだものの、107−118で敗北を喫した。

 同日に行なわれた試合では、イースト7位のブルックリン・ネッツが119−106でサクラメント・キングスを下し、プレーオフ進出が確定。また、同8位のオーランド・マジックは101−108でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに敗れたものの、ウィザーズの敗戦により、こちらもプレーオフ出場が決定。ウィザーズは今後3試合にすべて勝っても、プレーイン・トーナメント進出の条件である“8位のチームと4.0ゲーム差以内”が不可能となったため、プレーオフへの道がこの時点で絶たれてしまった。
  ペリカンズは2連戦の2試合目ということで、ザイオン・ウィリアムソンに休養を与えると発表。昨年のサマーリーグはザイオンの故障、レギュラーシーズンの同カードも新型コロナウイルスにより中止となっていたため、この第二幕でも八村塁とザイオンの初対決は実現せず、来季までお預けとなった。

 試合は前半を56−54で折り返したウィザーズが、後半に入っても順調に得点を重ね、第3クォーターには一時9点のリードを奪取。八村、トーマス・ブライアント、トロイ・ブラウンJr.、イシュ・スミスがバランスよくオフェンスを展開していたものの、同クォーター途中からペリカンズの好ディフェンスの前に押され始めてしまう。

「俺たちは今夜、自滅してしまった。嘘を言うつもりはない。第3クォーターに入って、オフェンスが停滞してしまったんだ。前半で見せたような激しさを持続させることができなかった」

 試合後にブラウンJr.がそう悔やんだように、前半のウィザーズはフィールドゴール(FG)成功率51%を記録していたが、第3クォーターはわずか28.0%にとどまった。
  八村も「ディフェンスの部分でもっとインパクトを与えなきゃいけないなと思いますし、第3クォーターの逆転されたところも、僕はゲームに全然インパクトを与えられなかったと思います」と反省していた。

 この試合のペリカンズは、オールスターフォワードのブランドン・イングラムがFG成功率26.7%(4/15)の17得点、ザイオンの欠場を受けて先発入りしたJJ・レディックも同35.7%(5/14)の15得点とシュートタッチに苦戦。しかし、ドリュー・ホリデーとリザーブ陣が彼らをカバーした。

 ホリデーはFG成功率68.8%(11/16)とシュートを高確率で沈め、ゲームハイの28得点に加え6アシスト、2スティールをマーク。ベンチからはフランク・ジャクソンが13得点、ニコロ・メッリとジョシュ・ハートがともに10得点と、要所でゴールを重ねてチームに勢いを持ち込み、ウィザーズを突き離した。
  ブライアントが「俺たちはみんなが勝ちたがっている。それはコーチ陣も同じ思いだ。コートに出たなら、毎回勝ちたいと思うのは当然だよ」と話したように、ウィザーズは最後まで点差を詰めようと奮戦したものの、地力の差は明らかだった。

 ウィザーズは八村がチームトップの23得点、6リバウンド、2アシストを記録したほか、ブライアントは22得点に8リバウンド、ブラウンJr.が20得点、10リバウンド、5アシスト、スミスも18得点、6リバウンド、10アシスト、4スティールと、現有戦力における主軸がそれぞれ活躍。八村自身もシーディングゲームの自己最多得点を奪ったほか、FG成功率62.5%(10/16)、3ポイント成功率50.0%(1/2)、フリースロー成功率100.0%(2/2)と、スコアリングに関してはシーズン再開後でベストと言ってもいいパフォーマンスだった。

「最初からディフェンスでもオフェンスでも、積極的にいこうと思ってやりました」と振り返った八村は、序盤にスムースな動きから3ポイントを決めると、その後もプルアップジャンパーやリムアタックを仕掛け加点。さらにはローポストから流れるようなムーブで美しいフェイダウェイジャンパーを決めるなど、得点源として見事な働きを見せていた。
  ただ、課題も残っている。ディフェンスにおいてはペリカンズのボールムーブに翻弄されてのコーナースリー、そしてトランジションでチームメイトとの連係が取れずにレディックの長距離砲を許した場面など。オフェンスでも守備の名手ホリデーとのマッチアップでボールをスティールされたほか、ショットクロックギリギリの状況でスナップされてしまう場面もあった。ただ、ファウルトラブルに陥ることなく戦い抜いたことは評価できるだろう。
  プレーイン・トーナメント出場への道は閉ざされたものの、シーディングゲームはあと3試合残っている。対戦相手はオクラホマシティ・サンダー(9日)、ミルウォーキー・バックス(11日)、そしてボストン・セルティックス(13日)と、いずれもプレーオフ出場を決めている強豪チームだ。

 それでも、八村が「何としてでも1勝。僕のルーキーシーズンでもありますし、チームとしてもシーズンをしっかりと終わらせられたらいいなと思います」と口にしたように、現有戦力で勝利の美酒を味わいたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】攻守でアグレッシブに躍動!1年目からNBAで活躍するルーキー”八村塁”の厳選ショット!

関連記事(外部サイト)