「開催されるなら参加したい」王者ネイサン・チェンがアメリカ大会後に語ったGPファイナルへの想い

「開催されるなら参加したい」王者ネイサン・チェンがアメリカ大会後に語ったGPファイナルへの想い

大会4連覇を達成したチェン。しかし、ジャンプのミスをしたフリーの演技後はやや悔しそうな表情も浮かべた。(C)Jay Adeff/U.S. Figure Skating

異例尽くしの大会だった。

 現地時間10月23日から、今シーズンの初となるグランプリ・シリーズの第1戦アメリカ大会(スケート・アメリカ)がラスベガスで行なわれ、翌24日にすべてのスケジュールを消化した。無観客による大会で、選手たちは演技以外は常にマスクを着用し、キス・アンド・クライや表彰式もソーシャル・ディスタンスを保つための施策が行なわれていた。

 そんななか、男子シングルで同大会4連覇を果たしたのはネイサン・チェン。ショートプログラム(SP)で“自己ベスト”の111・17点を叩き出し、フリーでは187・98点、総合299・15点で優勝を決めた。

 SPでは4回転ジャンプ2本を組み込んだ構成をノーミスで滑り切ったが、フリーでは予定していた4回転ジャンプのうち1本、4回転サルコーが2回転になり、最後に飛ぶ予定だったトリプルアクセルは1回転半になるなど、珍しいミスも見られた。とはいえ、予定していた4回転のコンビネーションジャンプは、すべて成功させている。

 演技後は悔しそうな表情を浮かべていたチェンだったが、試合後のプレスカンファレンスでは、「この大会を開催するために尽力していた方々に感謝したい」と述べた。
 「こういう状況でも自分のプログラムに集中して取り組むことができたと思う。今シーズンはこれからどうなっていくのか未知数なところがあるので、モチベーションをどう高めていくのか難しい。(中止または延期が発表されている)GPファイナルが開催されるなら、もちろんファイナルに出場したい。与えられた機会を無駄にせず、結果を出していきたい」

 また、大会後に『Olympics』の公式インスタライブに登場したチェンは、「僕自身は、自分自身がきちんと他の選手たちと競える状態にすることを計画していた。この大会は難しい面もあったけれど、収穫もあった。ミスは確かに悔しいが、改善の余地はある」とプログラムのさらなる向上に自信も見せている。

 今シーズンのGPシリーズは、選手は1大会のみ、各大会の出場者は地元出身者や拠点を置く選手に制限されている。すでに第2戦カナダ大会(スケートカナダ)、第4戦フランス大会(フランス杯)の中止が発表されている。

 2週間後の11月5日からは第3戦中国大会(中国杯)、11月19日からは第5戦ロシア大会(ロステレコム杯)、11月26日には第6戦日本大会(NHK杯)の開催が予定されているが、予断は許さない状況だ。

 チェンにとっては4連覇がかかるGPファイナルは、中止または延期が発表されているため、現時点では開催が不透明だ。だが、スケートアメリカという舞台に立った経験は、21歳のスケーターにとって間違いなく得るものがあったようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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