【名作シューズ列伝】LI-NINGはシューズよりBOXに全力投球?ウェイドの初代モデル「WAY OF WADE」

人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 NBAの2019-20シーズンがついに幕を閉じました。ファイナルはロサンゼルス・レイカーズとマイアミ・ヒートが激突し4勝2敗でレイカーズが勝利。“キング”レブロン・ジェームスが4度目のファイナルMVPを獲得しました。

 戦前の予想では、タレントに勝るレイカーズが有利と言われ、結果的にその通りになりました。ただジミー・バトラーを中心に、第5シードからファイナルまで勝ち上がったヒートの戦いぶりも見事でした。

 そこで今回はヒートの奮闘に敬意を表し、チームのレジェンドであるドウェイン・ウェイドのシグネチャーを紹介します。

 イリノイ州シカゴ出身のウェイドは、高校3年時に身長が10pも伸び、頭角を現わします。大学はマーケット大に進学すると、2003年のNCAAトーナメントでは、優勝候補の一角に挙げられていたケンタッキー大相手に29得点、11リバウンド、11アシストの大活躍。チームはファイナル4まで勝ち進み、ウェイドはオールアメリカン1stチームに選ばれました。
  一気に知名度を高めたウェイドは、同年のドラフト5位でヒートに入団(1位はレブロン)。ルーキーイヤーから平均16.2点を叩き出すと、2年目には早くもチームのエースに。2006年にはヒートを球団初のチャンピオンに導き、ファイナルMVPに輝きました。

 そして2010年には同期のレブロン、クリス・ボッシュと“スリーキングス”を結成。彼らとの破壊力抜群のプレーでリーグを支配し12、13年に連覇を成し遂げました。

 ウェイドはプロ入り当初はコンバース、キャリア中期はジョーダン・ブランドと契約しており、それぞれシグネチャーもリリースしていました。しかし2013年10月、突如中国のLI-NING(リーニン)との電撃契約を発表します。



 初代モデルの「WAY OF WADE」(写真)は、典型的なオールドスクール。アッパーは分厚いレザーで重量感があり、1990年代のバッシュと錯覚するほど。前年に着用していた「JORDAN FLY WADE 2」のアッパー素材は軽量性に長けたフライワイヤーを使用していただけに、ウェイド自身もその重さに驚いたはずです。
  しかし、ディテールは随所にウェイドモデルを示すデザインが施されています。ソールパターンと母指球部分にはウェイドのロゴマークが組み込まれ、シューレースの始まりは、WADEの“W”、かかと部分には名前が入っています。



 カラーもヒートのチームカラーである白、赤、黒でまとめられている点もシグネチャー感をより一層引き立てています。



 天面に“WADE”のロゴがプリントされたBOXはシューズ以上に力が入っています。引き出し式で、中箱を引くと内側は真っ赤に彩られ、その中にはシューズと黒地の赤のシューズケースが。さらにウェイドを描いたプリントが見る者を楽しませてくれます。



 そしてもうひとつの注目ポイントは、中箱の外側です。箱の中にあったウェイドのプリントが外側一面に描かれており、外箱のシンプルさとは対照的なインパクト満点のデザインとなっています。
 

 ウェイドは2019年を最後にユニフォームを脱ぎましたが、彼が残した“レガシー”は現在のチームにも脈々と流れています。とりわけ、今ファイナルでバトラーが披露した獅子奮迅のパフォーマンスは、かつてのレジェンドを彷彿とさせました。

 思えば、ビッグ3時代のヒートはレブロンやウェイドだけでなく、シェーン・バティエも自身のシグネチャー(ピーク)を持っていました。

 現在のヒートには3年目のバム・アデバヨや2年目のダンカン・ロビンソン、ルーキーのタイラー・ヒロ、ケンドリック・ナンなど、将来性豊かなタレントが揃っています。中国ブランドをはじめシューズメーカーは、彼らとの契約を検討してもらいたい!

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之/日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム(@dukas_cafe)では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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