首位に立つ古江彩佳、好調パターで波に乗った秘密はグリップエンドの"重り"にあった!【デサントレディース東海】

首位に立つ古江彩佳、好調パターで波に乗った秘密はグリップエンドの"重り"にあった!【デサントレディース東海】

11アンダーで首位に立つ古江。アマチュア時代の優勝に続き、プロでも勝利を収められるか?(C)Getty Images

国内女子ツアーの『デサントレディース東海クラシック』2日目、プラチナ世代でただ一人ツアー優勝を飾っている古江彩佳が67をマーク。東浩子と並んではいるものの、通算11アンダーで今季初のトーナメントリーダーに躍り出た。

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 古江の勇気と自信がつかみ取った首位の座だった。15、16番で連続バーディを奪い、首位の東に1打差に迫った古江。17番パー4は331ヤードと距離が短く、ティショットをドライバーで打つと左サイドの池につかまる危険がある。そのため、多くの選手は3番ウッドで確実にフェアウェイにボールを落とす作戦をとっていた。そんな状況で古江は果敢にドライバーを手にした。打ち放たれたボールは、右サイドから軽く左へ曲りつつフェアウェイ真ん中をとらえる。古江のヤーデージブックには、打ってはいけないゾーンがしっかりと明記されているが、それでもドライバーを握ったということは、よほどショットに自信があったともいえる。結局、そのチャレンジが功を奏し、ピンまで残り62ヤードを58度のウェッジで打つと、ピン左約80センチにつけ、ついに東をとらえた。
  今季は『ゴルフ5レディス』で2位タイに入ったが、トップテン入りはその1試合しかない。その理由を古江はパットに原因があると考えていた。そんなとき、手元を少し重くしてみたらという助言を受けたこともあり、キャロウエイのパター担当に相談すると、“ツアーロック”という重りを紹介された。

 グリップエンドに装着するタイプで、ツアープロでは上田桃子が80グラム、原英莉花が50グラムのタイプを装着している。古江は30グラムのタイプを選んだ。キャロウエイの担当によると、カウンターバランスの効果で、手元が動きやすくなるという。そのため、プレッシャーがかかるような緊張した場面でも手が動かないということがなくなり、スムーズにストロークできるのが特徴だ。
  さらに、古江はヘッドをオデッセイのストロークラボブラックシリーズTENパターから同シリーズのTENツアーライン ショートサイトラインパターに変更。前者はヘッドの上部に1本のラインが真っ直ぐ入っていたが、後者はフェース側から3センチ程度のラインしか入っていない。先ほどのパター担当によると、「ストロークする際、ヘッドを真っ直ぐ動かすことにこだわりたくない人には、短いラインのほうが好まれますね」とのこと。

 目標に対してスクエアに合わせた後は、自分の感覚でストロークしたい人に向いているわけだ。古江はまさにそのタイプだったといえる。おかげで、この2日間で11個のバーディを奪うことができたが、ノーボギーのゴルフに大きく貢献しているのは間違いない。
  ツアー2勝目へ向け、またとないチャンスを迎えた古江。「プロでの初優勝を考えすぎると空回りするので、最終日は伸び伸びと楽しくプレーしたいです」と、控えめな発言をしたが、それには理由がある。昨年の『富士通レディース』で史上7人目のアマチュア優勝を飾ったことで、プラチナ世代の同期よりも一足先にプロに転向し、最終戦の『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』では優勝争いも経験した。当然、プロとしての優勝も一番乗りを果たしたいところだが、それがいつの間にかプレッシャーになっていたのだ。「今は目の前の一打に集中することだけを考えています」と焦りはない。『富士通レディース』でも2日目を終えてノーボギーだったが、その吉兆を生かせるか要注目だ。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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