渋野日向子が迎える22歳の1日目。「ポンコツな1年」から実りある1年にするためにいかに戦うか?

渋野日向子が迎える22歳の1日目。「ポンコツな1年」から実りある1年にするためにいかに戦うか?

11月15日、22歳の誕生日を迎えた渋野は、実りある1年につながるゴルフをしたいところ。(C)Getty Images

国内女子ツアーの『伊藤園レディス』2日目、渋野日向子は1バーディ、2ボギーの73で回り、通算1アンダーの42位タイでホールアウトした。

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 渋野にとって、この日の目標はただ1つ。しっかりと予選を通過して翌日(11月15日)に控えた22回目のバースデーをゴルフコースで迎えることだった。本来ならバースデーXと景気よくいきたいところだが、今大会は昨年予選落ちしており、けっして相性がいいわけではない。しかも、今季は不振が続き、国内女子ツアーに限れば3試合出場して予選カットをクリアした試合は1つもないのだ(先週のTOTOジャパンクラシックは予選カットなし)。残念ながら渋野が予選通過する保証はどこにもなかった。しかし、このことが逆に渋野にとっては良かったのかもしれない。試合でもなかなか感じることができないプレッシャーをしっかりと味わえたからだ。
  通算1アンダーで迎えた17番パー3。グリーン脇のバンカーにティショットを入れた渋野。ピンまでは20ヤードぐらいあったが、前日に11番と14番で2打目をバンカーに入れた結果、どちらもボギーを叩いている。嫌なイメージがつきまとうところだが、うまくパーにまとめてピンチを切り抜ける。それでもまだ安心できない。18番パー4では2メートルのパーパットを残してしまう。

「おそらく予選カットは1アンダーになるだろうな。さすがにイーブンパーでは難しいかなと考えて、後半はずっとプレーしていました」。たかが2メートルのパットと侮ることなかれ。今季は1メートル前後のパットに悩み続けてきた渋野だ。しかも昨年はこの18番でボギーを叩いて、1打足りずに予選落ちを喫している。そのことを忘れようにも忘れられない。嫌な思いが頭の中を駆け巡るうちに、プレッシャーも襲ってきた。「とりあえず手が震えずに打てますように……」と祈るしかない。ところが、いざストロークしてみると、手が震えるどころか、思いがけないほどいいストロークができた。
 「上りの真っすぐなラインでしたが、今までは左に引っかけたり、右にプッシュすることが多かったんです。でも、このときはほぼストレートにボールが転がってくれました」と、カップに向かって一直線に向かったボールはコトンと音を立ててグリーン上から消え去った。誰よりもストロークした渋野が一番驚いたのかもしれない。「自分でもどうやって打ったのか分かっていません(笑)」と振り返る。

 結果的には予選カットラインがイーブンパーになったので、18番でのパーパットを外しても問題はなかったが、プレッシャーを感じた場面で結果を残せたことは今後に向けて大きな自信へとつながるはずだ。「今年はシビアな場面ではかなり外していましたからね。21歳最後のラウンドでこういうパットを打てたことはよかったかなと思います」と渋野。
  思うような結果を残せないまま、今年もあと数試合を残すのみとなった。ここまできたら結果云々ではないだろう。来年に向けてどれだけ自信を回復することができるかどうか。地道な作業ではあるが、その素材を少しずつ集めていくしかない。どんな小さなことでも積み重なっていけば、大きな自信へとつながるし、今の渋野にはそれが最も必要に見える。

 21歳だった1年を振り返ると、「ポンコツな1年でしたね。ゴルフもそうですし……」と語った渋野。結果を求められ、それに応えきれない自分に情けなさを感じているのだろうが、苦しんだ反面、学んだことも多いはず。まずは今日から始まる新しい1年を実りあるものにするためにも、せっかく予選通過して迎える最終日は悔いのないゴルフに徹してほしいものだ。

構成●THE DIGEST編集部

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