アデトクンボ退場のチャンスを生かせず自滅したウィザーズ。八村塁は20得点もチームは泥沼の7連敗

アデトクンボ退場のチャンスを生かせず自滅したウィザーズ。八村塁は20得点もチームは泥沼の7連敗

八村は3試合連続の2桁得点(20点)をマークしたが、フィールドゴール成功率は33.3%と苦しみ、ウィザーズは7連敗となった。(C)Getty Images

8月11日(日本時間12日、日付は以下同)、シーディングゲーム(順位決定戦)で6連敗中のワシントン・ウィザーズ(24勝46敗/勝率34.3%)が、リーグトップの戦績を誇るミルウォーキー・バックス(55勝16敗/勝率77.5%)との一戦に挑んだ。

 バックスは10日のトロント・ラプターズ戦(106−114で敗戦)に続く2連戦の2日目のため、クリス・ミドルトン、エリック・ブレッドソー、ドンテ・ディビンチェンゾ、ウェスリー・マシューズといった主力が欠場。

 スターターにはヤニス・アデトクンボ、ジョージ・ヒル、パット・カナトン、カイル・コーバー、ブルック・ロペスが並び、一方のウィザーズは八村塁、トーマス・ブライアント、アイザック・ボンガ、ジェローム・ロビンソン、そしてトロイ・ブラウンJr.がポイントガードとして出場した。

 この起用について、スコット・ブルックス・ヘッドコーチは「今日は彼にオフェンスを仕切ってもらう。ここ6試合、ポイントフォワードのポジションで準備してきた」と話しており、「来季トロイが1番、ジョン(ウォール)が2番、ブラッド(ビール)が3番という状況にはならないが、(コート上に)3人目のボールハンドラーがいてほしい」と、来季以降を見据えていることを明かした。
 
 だがシーディングゲーム初勝利を目指すウィザーズにとって、この日も厳しい現実が待ち構えていた。バックスが誇るフロントコート陣の高さの前に、ウィザーズは序盤から3ポイントやレイアップ、フローターを次々とミス。試合を通じて一度もリードを奪えずに113−126で敗れ、シーズン再開後7連敗となってしまった。

 この試合、ウィザーズが勝利するチャンスはあった。というのも、アデトクンボが第2クォーター残り8分50秒にモリッツ・ヴァグナーと接触してオフェンシブ・ファウルをコール。その後ベンチへ戻る際にヴァグナーへ頭突きをしたことでフレグラントファウル2となり一発退場を宣告されたのだ。

 エースの退場でバックスの戦力ダウンは明らかだったが、ウィザーズはそのチャンスを活かし切れず、むしろ自滅したと言ってもおかしくはないゲームだった。

 ウィザーズが得点をあげても、バックスはすぐさまフロントコートへボールを運び、ディフェンス陣形が整っていない相手のペイントエリアへ侵入してイージーショットで次々と加点。戦力不足を感じさせない戦いを見せたバックスは、ほとんどの時間帯で2桁得点差をキープし、危なげなく白星を手にした。
  勝利したバックスでは、ブルック・ロペスが5本の3ポイントをすべて沈めて24得点、スターリング・ブラウンが23得点、フランク・メイソンが19得点、5リバウンド、6アシスト、退場処分となったアデトクンボが約10分間の出場で12得点、9リバウンドを記録。

 一方のウィザーズでは、ファウルトラブルのなか約29分プレーした八村が20得点、5リバウンド、1アシスト、イシュ・スミスが19得点、5アシスト、ロビンソンが15得点、7アシスト、ブライアントが13得点、8リバウンドを奪うも、チームとしての完成度に大きな差があったことが浮き彫りとなった。

 八村は前半だけで3本の3ポイントを含む11得点を稼ぐも、試合全体ではフィールドゴール33.3%(6/18)、3ポイント33.3%(3/9)、フリースロー83.3%(5/6)とシュートの精度はイマイチだった。

 2月24日の初対決で好守を見せたアデトクンボとの第2ラウンドは試合序盤のみとなったが、スローインから簡単にドライブで抜かれてしまい、リング下で身体を抱え込んでファウル。その後コースト・トゥ・コーストで突破されてダンクを浴び、残り約9分にはリバウンド争いで八村が遅れを取り、早くも2回目のファウルをコールされるなど、内容としては完敗に終わった。
  それでも、リーグトップレベルのディフェンス力を誇るバックス相手に戦い続けた八村に対して、ベテランのスミスは「彼はスペシャルな男であり、このリーグで最も過小評価されているルーキーの1人だ」とその奮闘ぶりを称えていた。

 ウィザーズのシーディングゲーム最終戦は13日のボストン・セルティックス戦。すでに相手はイースト3位でプレーオフ出場を決めているため、ベストメンバーで臨む可能性は低い。ウィザーズが悲願の1勝を挙げるためには単純なバッドパスによるターンオーバーを極力減らし、ショットを確実に沈めることにフォーカスすることが大前提となるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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