渋野日向子に舞い込んだ“不思議なアンダーパー”それは最終日へつながる伏線か?

渋野日向子に舞い込んだ“不思議なアンダーパー”それは最終日へつながる伏線か?

ショットの不調に苦しむも、大崩れなく終わった大会3日目。最終日にはどのようなゴルフを展開するのだろうか?(C)Getty Images

国内女子ツアーの『大王製紙エリエールレディスオープン』3日目、3バーディ、1ボギーの69で回った渋野日向子は、通算3アンダーまでスコアを伸ばし、前日の20位タイから14位タイに順位を上げた。

“勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし”という格言があるが、この日の渋野に当てはめるなら、“アンダーパーに不思議なアンダーパーあり”といったところだろうか。「今日はショットがかなり大荒れで、池ポチャが2回、ドライバーも曲がるし、アイアンもダフるという状況で、パッティングに助けてもらったとはいえまさかのアンダーパーで回れてビックリしています」と、驚きの表情を見せた。

 確かにこの日の渋野はショットが安定していなかった。特にアイアンショットはなかなかグリーンをとらえ切れず、パーオン率はこの3日間で最低の61・11%だった。前日の17番パー5で2打目を3番ウッドでダフったときは単なる力みからくるものだと考えていた。しかし、この日はまだプレッシャーを感じるこのとのない3番パー3のティショットでいきなりダフってしまう。3番ユーティリティを選択したが、ボールの手前を叩き、グリーン手前の池につかまった。その後、アイアンショットでも数回ダフるシーンがあり、単なる力みが原因ではないと知る。
 「抑えめのショットをしてもフルショットをしてもダフるという状況だったので、自分でもようわからん感じです。ただ、どうにかしないとこれから大変なことになるので、しっかりと練習をして調整したいなと思います」と振り返った。

 渋野のダフリといえば、今年の『KPMG全米女子プロ』3日目、スタートの10番パー4で左ラフからの第2打が思い出される。7番アイアンで打ったところ、ボールの手前をほんの少しダフったがために、グリーン手前の池につかまり、このホールを8とした。しかし、その後はパッティングに苦しむ話を聞くが、ダフリに悩まされているというコメントは発していない。それでもフルショットだけでなく、振り幅を小さくしたショットでもダフるというのは気になるところだろう。
 「若干ダフる=トップが浅くなってきているという考えがあって、あとスイングリズムを確認しようと思ってバックスイングをチェックしましたが、そう簡単にはいかないですね」と試行錯誤しているものの、ダフる原因はまだ見つかっていないようだ。

 すぐに修正できるかどうかという不安を抱えつつも、明るい材料もある。この日はショートゲームで粘りを見せ、なんと13番から17番まで5ホール連続1パットパーで乗り切ったのだ。特に、17番パー5では池ポチャしながらも4メートルを沈めてパーでしのいだ。ある意味、これまで見られなかった粘りが出てきたことは収穫だといえる。
  悩み続けているパッティングでも、国内ツアーに限れば今季最少の26パットでホールアウトできた。今季はここまで12ラウンドを消化しているが、29パットが3回あるだけで残りの8ラウンドはすべて30パット以上だった渋野。アイアンショットやアプローチの成否によってパッティングの距離やラインが左右されるので一概にはいえないが、後半のハーフでマークした11パットは今後に向けて何かのきっかけになるのではないか。

 あとはショットとパッティングの調子がかみ合うときを待つだけだが、“不思議なアンダーパー”が出始めたのはその前兆かもしれない。ダフリの原因を究明し、しっかりと対応さえできれば、ビッグスコアを出せる日もそう遠くはないだろう。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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