ハワードがシクサーズの入団会見で明かした“悟りの境地”と“移籍の理由”「チャンピオンシップを獲得して分かったんだ」

ハワードがシクサーズの入団会見で明かした“悟りの境地”と“移籍の理由”「チャンピオンシップを獲得して分かったんだ」

昨季、レイカーズで自身初の優勝を味わったハワード。新天地シクサーズでの意気込みを語った。(C)Getty Images

イースタン・カンファレンス有数の戦力を誇るフィラデルフィア・セブンティシクサーズは、昨季のプレーオフで司令塔のベン・シモンズをケガで欠き、ボストン・セルティックスとの1回戦では1勝もあげられずに姿を消した。

 大黒柱のジョエル・エンビードはセルティックスとのシリーズで両チームベストとなる平均30.0点、12.3リバウンドという驚異的なスタッツを残したものの、相手の堅守の前にターンオーバーを連発してしまい、チームを勝利に導くことはできなかった。

 その後シクサーズはブレット・ブラウン前HC(ヘッドコーチ)を解任し、エンビードまたはシモンズを放出してチームを再構築するという噂も浮上したが、エルトン・ブランドGM(ゼネラルマネージャー)は両選手を補完できる新戦力を獲得することを明言。

 新たな指揮官にロサンゼルス・クリッパーズ前HCのドック・リバースを招聘したほか、バスケットボール運営部門代表にヒューストン・ロケッツ前GMのダリル・モーリーを迎え、11月18日(日本時間19日、日付は以下同)のドラフト当日から動いた。
  先発のジョシュ・リチャードソン、アル・ホーフォードを放出し、ダラス・マーベリックスからリーグ有数の3ポイントシューターであるセス・カリー、昨季ロサンゼルス・レイカーズで自身3度目の優勝を飾ったダニー・グリーンを獲得。

 そして21日には同じくレイカーズの優勝メンバーであるドワイト・ハワードをロースターに加え、着々と覇権争いへと返り咲くための補強を断行している。

 ハワードは昨季、無保証契約でレイカーズへ加入しながらも、ディフェンス面を中心に見事な働きを見せてバックアップセンターの地位を確立。平均18.9分の出場で7.5点、7.3リバウンドの成績はいずれもキャリアワーストながら、フィールドゴール成功率72.9%は自己最高と、攻守でチームを支えた。

 当初ハワードはレイカーズとの再契約を希望していたが、契約はまとまらず、自身を必要としてくれたシクサーズへの移籍を決断。ベテラン最低保証額の1年契約という、シクサーズにとっては破格の条件でエンビードのバックアップを務めることを選んだのである。
 「チャンピオンシップを勝ち取ることが全てだった。それで俺は分かったんだ。世界でもベストなスタッツを残したとしても、何の意味もないんだとね。俺はチャンピオンシップを手にした。その過程で無得点に終わる試合やフィールドゴールが1本もなし、1度もコートに立つことさえない試合もあった。でもトロフィーを掲げることができたんだから関係ないのさ」

 25日に行なわれた入団会見でハワードはそう語り、シクサーズの一員として再び頂点を目指す決意を新たにした。12月8日に35歳を迎えるビッグマンに対して、シクサーズはリバースHCがフリーエージェント(FA)交渉解禁初日からコンタクトを取ってチームに勧誘し、ハワードの心を掴んだという。

「フィリーへ行くことを決定的にしたのは彼の存在だった。ドックはフリーエージェンシーで俺に唯一、声を掛けてくれたコーチだったからね。最初に俺へ連絡して、彼は『このチームは君を必要としている』と言ってくれたんだ。その後にダリルも連絡をしてくれた。そこで俺は、今必要とされているのはこのチームなんだと思ったよ。ドックが必要としてくれたこと、この機会を与えてくれたことがたまらなく嬉しいね」
 「もうひとつのタイトルを獲得すべく、与えられたことは何がなんでもやってみせる」。キャリア17年目のベテランセンターは、自身7チーム目となる新天地でも粉骨砕身する覚悟だ。

 グリーン、そしてハワードと2人の優勝経験者をロースターに加えたシクサーズ。エンビードがいることで、ハワードはレイカーズの時よりもプレータイムが短くなる可能性があるものの、今季もベンチからエネルギッシュなプレーでチームを盛り立て、必ずや勝利をもたらす一助となるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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