【名作シューズ列伝】2足目にして特別待遇の八村塁。「AIR JORDAN XXXV SP-R PF」はブルズの特別カラーを採用!

人に歴史あり。バスケにスーパースターあり。スーパースターにシグネチャーモデルあり。シグネチャーモデルにBOXあり! 

 2019年のドラフト1巡目9位でワシントン・ウィザーズに指名された八村塁は、ドラフト日の翌日にジョーダンブランドとの契約を発表します。

 日本の若きエースはルーキーイヤーから先発の座を掴み、平均13.5点、6.1リバウンドと及第点の成績をマーク。その活躍が認められ、今年8月に早くもエア・ジョーダン(以下AJ)のオリジナルモデルが作られました。

 最新作の「AJ35」は、ファーストカラー発売(10月17日)からわずか4日後の21日に八村モデルがドロップ。今作は、10月28日に藤原ヒロシ氏が主宰する「fragment desigin」とのコラボモデルがリリース、11月以降にザイオン・ウィリアムソンモデルの発売が予定されていますが、それより早いリリースは、日本というマーケットを差し引いても特別待遇と言っていいでしょう。
 

 今作の注目ポイントは、箱書きの「SP-R PF(パフォーマンスフィット)」です。前作は「RUI PE(プレーヤーズエディション)」表記でしたが、「AJ35」ではスペシャル感がプラスされ、八村がブランドを支える存在であることが見て取れます。

 ザイオンやルカ・ドンチッチ、ジェイソン・テイタムなど若手の契約選手の意見を参考に作られた「AJ35」の特徴は、「エクリプス プレート」を大型化した「エクリプス プレート2.0」を搭載。横方向のブレを制御するとともに高反発を実現し、軽量化に成功しました。プレートに表示されている点字は「1990−2020」を意味し、AJ5からAJ35の年月を示しています。



 アッパーは「フライト ワイヤー」を採用したことでこちらも軽量化。素材の質感を生かしたビジュアルで、AJシリーズが大切にしているストリートファッションへのアプローチにも抜かりがありません。

 シュータンから足首周りの造形はAJ5からインスピレーションを受けており、このデザインにはジョーダン自身もご満悦とのこと。ここ数年AJシリーズのデザインに取り入れてきた“温故知新”のスピリットが流れています。
  左足のシュータンには、「BLACK SAMURAI」マークと「Rui Hachimura」のサイン。中敷にも「八」が刷り込まれ、八村モデルであることを存分にアピールしています。

 カラーリングのブラック/レッドは、ジョーダンがNBAで初めて優勝した1991年より、世の中に広く知られるようになりました。彼が所属していたシカゴ・ブルズは1980年代後半から、プレーオフに入ると選手全員がブラックのシューズを着用。カラーを統一することで、一致団結する狙いがあったのです。



「AIR JORDAN XXXV SP-R PF」には、“ウォリアー(勇者)”のニックネームがついています。八村のルーツ、謙虚な姿勢と内に秘めた闘志をシューズに表現しようと考えた結果、“ジョーダンズ・ブルズ”のプレーオフカラーに行き着いたようです。
 

 BOXは、前作のブラックをベースに華やかな絵柄を落とし込んだデザインとは対照的なホワイトで、上面にモデル数を示す“XXXV”が型抜きされています。一見シンプルな作りですが、蓋を開けると左右に大きく広がる一体構造は、シューズのスケール感とフラッグシップ(看板)モデルの威厳が感じられます。



 また上面とは対照的にBOXの底はブラック。このジギルとハイド的な2面性もシューズの魅力を引き出しています。



 NBAの2019−20シーズンは新型コロナウイルスの影響により、10月中旬まで延長。新シーズンの開幕は早くてもクリスマスになりそうですが、ファンとしては1日も早く「AIR JORDAN XXXV SP-R PF」を着用してプレーをする八村を見てみたいです。

文●西塚克之

【著者プロフィール】
西塚“DUKA”克之/日本相撲協会公式キャラクター「ハッキヨイ!せきトリくん」の作者として知られる人気イラストレーター。入手困難なグッズやバッシュを多数所有する収集家でもあり、インスタグラム(@dukas_cafe)では、自身のシューズコレクションを公開中。ダンクシュートでは名作シューズ列伝『SOLE&SOUL』を連載している。

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